2014年08月02日

toujyouka016.jpg 国連人権委員会・日本審査

スイスのジュネーブで7月15-16日に、国連・自由権規約委員会による
日本の第6回報告審査がありました。
そして7月24日に日本への勧告が出されました。
国連委員会の審査については、興味のあるかたも多いかと思います。

「CCPR - International Covenant on Civil and Political Rights」

 
以下のトゥゲッターと記事に、審査と勧告の様子についてまとめられています。
日本のマスコミの記事もいっしょにまとめられています。

「【メモ】国連・自由権規約委員会による日本の第6回報告審査の様子
(とくにヘイトスピーチ関連)」

(はてなブックマーク)
「国連人権委員会・日本政府第6回審査を終えて(海渡雄一)」
(はてなブックマーク)
「【速報】国連・自由権規約委員会がヘイトデモの禁止等を勧告(2014・7・24)」
(はてなブックマーク)


日本のマスコミの大きな関心のデーマは、従軍慰安婦問題と、
今回はじめて取り上げられたヘイトスピーチ(憎悪表現)の法規制のようです。
ほとんどの記事でこれらが見出しに書かれています。

ほかに新しいテーマとして、
特定秘密保護法朝鮮学校の無償化の停止、
ムスリムの人たちに対する包括的な情報収集、
福島第一原子力発電所の被害者への正確な情報提供、
といったことがありました。
これらは近年になって新しく作った問題ですね。

また従来から取り上げてきたテーマとして、
国内人権保障システム、第1選択議定書の批准、国内人権機関の設立、
包括的な反差別法の制定、
刑事司法(代用監獄、取り調べの可視化など)、死刑制度、
外国人に対する人権問題(難民、入管、技能実習制度など)、
少数民族問題(アイヌ、沖縄など)、
人身取り引き対策、体罰、児童虐待、
といったことがあります。


ジェンダーに関することとしては、
性的少数者の問題(同性愛、トランスジェンダーなど)
民法改正(婚外子差別、再婚禁止期間)、性交同意最低年齢、
女性の雇用問題(男女の賃金格差、妊娠や出産にともなう不当な扱い、
公的機関の女性比率など)、セクシャル・ハラスメントの違法化、
といったことがあります。

ジェンダーに関する問題でとくに多くの関心を持たれ、
大きく取り上げられたのは、ほかでもない従軍慰安婦問題です。
とくに今回は日本から慰安婦の否定派が来て、
「慰安婦が性奴隷ではない」という政府代表の発言があったときに
拍手をしたり、慰安婦問題について質疑した委員を取り囲んで
吊るし上げるという、悪質かつ非常識なことがなされたのでした。

http://www.labornetjp.org/news/2014/1405657046938staff01
1 異常な事態
 今回のセッションには、慰安婦は強制連行されておらず、
売春婦だったと主張している日米の団体の人たち約10人が来て、
NGOのブリーフィングに入れるかどうかでもめたり、
セッションで慰安婦が性奴隷ではないとした政府代表発言に一斉に拍手したり、
慰安婦問題について発言したマジョディナ委員をセッションの
終了後に取り囲んでつるし上げたりという事件が起きた。

日本では慰安婦否定論がはびこり、きわめて危険な状況になっていることを、
国連の自由権規約委員のかたたちの前で印象づけたと思います。

posted by たんぽぽ at 22:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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