2014年08月12日

toujyouka016.jpg 東京新聞・日本会議を検証

7月31日の東京新聞「こちら特報部」で、「日本会議」について
大きく取り上げているので、ぜひご紹介したいと思います。

「日本最大の右派組織 日本会議を検証」
(はてなブックマーク)
「日本最大の右派組織 日本会議を検証」(全文)

日本会議と言えば、あの日本でもっとも大きな右翼団体ですよ。
地方や国政の議員にも会員がたくさんいて、
現代の日本社会に対して強い影響を及ぼしているところです。

 
東京新聞の電子版にも出ているリードの部分を引用します。
女性蔑視やじ、ツイッター上で差別的表現…。
最近世間を騒がせた地方議員には、日本最大の右派組織といわれる
「日本会議」の地方議員連盟メンバーが少なくない。
その影響力は地方のみならず、政権中枢にも及ぶ。
安倍晋三首相は、同会議に賛同する国会議員懇談会の特別顧問だ。
憲法改正や集団的自衛権の行使、伝統的家族観の尊重などの主張は、
首相の政治信条と重なる。
知っているようで知られていない日本会議を徹底検証した。

紙面版の全文に出ている副見出しも並べておきます。
結成97年・会員数3万5千人 日本最大の右派組織 日本会議を検証
役員に安倍首相、麻生副総理
女性蔑視やじ、ツイッター物議… 地方議連のメンバー
国旗国歌法、改正教育基本法 首相の政治信条と重なる
改憲、歴史修正主義、伝統的家族観
右傾化「草の根で対抗を」

きょうびの安倍政権が推進している数かずの政策は、
日本会議の主張を実行しているということでもあるのですね。
「伝統的家族観」は、家族に関して因習・反動的な人たちが
大好きな「家族のカチ」と言われるものでしょう。


記事に載せられている、日本会議国会議員懇談会の
おもな役員のリストを、ここでも載せておきます。
馴染みの深い名前がたくさん並んでいますね。
自民党と日本会議の深い関係をよくしめしていると言えます。
首相と副首相がふたりして特別顧問というのがとくに強烈です。

日本会議国会議員懇談会の主な役員

記事には
「議員を通じて中央と地方の政治を動かしている」と指摘するのは、
市民団体「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長だ。
とありますが、上のリストを見るとむしろ「中央と地方の議員が
日本会議を運営している」と言ったほうがよさそうなくらいですね。


日本会議についてくわしい研究者として、モンタナ州立大学の
山口智美准教授からコメントを取っています。
「国会議員のみならず、地方議員や宗教関係者の動員力を
駆使した運動は、教育基本法改正や首相の靖国神社参拝、
選択的夫婦別姓導入の阻止など90年代後半からの
右傾化の流れを確実にした」と強調する

これは思い当たるところのあるかたも多いと思います。
背後には日本会議もいて、強い影響をおよぼしていたのですね。

山口氏は、共著『社会運動の戸惑い』の中で、
日本会議の反フェミニズム運動を取り上げた。
03年、東京都立七生養護学校(日野市、現七生特別支援学校)の性教育
非難した都議には、のちに日本会議地方議連に加わった人もいた。

七生養護学校の性教育裁判ですが、この都議は古賀俊昭だと思います。
古賀俊昭が日本会議地方議員連盟の会員であることは、
ウィキペディアをはじめいくつかの記事に出てきます
日本会議の公式サイトの2012年10月30日の記事にも
「日本会議東京都議会議員懇談会の古賀俊昭会長は、」
という記述があります。


先日話題になった東京都議会のセクハラ野次を飛ばした
鈴木章浩議員も、日本会議地方議員連盟の会員だったのでした。

「野次の主は鈴木章浩(2)」

これについて山口智美氏は
「00年代前半、日本会議は集中的に反フェミニズム運動を展開した。
その中心にいたのが安倍首相。都議会での女性蔑視やじの主が
地方議連メンバーだったことは、伝統的家族重視という
日本会議の方向性からして全く驚かない」
とコメントしています。
ずっと日本会議を見てきたかたであれば、都議会のセクハラ野次も
すぐに日本会議のにおいがするとわかる、ということですね。

7月6日エントリで紹介したトゥゲッターも、まとめられている
ツイートの多くはじつは山口智美氏のものです。
(東京新聞は妥当なかたを選んで取材したということですね。)

「都議会で性差別ヤジを発した議員は日本会議地方議員連盟会員だった」

この中でも山口智美氏は、インタビュー記事と同様の指摘をしています。


posted by たんぽぽ at 16:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - 東京新聞・日本会議を検証 web拍手
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック