2014年08月25日

toujyouka016.jpg 共産主義国の反同性愛(2)

8月24日エントリで、国家が家族のありかたを管理する
共産主義国の家族政策についてお話をしました。
それは子どもを作るのが国家に対する国民の義務と考え、
そのために同性結婚が禁止されるというものです。

「共産主義国の反同性愛」

「なぜボーイズラブを取り締まるのか?同性愛は“国民の義務”違反-中国(高橋)」
(はてなブックマーク)

 
「男がいて女がいて、そして国家がある」と考える。
つまり夫婦は「国家に対し、次世代を担う子を産み、育てる」
という義務を負っている(1)。同性愛者など子を産むことができない
カップル義務を履行するできないため容認されない。

日本は共産主義国でも全体主義国でもないですが、
これとおなじように、国家や社会が家族のありかたを決めることを
よしとする思想があるのですよね。
あの、高度経済成長期の標準家族を「理想の家族」とする、
家族に対して因習・反動的な人たちが「家族のカチ」と呼ぶものです。


「家族のカチ」を信奉しているひとりである八木秀次氏は、
アメリカ合衆国で同性結婚を禁止する結婚防衛法に
違憲判決が出たことに寄せて、こんなことを言っていたのです。

「子を産めないから反対?」
「「最終的に日本も」「家族制度が崩れる」 米最高裁の同性婚支持判決に国内は賛否」
高崎経済大の八木秀次教授は「婚姻は次世代を担う
子供を産み出すものとして法律で特別に保護されてきた。
家族制度の根幹が崩れるので、同性婚を法的に認めるべきではない」と話す

子どもを作れるカップルだけが夫婦として、
国家から法律によって保護されるのであり、
同性結婚は子どもを作れないから、国家は認めるべきでない
という主旨のことを言っているのですね。
上述の中国や共産主義国によくある家族観と、まさしくよく似ています。


八木秀次氏は「夫婦別姓はレーニンが主張していたから、
夫婦別姓を導入する人たちは共産主義の政策を評価している」
などと言って、選択的夫婦別姓に反対していたのですよね。

「反対派議員たち、動き始める」
「夫婦別姓は家族破壊の陰謀?」

八木秀次氏にとって、共産主義の家族観は家族破壊につながるから
断じて受け入れるべきでない、という考えなのでしょう。
ところが、八木秀次氏が信奉する「家族のカチ」や
同性結婚の反対論こそ、共産主義の家族政策にそっくりということです。

posted by たんぽぽ at 21:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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