2014年08月26日

toujyouka016.jpg 朝日特集・そこにある貧困(2)

8月23日エントリで、ベビーシッターに預けた子どもが殺される事件と、
これに対して母親をバッシングする論調についてお話しました。

「男女が生きる そこにある貧困(上)「育児は女性」母孤立」
「月収5万円 子守り誰に頼れば」

この問題についての建設的な解決策を述べた記事をご紹介します。

「「ネットでベビーシッターを探すなんて、親が無責任すぎる」
という人に伝えたいこと」

 
この記事には、あの病児保育のNPO団体「フローレンス」の
駒崎弘樹氏のツイートがたくさん貼ってあります。
つぎのツイートを引用したいと思います。

https://twitter.com/Hiroki_Komazaki/status/445510340927705088
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政府はこれまでベビーシッターに対し、ニーズが増加しているにも関わらず、
ほとんど補助してこなかった。
それが個人間私的契約市場を生み出すことに繋がったといえる。
待機児童問題だけでなく、多様な保育を支えるためにも、社会的投資が必要だ。
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なすべきことは、子どもを預ける必要がある人がいる現実を理解した上で、
ベビーシッターも保育のひとつの選択として、
安心して利用できるようになるよう基盤整備をするということですね。


ブロゴスの記事中に太字でしめされていますが、
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好き好んで、あえて「リスクが高いサービス」を利用する人なんていない

「時間・金銭に余裕がない人ほどハイリスクなサービスを利用する」
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という現状があるわけです。

子どもをなくした母親の場合も、経済的必要から働く必要があり、
きゅうな夜勤で時間の余裕がなく、家族や身内には頼めなかったのでした。
それですぐに見つけられるインターネットの
ベビーシッター紹介サイトを利用せざるをえなかったわけです。

それゆえ時間的余裕や経済的余裕のないかたでも安心して
ベビーシッターを利用できるようにする必要があるということです。


付記1:

外国にもやはり、ベビーシッターの事故はあるようです。
大事なのは「日本と違うのは母親を責める者はいないこと」ですね。

https://twitter.com/NoniNNNN/status/446143347489779712
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ベビーシッター事故、とうとう日本もそんな時代になったのか。
イギリスで10代の頃家族の知り合いに頼まれたまにベビーシッターのバイト。
イギリスでもベビーシッター事故が時々ある。
日本と違うのは母親を責める者はいないこと。
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付記2:

母親を責めるのは「精神・根性主義」、ベビーシッターに対して
社会的投資をするのは「技術・手段改良主義」の一種とも言えそうです。
日本人は精神主義や根性主義が好きな人が多いのですよね。

よりすぐれた技術やより暮らしやすい社会をもたらすのは、
技術・手段改良主義であることは、もちろんのことです。

posted by たんぽぽ at 22:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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