2014年08月27日

toujyouka016.jpg シングルマザーの実像

8月23日エントリ8月26日エントリで取り上げた、
朝日新聞の特集「そこにある貧困」ですが、
今回は記事にある「日本のシングルマザーの実像は」という
図を見ていくことにします。

「日本のシングルマザーの実像は」

日本のシングルマザーの実像は

このような統計は、わたしもこれまでにも何度かお話をしていますし、
常識的にご存知のかたも多くなっていると思います。

 
日本の母子世帯は、
1. 就労率はOECD平均より高い
2. 貧困層の割合はOECD平均より高い
3. 養育費はアメリカ合衆国よりすくない
4. 非正規雇用は日本の父子世帯と比べて多い
ということです。

さらに母子世帯の総所得は子どもがいる世帯の総所得の3分の1程度、
日本のひとり親世帯の貧困率は、OECD加盟国の中ではもっとも高いのでした。

日本の母子世帯はたくさん働いているのに、
雇用が不安定で収入がすくなく、経済的支援もすくないということです。
これが日本の母子世帯の貧困の原因にほかならないのであり、
いかに日本は母子世帯に対して風当たりの強い社会であるかが、
あらためて見て取れるというものです。

ここには「女は結婚して男に養われるから、経済的な苦労はない」
という社会通念ゆえに、母子世帯の社会的支援がなおざりにされるだけでなく、
「男に属さない女は容認しない」という固定観念があって、
母子世帯が差別的状況に置かれることを
積極的に放置してきたことがあるでしょう。


これまでこのブログで紹介してきた、関連する図を載せておきます。

片親世帯の就労率(2005)





つぎのグラフも合わせて載せておきます。
日本はひとり親世帯の親が就労すると貧困率が高くなる、
OECD加盟国の中では唯一の国というものです。

「一人親世帯の子どもの貧困率」

一人親世帯の子どもの貧困率(2008年)


関連エントリ:

「母子家庭は怠け者発言」
「母子家庭の年収分布」
「ひとり親の子どもの貧困率」
「女性たちの貧困のメモ」

posted by たんぽぽ at 22:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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