「親学」はあの「伝統的子育て」なるものを重視する、
家族に関して因習・反動的な教育論ですよ。
「「親学」考 非科学と時代錯誤の家族観 推進議連に閣僚ずらり」
「「親学」 非科学と時代錯誤の家族観 推進議連 安倍閣僚ずらり」(全文)
(はてなブックマーク)
東京新聞の記事のリードだけ引用しておきます。
「伝統的な子育てで発達障害が予防できる」。およそ科学的根拠を欠いた主張と
時代錯誤の家族観を掲げる「親学」はたびたび物議を醸してきた。
これが安倍改造内閣の教育論議の焦点に浮上しかねない。
超党派の推進議員連盟が発足した当初の会長は安倍晋三首相、
事務局長は下村博文文部科学相、さらに新入閣した山谷えり子拉致問題相や
有村治子女性活躍相も有力メンバーなのだ。
議連は、親学を具現化する議員立法の提出を目指している。
もし成立を許せば、女性の活躍どころではない。
「親学」と言えば、やり玉に挙がるのが「伝統的な子育てで
発達障害が予防できる」という、にせ科学的主張です。
2012年5月に、大阪市の維新の会が、親学を条例に組み込もうとして、
このにせ科学的主張が物議をかもしたことがありました。
「発達障害と伝統的子育て」
これは差別や偏見を助長するというので、
発達障がいを支援する団体から、猛烈な抗議がありました。
結局親学の条例化は撤回され、維新の会と橋下徹氏は
発達障がいの支援団体に陳謝をすることになったのでした。
「親学」の提唱者の高橋史郎氏は、2000年代の性教育バッシングや、
ジェンダーフリー・バッシングの主導的な立場でした。
日本国憲法、女子差別撤廃条約、男女共同参画基本法の理念にも
反対したことがあり、従軍慰安婦の否定派で、
夫婦別姓の否定派(非共存派)です。
「伝統的子育て」もこうしたジェンダー観が反映されるわけです。
高橋史郎氏は安倍政権の男女共同参画会議に起用されたことがあります。
家族やジェンダーに関して、かかる因習・反動的な人物を起用すれば、
あきらかに男女共同参画は後退するので、
女性団体などが抗議をしたこともありました。
「男女共同参画に親学の人」
「高橋史郎の起用に抗議」
2012年4月に超党派による「親学推進議員連盟」が発足しました。
記事のリードにあるように、安倍晋三首相をはじめ、
「にせ科学漬け」の下村博文氏、そして新しく入閣した
女性閣僚の山谷えり子氏と有村治子氏も、
「親学推進議員連盟」の有力メンバーとなっています。
「親学推進議員連盟」は、親学の議員立法を目指しています。
政権の閣僚にこれだけ親学関係者がいれば、
彼らによって親学の議員立法が成立することも、
あながちありえないことではないと懸念されるわけです。
安倍政権の「女性活用」が信用できない理由のひとつは、
安倍晋三氏ご本人を含めて、家族やジェンダーに関して
因習・反動的な人が、ごろごろいることなのですよね。
親学の信奉者が多いことはその現れのひとつと言えます。
それゆえいつ因習・反動の動きが強まって、前時代的な男女の
役割分担がふたたび強化され、女性の権利や生きかたが
制限される事態になるかわからないことになります。
私は日経と毎日をとっているのですが、応援の意味で東京新聞、取りたくなってきました。最近の過剰なパッシングに怒りを覚え朝日新聞も取りたくなってますけど。でもまぁそんなにとっても読む暇ないですね(笑)
>この記事はノーマークでした。ありがとうございます!
お役に立てて、こちらこそなによりです。
安倍政権は「日本会議漬け」だけでなく、「親学漬け」でもあるのですよね。
>私は日経と毎日をとっているのですが
ふたつ購読しているだけですごいですよ。
ふつうは1紙しか取らないですからね。
でもこういろいろ見てくると、たくさん取りたくなるかもしれないですね。
ちなみにわたしは、新聞はどこも取ってないのでした。
こんな「とんでも」でも、「親学」は
一時期社会的、政治的に影響力を
持ったことがありました。
「親学」は批判の蓄積が
大きかったこともあって、
それなりに効果的な反論が出てきて
どうにか大事にいたらなかった感じです。