2014年10月13日

toujyouka016.jpg パリの反同性愛のデモ(2)

10月12日エントリで、パリの反同性愛のデモを見て、
カウンタデモに参加した、日本のかたのツイートをご紹介したのでした。

「「今日、パリは地獄でした」@Yasu9412 さんのみた「みんなのデモ」」
(はてなブックマーク)

まとめにコメントが大量についているのですが、反反差別の人たちや、
反同性愛の人たちもいて、彼らはなにやらシニカルなのですよね。

 
http://togetter.com/li/728086#c1629924
========
人権先進国のフランスでは日本と違ってヘイトスピーチが規制されている
理想国家ではなかったのですか(棒)
========
http://togetter.com/li/728086#c1630094
========
ヨーロッパで同性愛は広く受け入れられている的な言説幾つかみたけど 現状はこれか…
========
http://togetter.com/li/728086#c1630130
========
フランスも案外、差別があるんだな。
日本の安倍政権が右翼だとよく言われてるけど、
じゃあフランスは何なんだって感じもするなぁ
========
http://togetter.com/li/728086#c1630220
========
そもおフランスが人権意識高いなんて冗談の類やろ
ロシアを笑えないレベルで同性愛者ヘイトやっとるわ
========


反反差別の人たちは、「◯◯国は人権先進国だ」というのを、
「◯◯国には差別主義者はいないし、差別主義者のデモや活動もない」
という意味だと、思っているみたいですね。
どこの国にも「世の中にはいろんな人がいる」なのですから、
人権先進国とされる国にも差別主義者は当然いるでしょう。

2013年1月に行なわれた、フランスの世論調査を見ると、
同性結婚に賛成が56%、反対が39%となっています。
賛成のほうが多いですから、フランスの世論は同性結婚を
認めていることになると思います。

「フランスの同性婚合法化についての日本での報道に一言」

それでも反対が39%、「完全に反対」にかぎっても23%います。
それゆえ反同性愛の大規模なデモを開くことができるくらいには、
同性結婚の反対派がいることになります。
フランスで反同性愛のデモが起きても、不自然ではないですよ。


人権先進国とされる国の特徴は、差別に対する法的・制度的な
規制や対応手段が整っているとか、社会の中に差別が起きたら
それを許さず対処する意識が強い、といったことだと思います。

差別主義者はいるものとして、差別問題を起こした場合に
適切な対処ができるかどうかが大事ということです。
国連の自由権規約委員会による日本への勧告も
「ヘイトスピーチを規制する法整備をしろ」であって、
「ヘイトスピーチをなくせ」ではないのですよね。

外国のリスク管理とは、もともとこういうものです。
「問題は起きうるものとして、起きた場合どう対処するか」です。
日本人のリスク管理は「問題をなくせ」になりがちで、
それとおなじ発想で、反反差別の人は考えるのかもしれないです。

フランスは2013年4月に同性結婚が法的に認められています。
同性結婚に関してなんの法的保障もない日本よりは、
フランスは同性愛者の権利が認められていることになるでしょう。

「フランスの同性結婚法案」


反反差別の人の中には、「同性愛は欧米やオセアニアでは
広く受け入れられている」というのを、懐疑するかたもいるようです。

同性結婚を法的に認める国は、欧米やオセアニアの
民主主義国に多く、今後もまだまだ増える可能性があります。
またピュー・リサーチ・センターの調査でも、
欧米やオセアニアの民主主義国で、同性愛に対する寛容度が高いです。

「同性結婚を認める世界」
「The Global Divide on Homosexuality」

なので「同性愛は欧米やオセアニアで広く受け入れられている」と
理解するのは妥当なことだと、わたしは思いますよ。


日本の排外主義デモを見た外国人の反応は
「うちの国にもいる。抗議するのは大切」が一般的なのですね。

https://twitter.com/itokenichiro/status/325726548642627586
=========
昨日の京都でのレイシスト包囲中に、興味を持って話を聞きに来た
外国人観光客・留学はアメリカ、インド、スウェーデン、
イギリス、スペイン、フランス。全員が「うちの国にもああいうのはいる。
こうして抗議するのは大切」って言うわけ。
知ってはいたけど、これが常識なんやなぁって実感したわ。
=========

「差別は国際社会における普遍的な課題であり、
各人が自分の課題解決に取り組むことである。
そして必要、可能ならばおたがいに協力する」という認識なのだと思います。

この意味で日本の排外主義を「他人ごと」は考えていないし、
「日本は遅れている」とか「うちの国とは日本とは違う」
といったことも言わないのですね。

パリの反同性愛でものカウンタに参加した日本のかたも、
同性愛差別の解消は「人類の普遍的な課題」だと思ったから、
外国人ながら自分にも関係することとして、
カウンタデモに参加したのもあるのだと思います。


日本の反反差別の人は、外国の差別主義者を見ると、
「◯◯国でもああなのだから日本が差別したっていい」とか
「日本のほうが差別がなかった」とか「◯◯国に言われたくない」
などと言って開き直るのですよね。
彼らは現状の差別を放置する言いわけを探そうとするのですね。

外国で起きている差別問題を見たとき、
「人類普遍の課題として解決に取り組む」と考えるのか、
「外国でも差別しているのだから日本も差別してよい」と開きなおるのか、
前者が多いのが人権先進国とされる国なのだと思います。

posted by たんぽぽ at 22:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - パリの反同性愛のデモ(2) web拍手
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック