10月7日エントリで、自民党員が近年急激に減っているという
衝撃的な事態になっていることをお話しました。
そしてそれは「政治家城下町」という公共事業を中心とした
旧来の支持基盤が消えかけているからではないかというお話をしたのでした。
「衝撃のデータ「あと10年で自民党員の9割が他界する」」
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このまま自民党員が減っていった場合、起こりうる事態について
すこし考えておきたいと思います。
プレジデントの記事の3ページ目では、党員が減少することで
党が特定の組織の意向に左右されやすくなることを問題視しています。
党員の数が減ることで、相対的に組織票の影響が強くなるからです。
http://president.jp/articles/-/13400?page=3
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ある目的を持った組織が大量に自民党員になって、
総裁選をコントロールするということもできなくはありません。
そういう危険性を孕んでいます
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自民党の総裁選は党員による投票もあります。
そこで特定の組織の会員が、選挙の前にいっせいに大量に自民党員になって、
自分たちの望む候補者に組織票を入れることもできるわけです。
党員が減っているからだと思いますが、
自民党は新しい党員が入ったときその確認がずさんだったり、
規約通り2年間党員を続けた実績がなくても、
投票させたりするいい加減な地方もあるようです。
それゆえ組織票作戦がなおさら容易になるのですね。
現時点でも、自民党には、神道政治連盟や日本会議、統一教会など、
大きな支持基盤(ほとんど右翼)がたくさんあります。
さらに在特会のように、自民党を支持する可能性があって、
かつまとまった数の会員を擁する団体もあります。
これらがいつ組織票作戦に出るともかぎらないということです。
>自民党員の減少と右傾化
近年の自民党の右傾化が、旧来の支持基盤の弱体化と
党員減少にともなうものではないか、という考察があるのですよね。
自民党は新たな支持者の獲得のために、極端なナショナリストやタカ派、
排外・国粋主義者、わかりやすく言うと「ネトウヨ」を
取り込もうとしているのではないかということです。
「自民党員の激減とネトウヨ化」
(はてなブックマーク)
http://taraxacum.seesaa.net/article/406721195.html#comment
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自民党もただ衰退に任せるほど無策でもないでしょうから、
地域社会の地縁血縁といった結びつきよりも、
都市型の保守的な若い層を党員として取り込もうとするかもしれませんね。
そのためには右イデオロギーや復古志向を
より鮮明に打ち出してくるのではないでしょうか。
保守的な若い層には従来型の利益誘導よりも
そういうものの方がアピールしますから。
========(2014年10月09日 17:56)
むかしから自民党はこういうところがあったのでした。
1969年にあの神道政治連盟を作ったときも、
高度経済成長によって従来の支持基盤が弱体化したので、
そのかわりとして右翼の支持を堅めるためだったのでした。
近年の党員減少に対しては、ネトウヨの取り込みなのでしょう。
自民党の「ネトウヨの取り込み」はすでに始まっていて、
着ちゃくと進行中なのではないかと、わたしは思いますよ。
2009年の政権交代の直前に、自民党が発行した
民主党に対するアジビラは、ネトウヨが作ったかのようでした。
片山さつきのようにネトウヨの親分みたいになったのもいます。
山谷えり子が在特会とつながっていたり、
稲田朋美と高市早苗がネオナチとツーショット写真を
撮ったりということも、話題になっています。
「自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)」という
ネット向けの自民党組織があるのを、ご存知と思いますが、
これがまさにネトウヨの巣窟と化しているのですよね。
J-NSCを作ったのも、そうした「ネトウヨの取り込み」の
一環だったのではないか(結果的かもしれないけれど)とも思います。
「J-NSC会員のツイッタープロフィールが勇ましくてカッコイイのでまとめてみた」
(はてなブックマーク)
おなじような内容の投稿がふたつあるので、ひとつ削除いたします。
>ネトウヨになる層は若者であるという論は間違いだと思います
知ってますが。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/furuyatsunehira/20141026-00040284/
こんなのもあるし。
http://taraxacum.seesaa.net/article/388595215.html