反対派によくある「同性結婚では子どもができない」を
発展させたものだと思います。
同性結婚を認めても少子化はぜんぜん進まないこと、
出生率と同性結婚の可否は関係ないことを、
検証しているエントリがあるのでご紹介します。
「「同性婚を認めると少子化が加速」のウソ(追記あり)」
(はてなブックマーク)
ここでは同性結婚が認められる地域(国)と認められない地域(国)とで、
出生率がどう変化しているかを調べています。
2000年と2011年-12年の出生率を比較していて、
ほとんどがこのあいだに同性結婚が認められた地域(国)です。
ひとつ目の表はアメリカ合衆国の州で比較したものです。
どの州も出生率は減少傾向にあるのですが、
同性結婚が認められる国では出生率の低下が比較的すくないです。
同性結婚が認められない国では出生率の低下が
あきらかに大きくなっているのですね。
ふたつ目の表は同性結婚が認められない日本と、
すでに同性結婚が認められているヨーロッパ各国との比較です。
出生率は増えている国もあったり減っている国もあったりで
はっきりした相関はなく、こちらも同性結婚を認めたことが
出生率の低下を招くとは言えないことがわかります。
同性愛か異性愛か両性愛かという性的指向は生来的で、
おそらく胎児期に浴びたホルモンの影響と考えられています。
遺伝ではないですが生まれつきなので、
後天的に学習や自分の意志で変えられないということです。
それゆえ同性結婚が禁止されていても、同性愛者たちが
異性と結婚をして子どもを作るようにはならないわけです。
かくして同性結婚が認められても、出生率に影響がないことになります。
同性愛者はカップルのあいだでは直接生殖はできないですが、
精子提供や卵子提供によって子どもを設けることはあります。
また養子縁組みによって子どもを持つ同性カップルもあります。
里親の必要な子どものために、同性カップルのかたに
積極的に迎え入れてもらおうという動きもあります。
「同性愛者・性同一性障害の視点から「多様な家族、多様な子育て」を考える」
「同性結婚を認めると少子化が進行」という反対派は、
子どもは産むだけでなく育てる必要もあることを忘れているのでしょう。
同性愛者は「育てる」ほうは、異性愛者と同様にできるわけです。
10月11日と10月12日エントリで紹介したトゥゲッターでは、
同性結婚を認めると同性愛者が増えるから
少子化が進行するなどと言っている反対派がいます。
http://togetter.com/li/728086#c1630313
http://togetter.com/li/728086#c1630326
http://togetter.com/li/728086#c1630424
「社会が同性愛に拒否反応を示さない」→同性愛者がメチャ増える→
子孫が残せない→地獄
野生動物も戦国武将も、子孫をきちんと残した上で
同性愛をたしなむ分にはいいじゃないですか。
現代の同性愛者はそうじゃないでしょ。
自らは生殖しなくとも社会に貢献出来ることはいくらでもある(キリッ) まあすごい。
では例えば、その自ら生殖しない同性愛者の割合が5割を越えたとして、
正常に社会を運営できるとお考えですか?
ほかにも「同性愛をたしなむ」とか「同性愛者の割合が
5割を超えたらどうするのか」とか言っていたりします。
この反対派は、性的指向は意志や学習で後天的に変えられて、
同性結婚を禁止すれば同性愛者は減ると信じているのでしょう。
「同性結婚で少子化」という思い込みが激しくなると、
つぎのように「同性結婚を認めると人類が滅びる」なんて
大げさな被害妄想に走ることになるようです。
http://togetter.com/li/650501
同性婚まで認めたら自由主義も行き過ぎではないでしょうか。
そこから先は人類は滅びるしかなくなる。
子供が産まれない。自然消滅です。
夫婦別姓を認めるだけでも「国家解体」と言う人がいるくらいです。
同性結婚を認めるというお話であればなおさら、
こういう狂った人がいてもおかしくないのかもしれないです。
アフリカの開発途上国では人口増加に悩む国も多いです。
そうした国で人口増加を抑制してくれるからと、
同性愛者が感謝されるということはないのですよね。
こうした国ではむしろ同性愛には死刑や長期の懲役など
厳罰が課されていることが多いです。
人口増加で苦しむ国で同性愛が違法行為とされることも、
同性結婚を認めることと少子化の進行が関係ないことを
しめしていると言えるでしょう。
同性結婚の反対理由に少子化を持ち出すのは、少子化に苦しんで
出生率上昇が必要とされる国ばかりなりということです。
付記:
最初にご紹介した、「同性結婚で少子化」を検証するエントリから
以下のトゥゲッターがリンクされています。
じつはこのまとめはわたしが作ったものです。
思いがけないところで参照していただけました。
「同性結婚の談義すこしだけ」
ラブホテルに行くと案内の注意書に入室は2名まで(ただし男性同士は不可)と記されていることがあります。
知り合いなども、ああ、そういうラブホ多いみたいだね。なんでだろうなと言っています。
ただそれ以上は考えないし追求も、差別はやめましょうとホテルに抗議もしません。
男同士が利用するラブホなんか嫌だと女性が嫌がるからでしょうか?
または男同士の同性愛者が多く利用するようになると女同士の利用より気味が悪くホテルの評判が落ちるとの経営サイドの判断でしょうか?
そういうことに敏感なフェミニスト女性が問題視しないのは、しょせん男同士のことだから知ったことではないのか、ラブホを利用しないか注意書なんていちいち読まないのか。
まあそんなところでしょう。ハーグ条約にしてもそうですが女性側のことしか関心ないんですからハッキリそう言えばいいではないですか。
もっともそういう胸の内がバレてるからマトモに相手にされないことに早くお気づきになったほうがよろしいかと。
簡単な自己紹介をいただいきたいですね。
>日本で同性婚を認めろという話は同性愛の人も特に声をあげてないです。
こんなことがありましたよ。
http://taraxacum.seesaa.net/article/399515948.html
ヒイロと申します、女性です。
以前から女性差別について色々考え、こちらに辿り着きました。
コメントさせて頂きます。
ヒラリーさんは男性の同性愛者なのでしょうか?
違うならごめんなさい。
男性同士の利用禁止のラブホテルがあるとは存じませんでした。
確認しにいく事もできないのでそうなのだろうと思うことにしますが、
なぜそこで「女性のせい」になるのでしょうか?
いつ、女性が男性の同性愛者のラブホテル利用の禁止を求める言動をしたのか、証拠はありますか?
そういった女性側による経緯があるのなら、あきらかに男性差別であり、女性側に落ち度があります。
しかし、証拠がないのに、女性が抗議をして男性同士の入室を禁止にしたと言うのは勝手なんじゃないですか。
そして、男性差別には男性が声を上げればいい話です。
逆に聞きますけど、あなたや男性が女性差別に気付いたり改善せねばならないと思った事はあるんですか?
いつもいつも女性差別にそ知らぬ顔の男性陣が、男性差別についてなぜフェミニストに関与させるのですか?
おこがましいと思わないのですか?
何か不満があるなら声を上げなければ誰にも伝わらないことは大人なら普通分かりますよね。
男性差別があると感じるならなぜ改善しようと思わないのでしょうか。
あなた書いてますよね、抗議しようと思わなかったって。
抗議したなら差別問題として取り合ってくれるかもしれないのに、なぜしない?
こういった矛盾した男性側の主張をよく見かけるのですが、甚だ疑問です。
ワガママ言いたいだけならブログ主さまに迷惑です。
長文すみません。
わたしのブログにようこそお越しくださりました。
コメントまことにありがとうございます。
>男性同士の利用禁止のラブホテルがあるとは存じませんでした
>いつ、女性が男性の同性愛者のラブホテル利用の禁止を求める言動をしたのか、
ラブホテルについては、わたしやこれをご覧の読者のかたにも
検証できるよう根拠をしめしてほしいですよね。
>男性差別には男性が声を上げればいい話です
わたしもそう思います。
問題があると思った人、声を上げる必要があると思った人が、
声を上げればいいのだと思います。
説得力のある主張をすれば、賛同者も現れることでしょう。
なぜそこで他人を使おうとするのかと思いますよ。
>あなたや男性が女性差別に気付いたり改善せねばならないと思った事はあるんですか?
他人にああしろこうしろと指図めいたことを言うなら、
自分がふだんからその他人のために、尽力している必要がありますよね。
最初のコメントのかたは、選択的夫婦別姓については、
理解はまるっきりないもののようです。
(2014年10月29日 11:52)
http://taraxacum.seesaa.net/article/407857680.html#comment
>こういった矛盾した男性側の主張をよく見かけるのですが、甚だ疑問です
典型的ですね。
男同士の利用については、大丈夫なところとそうじゃないところがあります。
私は女性で同性愛者じゃないですが、これに関しては不平等だと思いました。
だから、海外の同性婚のニュースを見たりしたら、うれしくなります。
知ってる同性愛者の方々はラブホ使用禁止を不満に思ってないようですが、同性愛者の権利を求める運転を起こすとなったら、応援したいです。
正直、不満なら抗議したらいいと思います。
>男同士の利用については、大丈夫なところとそうじゃないところがあります
男どうしで利用できないラブホテルも、実際にあるのですね。
情報ありがとうございます。
>海外の同性婚のニュースを見たりしたら、うれしくなります
同性愛者の権利のことを考えているなら、
同性結婚が認められたというニュースは喜びたいものです。
>正直、不満なら抗議したらいいと思います
わたしもそう思います。
決めているのはラブホテルの経営者だと思うけれど、
そうした人たちに抗議すればよいのだと思います。
私も、現在、「同性カップルに育てられた子供に悪影響が出る」という方と、ネット上で泥沼の議論を行なっています。笑
http://person.news.yahoo.co.jp/profile/UGV6_FGUY2axI5Cytts6d25aa1bgKgYp/comments/archive/14147147730574.1fc0.16675/#commentBox
この方は、林道義氏の『父性の特権』を愛読し、悪名高きRegnerus論文(「同性カップルに育てられた子供は不良になる」)を信奉しているという、ある意味分かりやすい人です。
はじめは「父の役割が〜」などと言っていたのですが、現在は論文の細かい部分をあげつらうことに躍起になっているようです。。
わたしのブログにようこそお越しくださりました。
>同性結婚に対する偏見、同性カップルが子供を持つことに対する偏見は、非常に根強い
残念ながらそうなのですよね。
同性結婚は子どもができないから反対というのは、
その典型のひとつだと思います。
>http://person.news.yahoo.co.jp/profile/UGV6_FGUY2axI5Cytts6d25aa1bgKgYp/comments/archive/14147147730574.1fc0.16675/#commentBox
ご紹介ありがとうございます。
かなり長いこと続けていらっしゃりますね。
>林道義氏の『父性の特権』を愛読し、
まだ信じている人がいるのですね。
(かつてのビリーバーはそのままでしょうけれど。)
この本は進化生物学の理解が「とんでも」なのですよね。
http://lacrima09.web.fc2.com/teardrops/pseudo/evolution/evolution.html
「道義リンクス」という批判的検証サイトもまだありますね。
http://www.ne.jp/asahi/hyo/tadaon/michilyn/index.html
>悪名高きRegnerus論文
こちらは最近のものですね。
かなり問題点を指摘されたというしろものですね。