2014年11月09日

toujyouka016.jpg 管理職のジェンダー格差

11月3日エントリの続き。
世界経済フォーラムの男女平等指数の詳細を見て行くことにします。

「The Global Gender Gap Report 2014」
「Global Gender Gap Report 2014 - Economies Japan」

 
日本の順位を下位にしている要因のひとつは、
「経済」分野における、管理職、経営者、意思決定の女性比率です。
割合は0.12でランクは112位です。
グラフの棒がとても短いのが際立っていますね。

Econimic participation and oppotunity


管理職に占める女性の割合は、全体では日本はわずか10%程度です。
欧米の民主主義国と比較した場合はもちろん、
東南アジアの国とくらべても、ずっとすくない水準です。
アラブ・イスラム圏の国とおなじくらいなのですよね。

「女性力活用の課題(10) 人材の計画的育成欠かせず」

管理職に占める女性の割合(2012年)

「専門職と管理職の女性比率」



国家公務員にかぎると、すこしデータが古いですが、
2005年の時点での日本は、女性管理職の割合はわずかに1.8%です。
ほかの国は韓国をのぞき、女性管理職の割合は10%以上です。
シンガポールのように半数以上が女性という国もあります。

日本は2014年の時点でも3%しかなく、
女性管理職がゼロの省庁もいまだにあるくらいです。
このくらい諸外国と差があれば、ジェンダーギャップは大きくなって
順位が下がるのも、ごもっともなことだと言えます。

「第6表 女性国家公務員の在職状況」

第6表 女性国家公務員の在職状況


上述の国家公務員の女性管理者の割合が3%になったのが
過去最高であるとして、新聞記事で特筆されるのですよね。
2015年度末までに5%に引き上げる目標を立てています。

「女性幹部3%で過去最高」

製造業も女性管理職がすくない業種ですが、
東芝の女性管理職の割合が2013年の時点で3.7%です。
2015年までに5%に引き上げる目標を立てたことで、
女性の登用に積極的と新聞記事で特筆されるのですよね。

「女性管理職5%で積極的」

女性管理職を増やす努力はぜひとも必要なことですし、
目標が2015年に5%というのも、現状を考えたら現実的ではあります。
それでも3%で過去最高とか5%で積極的とか言われるのですから、
ジェンダー格差を国際水準にまで縮めるのには、
まだまだ時間がかかることになりそうです。

posted by たんぽぽ at 22:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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