そして今後はどうしたらよいのか、大手メディアにしては(?)、
建設的な意見をしめした記事があるのでご紹介します。
「二大政党制の正念場 民主「風頼み」、政策対案示せず」
(はてなブックマーク)
「民主、政策も党首力も迷走 政権担う力を示せず」
ふたつともおなじ記者によるものです。
民主党の問題についてよく調べているかたなのでしょう。
民主党が選挙で伸び悩んだ原因のひとつには、
政策をはっきりしめせなかったことがあります。
ようは安倍政権に対する対案以前とも言える状況だったのでした。
ここには党内の対立を解消しきれなかったことがあります。
それゆえ個別の政策については、対立する両者に配慮することになり、
党としてのはっきりしたスタンスを取れず、
どっちつかずの態度しかしめせなくなったのでした。
http://www.asahi.com/articles/ASGDF7H07GDFUTFK021.html
さらに、党内の意見対立が解消できていないことも響いた。
集団的自衛権の行使容認について、マニフェストでは
「閣議決定は立憲主義に反するため撤回を求める」としたが、
肝心の行使の是非には踏み込まなかった。
原発政策についても、菅直人元首相ら再稼働に反対するグループと
再稼働を容認する勢力に分かれ、どっちつかずの印象がぬぐえなかった。
党の政策がはっきりしないと、有権者からすれば、
「なにがしたいのかわからない」と思うことにもなるし、
積極的に支持できなくなるのは、無理もないことです。
#ss954 に出演した海江田氏の話を聞いて、こりゃ自民圧勝も致し方ないなと思った。野党の軸となるべき民主党が、消費増税にもTPPにも脱原発にも集団的自衛権にも曖昧な姿勢じゃ、積極的に投票する気になれない。野田・前原周辺をパージする形で解党的出直しをしなければ受け皿にならないよ。
— 風間新吾(城南信用金ユーザー) (@kazamazov) 2014年12月14日
記事で言及されている、サッチャー政権時代のイギリスの労働党は、
まさにいまの日本の民主党の状況にも当てはまると思います。
民主党は党内の意見対立を解消できない状況にあるし、
海江田万里氏は、対立する両者のバランスを
取り続けることを重視してきたからです。
http://www.asahi.com/articles/ASGDF7H07GDFUTFK021.html
一つのヒントは、小沢一郎元代表(現・生活の党代表)や
菅直人元首相が手本とした英国・労働党の歴史にありそうだ。
1979年に誕生した保守党のサッチャー政権は、公的機関を民営化し、
市場原理に任せる「小さい政府」路線を取った。
労働党は党内の右派と左派の抗争に明け暮れ、
党内バランスを重視した党首を選ぶなどして、選挙で負け続けた。
今年の8月に海江田万里氏が代表を続投する際、
自分の成果は「党を分裂させなかった」ことだとしたのでした。
これはいわば、党内の意見対立を表面化させないよう、
日和見な態度を続けてきたことでもあるのだと思います。
そうした党運営のありかたが、今回の選挙戦における
はっきりしない政策にも現れたものと思います。
「海江田代表が続投表明 乏しい実績 渦巻く不満 民主党」
15年ものあいだ政権が取れず低迷していたイギリス労働党は、
1994年に抜本的な方向転換をします。
これも現在の日本の民主党にも、とても参考になることだと思います。
94年に41歳で党首になったトニー・ブレア氏は
労働党の「大きな政府」路線を転換。規制緩和を進めて経済成長を促す
保守党の路線を継続しつつ、その恩恵を、労働党の理念に沿って
貧富の格差解消や医療など福祉の充実に回す「第3の道」を打ち出した。
こうした改革で97年に18年ぶりとなる政権交代を成し遂げ、
その後、労働党は約13年間、政権を維持した。
アベノミクスというとまずは否定するという姿勢から、
日本の民主党も方向転換をする必要があるからです。
金融緩和の有効性や、それが実際に雇用を増やしていることは認めて、
これを継承する必要があるでしょう。
そして安倍政権の経済政策が取りこぼしている再分配政策に力を入れ、
中間層へのしわ寄せをいち早く解消するようにすることです。
「金融安定化政策と民主党」
明確かつ効果的な政治目標を掲げるということです。
そうすればおのずと求心力が生じて、党内の対立も解消に向かうでしょうし、
有権者を惹き付けるようにもなるのだと思います。
森永卓郎氏やはてなの匿名ダイアリーのかたなど、
金融安定化工作と再分配政策の両方を実践する政党があれば、
すぐにでも支持したいというかたはいるのでした。
「金融緩和をどう考えるのか」
「民主党支持者としての執行部のアベノミクス批判への愚痴」
付記1:
議会制民主主義と政党政治の伝統があるイギリスでも、
党内対立に明け暮れて15年間も政権が取れない、
なんてことをやることがあるのですね。
1992年の総選挙まで4連敗を喫したのでした。
日本の民主党は下野してから2年ですから、まだまだと言えます。
(国政選挙はすでに3連敗ですが。)
それでもイギリスの労働党は方針を抜本からあらためたら、
3年で政権が取れたというのは、さすがだと思います。
付記2:
上久保誠人氏(ブログ『かみぽこぽこ』のかた)の記事にも
イギリス労働党のトニー・ブレア氏による方針転換のことは出てきます。
学ぶところの多い事例なのでしょう。
「「世襲」総理を育んだ自民党長期政権」
支那サポーターに共通の病的言動には枚挙に暇がない。
この無責任男はかねてより、「私は日本丸腰戦略というのを提唱しています。
軍事力をすべて破棄して、非暴力主義を貫くんです。
仮に日本が中国に侵略されて国がなくなっても、後世の教科書に『昔、日本という心の美しい民族がいました』
と書かれればそれはそれでいいんじゃないか」などと、
日本人の命を平気で凶暴な支那に投げ与えるキテレツな主張をしている。
ハンドルはわたしに媚びたつもりなのだろうか?