民主党が質問者を5人全員に女性にした、ということがありました。
「衆院予算委:5議員、次々に質問 女性重視「元祖は民主」」
「女性重視「元祖は民主」 5議員 次々に質問」(電子版が読めないかたはこちら)
https://twitter.com/dpjnews/status/572038795828183041
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明日2日の衆院予算委の質問者全員を女性にします。
西村智奈美09:30〜10:20 山尾志桜里10:20〜11:00
鈴木貴子11:00〜11:30 阿部知子11:30〜12:00/13:00〜13:20
金子恵美13:20〜14:00
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記事は長くなりますが、全文引用します。
ようやく民主党はジェンダー政策で、安倍政権と積極に対抗しようという
姿勢を打ち出してきたかなと、わたしは思ったです。
ジェンダー政策に関しては、民主党のほうがさきということを
主張していますが、やっとそれを言うようになったかという感じです。
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民主党は2日の衆院予算委員会の一般質疑で、
5人の質問者枠にすべて女性議員を起用した。
最初に質問に立った西村智奈美氏は「今日は『女性デー』だ」と宣言し、
同党の女性重視姿勢を訴えた。
西村氏は「安倍内閣はすべての女性が輝くと言うが、
民主党政権時代に考えられた女性の活躍推進策を継続しているだけだ」と
民主党が男女共同参画の「元祖」と強調。
昨秋の臨時国会で小渕優子前経済産業相ら女性閣僚2人が辞任したと指摘した上で
「女性閣僚や女性政策は人気取りに使われた」などと批判した。
山尾志桜里氏は閣僚の政治資金問題を追及。
夜間保育や選択的夫婦別姓についても政府の姿勢をただした。
このほかに鈴木貴子、阿部知子、金子恵美の3氏が領土問題や原発事故、
被災地支援などについて質問した。
安倍晋三首相が昨秋の臨時国会で女性の活躍推進を訴えたのに対抗して、
民主党の女性政策への取り組みをアピールする狙いがある。
同党は1月の新執行部発足後、岡田克也代表の肝いりで、
蓮舫代表代行など女性幹部の登用や統一地方選での女性候補の積極擁立、
独自のセクハラ防止指針決定などの女性重視策を次々と打ち出してきた。
女性重視は「多様性を重視する同党の原点」(岡田氏)の一つとして
今後も重点的に訴える方針だ。【佐藤慶】
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民主党がジェンダー政策にあまり積極的でなくなったのは、
これまでに何度かお話したことがあります。
「民主党の現状・識者に聞く(2)」
「民主党の女性登用意識」
「少子化対策で支持浮揚」
前にご紹介した日本再建イニシアティブの中野晃一氏も、
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市民社会の中には安倍政権の女性政策に反発する
「怒れる大女子会」のような動きも出てきているが、
ごく一部の議員しかそこへ飛び込んで聞くことをしない。
女性が働きつつ子供を産み、育てられる社会づくりに
必要な制度や負担は何か。議論すべき課題が山積みしている。
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と言及していて、民主党がジェンダー政策に
あまり熱心でないことを指摘しているのでした。
安倍政権は「女性活用」としきりに言っていますが、
もともと因習・反動的な家族・ジェンダー観をかかげてきたし、
そうしたイデオロギーはいまも変わっていないと思います。
彼らの家族やジェンダーに関する政策は、
「どうせ経済のためだろう」くらいに思われて、
ろくに信用されなくても、無理もないことだと言えます。
政府の家族政策の会議「少子化危機突破タスクフォース」でも
いまだに「家族思想」にとらわれる人がいたり、
現代の保育事情がまったくわからない人が発言したりします。
改造内閣の目玉として登用した女性閣僚が、
ことごとく女性差別的言動をしていた経歴があるのでした。
民主党は家族政策やジェンダー政策には蓄積があります。
自民党の政権がやるよりは、ずっとまともな政策を打ち出せるでしょうし、
まがりなりにも信頼もされるだろうと思います。
せっかく安倍政権から「女性活用」と言ってきているのに、
なぜに対案を出して対抗しようとしないのかと
思っていたところだったのでした。
毎日新聞の記事には、「岡田克也代表の肝いり」とか、
「「多様性を重視する同党の原点」(岡田氏)の一つとして
今後も重点的に訴える」とあります。
代表が岡田克也氏に変わったので、ジェンダー政策に対して
積極的な姿勢をしめすようになった、ということのようです。
この観点では、代表が変わったのはよかったのだろうと思います。
家族・ジェンダー政策は需要も多いですから、
今後もぜひ力を入れていただきたいところです。
付記:
選択的夫婦別姓が出てきたのもよかったです。