しめした図があるのでご紹介します。
「ガラスの天井:女性と仕事/1 「産後はパート」上司が強制」
(はてなブックマーク)
会員限定の記事ですが、会員登録しなくてもはてなブックマークか、
わたしのツイートからリンクをだとると、読めるだろうと思います。
出典は内閣府『男女共同参画白書 2013年版』です。
結婚前に仕事をしていたかたの割合を100%としています。
結婚すると仕事をしている女性は、すでに7割程度に減ります。
「寿退社」というのは、まだまだこれくらいあるということです。
さらに子どもがひとり産まれると35%程度になります。
もとの毎日新聞の記事は、女性が妊娠・出産すると
パートに回されることを書いているのですが、
子どもが産まれるとパートどころか就業しなくなる女性が、
全体の3分の2くらいいるということです。
妊娠・出産と仕事を続けることの両立が、
いかに阻まれるかがしめされていると思います。
日本の女性は、子どもを持つと仕事を続けられなくなることを
しめすデータとして、ほかにつぎのものがあります。
出典は『世界価値観調査』の2005-2008年です。
「子どもの有無と就労形態」
子の有無による女性の状態変化の日芬比較図。日本は,子ができることでフルタイム就業がガクンと減り,代わって専業主婦の比重が増加する。北欧のフィンランドでは,そういう変化は小さい。保育所整備をはじめとした諸条件の差によるだろう。 pic.twitter.com/vXoTHRzMHv
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2014, 1月 12
日本の女性の場合、フルタイムの就業者の割合は、
子どもがいないあいだは53.9%ですが、
子どもがいると18.2%と激減しています。
子どもがいるかいないかで、フルタイムの就業者の割合が
ほとんど変化しないフィンランドと対照的です。
日本のケースでは、パートタイムの就業率は
子どもがいるかいないかであまり変化してないので、
日本の女性は子どもを持つとパートに回されるどころか、
就業できなくなることが多いことが、ここでもしめされています。
更新で画面が変わっていたので今まで気づきませんでしたが「むかしはよくなかった」のブログのコメントのところで返信してくださっていたんですね。
それによれば、たんぽぽさんの見解として、
女性の権利保証については、それによって経済、人口、また経済格差縮小などの件は別であり、
つまりジェンダー問題とは、それによって経済上昇や経済格差縮小、人口(少子化)問題の改善や解消を目指していない、または目指していてもジェンダー問題が柱である、という趣旨ですね。
そうすると女性の権利の保証なるものが曖昧で分かりにくいです。専業主婦も女性の権利で、結婚して仕事を辞めるのも権利なら、出産して辞めるのも権利です。
結婚したので辞めます、というのが許されないとか無責任呼ばわりされるとしたら逆に怖くないですか?
男は結婚したから辞めるとか、子供が出来たからやめるとの選択肢は実質存在しません。
企業側は結婚したから辞めるという女性の権利と辞めないという女性の権利の両方を想定し、しばらく産休し戻りたいが戻ってきたら同じ段階でスタートするとの条件は、その人がしばらくの産休中に埋める人を雇う。
戻ってきたときに辞めてもらう。しばらくの産休が短期になったり、逆に戻る気はなくなったとのケースもあるでしょう。
こういう事情(権利)に耐えられる企業はそれほど多くないのは想像に難しくないはずです。
好ましい例として挙げられているフィンランドは、そういうこと以前に失業率が高すぎますね。
わりと好まれる職業ほど技術革新が早く、身につけた知識や技術が陳腐化してしまうからではないでしょうか。
そういう意味では人気、最先端、競争激しい、そういう職種は不利でしょうね。
看護師のように、ブランクのあるかたでも歓迎というのは最初から不人気、キツイ、時間帯不安定などの職種ですね。
権利という難しい話でなく、その企業の体力と余裕の問題なので、それがない企業にとっては死活問題ですから、すべての企業、雇う側は強者であるとの見方変える必要もあると思いますよ。
あまり正確ではないです。
女性の権利に関することは、それ自体が「目的」であり、
経済問題や人口問題の「手段」としてあるのではないということです。
現実には、女性の権利に関することが、
経済問題や人口問題と連動することは、たくさんあります。
>専業主婦も女性の権利で、結婚して仕事を辞めるのも権利なら、
>出産して辞めるのも権利です
そういう「権利」が深刻に侵害されたお話を、
わたしは寡聞にして知らないです。
フィンランドで子どもがいてもフルタイムが減らないのは、
妊娠・出産しても仕事を続ける権利が保証されているからです。
妊娠・出産で仕事をやめる権利が侵害されているからではないです。
日本で子どもがいるとフルタイムが減るのは、
結婚・出産しても仕事を続ける権利が保証されないからです。
日本の現状においては、妊娠や出産で仕事を
やめされられることのほうがずっと怖いので、
これを問題にしたいと思います。
>男は結婚したから辞めるとか、子供が出来たからやめるとの選択肢は実質存在しません
結婚や子どもができても、仕事を続けられることが
「男性中心社会」における男の既得権とされたからです。
そのような選択肢が存在しないのは、「既得権の喪失」なので、
既得権を喪失しないように社会を作ってきたからです。
>好ましい例として挙げられているフィンランドは、
>そういうこと以前に失業率が高すぎますね
フィンランドは女が働くから失業者が多くなるとか、
女が仕事を奪っているとでも言いたいのかな?
それとも好意的に評価されている外国を、議論と関係ないことで
あら探しするという、「反差別」の人によくあるパターンかしら?
男が働き続けることが男社会の既得権であるとの考え方は初めて目にしました(笑)
それは男女の話でなく、どうしてもその仕事を続けていきたいという、ごく一部の人にとってのことでしょうね。
大半の人は男女無関係で仕事をしなくて済むならそれが一番いいと思っているのが本音だと思いますよ。
でも、大半の人がそう思っているからといって仕事をしなくなったら自分が生活できないし国としても成り立たないので。
フィンランドでもフランスでも本音は別に仕事をしたいわけでもないと思います。
でも、フランスでは専業主婦なんて言葉はありません。無職女性ですとか、日本は高学歴なのに家庭に入っている女性が多くてもったいないですとかフランス女性の書いたエッセイ本にあったりするからプライド面を刺激されるのかもしれませんね。
知る限りフィンランド女性が日本にそういう指摘をしているのは読んだり聞いたりしたことないですが、まあフランスの中華思想と日本よりも進んでいるという意識(意識と現実は別ですが)かもしれません。
産休による経済へのリスクは男女平等であるのが普通でしょう。どちらが産休を取ってもいいんだから。
現状そうなっていないのは男性側の意識が足りないか、社会的な風土が形成されていないからではないかと自分は思います。
子育てや、家庭のために仕事を諦めることは女性だけの権利ではないはずです。
(権利っていい方自体支障がある)
専業主夫という選択肢もありますし。
男性よりも稼いでいる女性・男性よりも優秀な女性はたっくさんいますしね。
>男が働き続けることが男社会の既得権であるとの考え方は初めて目にしました(笑)
あなたが初めて目にしたことに、わたしはびっくりです。
いままでなにを見てきたのかと思います。
最後に「(笑)」なんてつけて、笑いごとですませられると思っているところが、
さらにあなたの認識の程度をよく示していると思います。
このエントリにコメントありがとうございます。
>現状そうなっていないのは男性側の意識が足りないか、
>社会的な風土が形成されていないからではないかと
大きな原因のひとつには、長時間労働に代表される
男性中心の労働文化があると思います。
http://taraxacum.seesaa.net/article/408208378.html
http://taraxacum.seesaa.net/article/411139670.html
家事や育児は妻に任せて、自分はずっと会社にいられる、
という状況を、前時代の男たちは作ったということです。
それゆえ家事や育児の負担もしなければならない女性は、
男性とおなじような働きかたがむずかしくなるのですね。
企業もいまもって、「女は子どもを産んだらやめる」という前提で、
男子を優先的に採用することが、ざらだったりします。
http://taraxacum.seesaa.net/article/416247103.html
>子育てや、家庭のために仕事を諦めることは女性だけの権利ではないはずです。
>(権利っていい方自体支障がある)
残念ながら、男性が育児休暇を取ることについては、圧力が強いですね。
http://taraxacum.seesaa.net/article/371751454.html
>男性よりも稼いでいる女性・男性よりも優秀な女性はたっくさんいますしね
上述のエントリでお話しているように、
入社試験を行なうと、男子より女子のほうが成績がいいのですよね。
入社後も男子社員より女子社員のほうが、優秀なこともざらです。
それにもかかわらず、成績の悪い男子に下駄を履かせて採用するという、
効率の悪いことをしているのですよね。