2015年04月23日

toujyouka016.jpg 夫婦別姓で離婚が減る?

夫婦別姓が認められると、離婚率は下がるだろうと
予想しているエントリがあるのでご紹介します。

「夫婦別姓をしたカップルの離婚率が100%低くなる理由とは?」
(はてなブックマーク)
「夫婦別姓が認められると離婚率は下がるかもしれない」

別姓夫婦のほうが同姓夫婦よりも、
離婚する可能性が小さいと考えているということです。
反対派(非共存派)によく見られる「夫婦別姓を認めると
離婚が増える」とは、反対の見解ということです。

 
このエントリで離婚率が下がるという予想ですが、
現在の日本社会において、選択的夫婦別姓が認められた場合、
夫婦別姓を選択するくらいのかたは、男女平等指向が強いことが
多いだろうということがあります。
これはたぶん、おおかたが異議がないと思います。

そして離婚の原因の中に、男尊女卑思想がもとになっているものが
結構あるということを挙げています。
男女平等指向が高ければ、生じない離婚がいくつもあるので、
男女平等指向が高い別姓夫婦は離婚の可能性が低いだろう、ということです。

離婚の原因に多いのが「夫婦の性格の不一致」「夫が家事を手伝わない」
「夫が子どもを大切にしない」「浮気(男性が多い)」
「暴力(ほぼ男性が加害者)」「嫁姑問題」などですが、
この辺って「男尊女卑思想」がなければ、
どれもこれも生じる可能性って減りそうですよね


一般的傾向は、男女平等が浸透している社会ほど、離婚率は高いです。
男女平等社会においては、女性が経済的、社会的に
自立して生きていけるので、因習・反動的な家庭や男性中心の家庭に
不満があったときに、我慢をすることなく離婚を切り出せるからです。

「世界的に離婚が増えている」
「女性に不利な結婚生活」

同姓夫婦よりも別姓夫婦のほうが、女性が自立できるだけの
職業を持っていることは多いでしょう。
よって別姓夫婦のほうが、家庭に不満があったとき
離婚できるだけのポテンシャルがあることになります。


それでも上述のように、因習・反動的で男性中心的で、
女性が不満を持ちやすい家庭のかたは、はじめから夫婦別姓を
選ばないことが多く、不満を持ちにくい家庭のかたが、
夫婦別姓を選ぶというのも、たしかにありそうなのですよね。


夫婦別姓が認められることによって、
離婚が増える要素と減る要素の両方があることになりそうです。
結婚生活に対する不満は少ないだろうけれど、
不満があったときは離婚しやすくなる、ということです。
よってどうなるかは、わたしにはなんとも言えないです。


付記:

「夫婦別姓を認めると離婚が増える」という反対派(非共存派)の
主張に根拠がないことは、すでにしめされています。
非共存派が過去に出したことのあるデータは、
ドイツの離婚率の年次推移と、スウェーデンの離婚率です。

「選択的夫婦別姓のまとめ(5)」

前者はドイツ統一の混乱の収拾がついたために、
離婚した夫婦が増えたのであって、夫婦別姓は関係ないです。
後者は離婚率の計算のしかたが間違っていて、
スウェーデンの離婚率は他国とくらべて多くないです。

posted by たんぽぽ at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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