「出生率:9年ぶり低下…出生数は減少加速 14年」
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「出生率:団塊ジュニア抜け…30代女性、毎年25万人減」
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合計特殊出生率は2005年が過去最低で1.26でした。
それ以降は少しずつ上昇を続けて、2013年は1.43だったのでした。
ところが2014年は1.42で、ふたたび減少し始めたのでした。
2006年から2013年まで、まがりなりにも出生率が上がっていたのは、
団塊ジュニア世代が30代になって出産したことによります。
彼女らが40代になって、出産するかたがきゅうに減ったので、
出生率が減少に転じ始めたということです。
上昇傾向にあった合計特殊出生率が反転し、
出生数も過去最低を更新したのは、団塊ジュニア(1971〜74年生まれ)による
「押し上げ効果」がなくなった影響が大きい。
出生率が上昇基調にあったのは、第2次ベビーブームの
団塊ジュニア(1971〜74年生まれ)が30歳代になってから
「駆け込み出産」したことが寄与していたとみられる。
しかし、この世代が40歳代となり、後に続く35〜39歳の
出生率の増加幅は前年より半減した。
人口の多い団塊ジュニアは、出生率の上昇に貢献したということです。
40歳以下の若年層はどの世代も、今後は減少し続けることになります。
よって今後の出生率は急激に下がり出すことが予想されます。
総人口は2006年から毎年減少を続けています。
子どもの数は1982年以来、34年連続減少を続けています。
出生数は1972年をピークに、以後ほぼ減少傾向が続いています。
2014年の出生数は100万3532人で、4年連続過去最低記録です。
「日本の人口の長期変化」
「子どもの数が34年連続減少」
人口が減ると労働力の確保や社会保障の維持ができなくなって
たいへんだという論調の記事は、人口に関する調査が出てくるたびに、
かなりのむかしから繰り返されてきたことです。
そんなに少子化が危機的なら、なぜに眼に見えるくらいの
家族政策を推進しないのかと思います。
以下のふたつの「勝負」はどちらも負けていますよ。
そらまあ、厚労省さんが「あと5年が勝負!」と焦ってらしたのは2005年でしたからね。 "団塊ジュニアの抜けた30歳代女性は毎年約35万人ずつ減っており、今後も緩やかに減少が続く見通し" / “出生率:団塊ジュニア抜け…30代女性、…” http://t.co/bvn3HUOt9O
— akupiyo (@akupiyocco) 2015, 6月 6
ちなみに経団連さんが「数年が勝負」と焦ったのは2009年。1990年あたりにわかってたのに、どんだけ遅いんだよ。
“日本経団連:少子化対策についての提言 (2009-02-17)” http://t.co/7MSOYLRufc
— akupiyo (@akupiyocco) 2015, 6月 6
5年前、団塊ジュニアが最後の出産適齢期であり、
少子化対策が効果を発揮する最後の機会だと言われた時代に、
子ども手当てや高校無償化をつぶすことに、
世論は血道を上げていたのでした。
このときも少子化に関しては無策・愚策を発揮したのでした。
この時代、まったく無策・愚策ばかりだったのではなく、
2010年の「子ども・子育て制度」の閣議決定があり、
2015年まで保育所の数は増え続けています。
これは民主党政権時代に導入された施策なのですが、
保育所の拡充を推進する政権をつけるだけの意識は、
世論にはあったことになります。
「保育所の数が増えている」
2015年の現在は、団塊ジュニアの出産適齢期が過ぎて、
「手遅れ」になった時代の最初です。
この期におよんで、家族やジェンダーに関して因習・反動的で、
しばしば効果的な家族政策に反対してきた
自民党・安倍政権に多大な支持を与えているのは、
この問題に関する日本国民の意識を表わしているようです。
最近「福井モデル」という本を読みました。
ご存じのように福井は出生率が高く共働き率も高い。全国的モデルやヒントになると。
この本にはそれ以前に「少子化のA級戦犯は誰か」という章があり、少子化は80年代から危惧されており、それを指摘する声もあったが当時の厚生省幹部が「そんなことは政治側から国民に言及すべきではない」として女性代議士第一号の1人でもある加藤シヅエ氏も「誰が言わなくても自然と出生は増えてきますよ」と見解していたとのことです。
そのように当時、政界で危惧する声もあったが厚労省幹部中心に、一般国民の出生率などに政治が声をあげるべきではないとか、あわてなくても自然と増えてくるでしょうとの楽観論により触れず対策を練るでもない状態だったとのことです。
ただ現在言われる「福井モデル」なるものもその地域独自の土壌と言えるだろうし、それを他の地域でも取り入れよ、という方法論の押し付けは全国的対策になると言えず、正直受け入れろと言われるのは嫌気がする、との意見もネット等で見られますね。
別に福井の方々が我々を見習え、モデルにしろと言っているわけでもなく、悪気なくともジャーナリストなどが福井を持ち出して細部が欠けてしまっている感があります。
保育所の数は増えている、でも足りていない。
だからこんなことも起こるわけで。
埼玉・所沢「育休退園」母親ら提訴!市長「子どもは保育園より母親といたいはず」
http://www.j-cast.com/tv/2015/06/26238754.html
少子化問題って、子供を少なくするための方策かなんかでしたっけ?
すごいなぁ。
ふるっているのは、市長の子供は保育園より母親うんぬんというセリフで、思わず吐き気をもよおしちゃいました。
そんなに母親がいいって思うのなら、保育園なんか全廃すりゃいいだろうが。
なんて思ったり。
話がずれちゃってますね、すみません。
>埼玉・所沢「育休退園」母親ら提訴!市長「子どもは保育園より母親といたいはず」
>http://www.j-cast.com/tv/2015/06/26238754.html
ご紹介ありがとうございます。
この所沢のお話は、わたしも少し知っていました。
>市長の子供は保育園より母親うんぬんというセリフで
母性本能だか3歳児神話だかを、信じているのでしょう。
ときどきこういう人がいるのですよね。
むかし杉並の自民党区議にもそういうのがいました。
思想・イデオロギー的なものもあるのだと思います。
http://taraxacum.seesaa.net/article/351505299.html
子どものころ保育所に預けられたけれど、ぜんぜん嫌でなかった
というかたのお話はいくらでもあるのでして、
かかる所沢市長の認識はあたまの中で作った
虚構であることは、すぐにわかるのだけれど。
>話がずれちゃってますね、すみません
いえいえ、ぜんぜんかまわないですよ。