過去の愚策や無策は「歴史的失策」と呼べるレベルだと思います。
そのつけが回って今後の少子高齢化が危機的になったのですが、
いまのところ過去をだれも振り返る様子はないのですよね。
「少子化対策の無策と愚策」
「少子化対策・過去の愚策」
日本は少子化が進むと80年代から予測されていて、自民党はそれを放置し続けただけでなく、伝統的家族主義のような悪化する要因を振りまいたのだから、自民党の過去の政策を検証して反省点をしっかりとあぶりださないと、日本政治が今後も予測されている問題に向き合うことはないのではと。
— kazukazu88 (@kazukazu881) 2015, 6月 22
ジェンダー差別を維持したくて、因習・反動的な家族観への
回帰を主張した林道義の本や、効果的な家族政策を否定した
赤川学の本に影響されたこととか、10年前のジェンダーフリー・
バッシングとか、5年前の子ども手当てや高校無償化つぶしについて、
なにか言うことはあるだろうと思います。
昨年のいまごろですが、配偶者控除を廃止する代償として、
子育て世帯への支援をするのがよい、という議論があったのでした。
配偶者控除廃止の財源を子ども手当てに当てるというのは、
まさに民主党が考えていたことです。
ところがこれらの議論の中で、かつて子ども手当てを
つぶしたことはなにも触れられないのでした。
「配偶者控除見直しの記事」
「配偶者控除廃止の議論」
40年前から日本政府は楽観的な出生率予測を繰り返して、
はずし続けていることについて、なにか言うことはあると思います。
「楽観的すぎた出生率予想」
厚生労働省と経団連の以下の「勝負」はどちらも負けています。
「負けた」ことについてなにか言うことはあるだろうと思います。
「出生率が9年ぶりに低下」
そらまあ、厚労省さんが「あと5年が勝負!」と焦ってらしたのは2005年でしたからね。 "団塊ジュニアの抜けた30歳代女性は毎年約35万人ずつ減っており、今後も緩やかに減少が続く見通し" / “出生率:団塊ジュニア抜け…30代女性、…” http://t.co/bvn3HUOt9O
— akupiyo (@akupiyocco) 2015, 6月 6
ちなみに経団連さんが「数年が勝負」と焦ったのは2009年。1990年あたりにわかってたのに、どんだけ遅いんだよ。
“日本経団連:少子化対策についての提言 (2009-02-17)” http://t.co/7MSOYLRufc
— akupiyo (@akupiyocco) 2015, 6月 6
むかしのことについてなにも言わないのは、
「後悔先立たず」ということもあるのだろうとは思います。
それでもあまりに過去の愚策や無策に無反省すぎると、
現在直面する問題について、適切な対応がなされなくなり
適切な政策が行なわれなくなることもあると思います。
最悪、同じ失敗を繰り返すことにもなりかねないです。
家族政策・人口政策の無策や愚策について検討すると、
自民党とくに安倍政権への批判が多くなることになります。
政府自民党はそんな自己批判をやりたくないのはもちろんでしょう。
ましてやいまだに党内や政権内に多数いる、
因習・反動的なジェンダー観の持ち主を押し切って
自己批判するだけの力や意志はないと思います。
マスコミや国民は、まだまだ「民主党政権よりまし」で、
安倍政権をかばいたいだろうと思います。
そんな彼らが安倍政権批判が中心になる過去の家族政策について、
まともに批判したいと思わないと思います。
とくに子ども手当てつぶしは、マスコミや国民も積極的に加担したので、
自己批判にもなるから、なおさらしたくないだろうと思います。
政権もマスコミも国民も、自分たちが支持や推進をしてきた
これまでの家族政策や人口政策の愚策や無策とは、
いまのところ向き合いたくないということだと思います。
これらに向き合えないうちは、「少子高齢化の危機」に対する
彼らの「本気度」は、しょせん「その程度」だろうと思います。
ずっと指摘され続けていた自分たちの歴史的失策をあたかも何も対策ができない「災害」のように他人事のように語る自民党とそれを許し続ける日本の人々とメディア。
— kazukazu88 (@kazukazu881) 2015, 6月 22
6月24日の朝日に「50年前不妊手術強制」という記事があります。
現在69才の女性が1963年、16才のとき住み込み先の雇い主に何も告げられず診療所に連れて行かれ不妊手術を受けさせられた。
実際は違うのだが知的障害と診断されたらしい。
これは1948年優生学法制定により、遺伝子の疾患、知的障害の人などを対象に本人の同意なしで不妊手術が認められた過去があり、1万6500件の手術が行われたとされるが実態はわかっていない。
(つまり実際はそれよりかなり多い可能性?)
女性は国に謝罪を求め日弁連に人権救済を申し入れた。
厚労省母子保健課は個別事案にコメントできない。としているが代理人弁護士はハンセン病疾患者に対して国からの謝罪が行われたが、優生政策については謝罪がなく放置されている。被害者が声をあげ関心が高まってほしい、と話す。
優生学はたんぽぽさんのブログでも触れられたことがありましたが、私が驚いたのは1963年という時代になってまで存在していたとは思いもしませんでした。
こういう馬鹿げたことを国策でやっておきながら、今になって子供を増やせと言い始めています。もちろん今の政府に優生学被害は無関係ですが、それはハンセン病も同じ。
60年代にそれらの方々が出産していればその子ー孫とつながったかもしれない希望を強制で切ってしまったことは犯罪と同等ですね。
少子化に言及するなら安倍さんにはリアルタイムで関係なくとも謝罪と賠償が必要と私は思います。