凝り固まっていることをしめす記事があるので、ご紹介いたします。
「男女平等、格差対策、少子化対策のトリレンマ」
このエントリ、あとのほうのセクションで、「ノルウェーでは
事実上の一夫多妻制となっている」などと言っているのですよ。
これはいったいどういうことかと思います。
「シングルマザー・ファザー支援が逆進的課税を生む」
一方で無子率は決して低くはなく、45歳無子率(最新の1965年生まれ
コーホート)は男性で22.9%、女性で12.5%ほどになっています*10*11*12。
これは、ノルウェーの男性の10.4%は離婚や不倫により事実上の一夫多妻となっており、
その分結婚できていない男性がいて、それ以外に12.5%の子供が
持てない男女がいるという構図になります。
「子どもがいない人の割合」のデータは、こちらに実際にあります。
1985年から2012年までの推移の図が出ていますが、
全領域で「男性>女性」であり、男性と女性との差は
だんだんと広がっているという事実はあります。
「A quarter of Norwegian men never father children 」


これのどこが「事実上の一夫多妻」であることをしめすのか?
という疑問が、とうぜんながらわいてきます。
子どもがいない人の割合に男女差があるのは、
離婚した際、子どもを引き取るのはノルウェーでも
女性のほうが多いことをしめしているだけだと思います。
最初のエントリの人は、「きもくて金のないおっさん」のまとめの
コメント欄でも自説を熱心に展開しています。
「事実上の一夫多妻」というのは、なんと「シングルマザーの女性は
いい男の二番目になろうとする」からという、
とても「非もて」的なおどろきの主張を展開しているのでした。
http://togetter.com/li/824984#c1924626
「キモくて金のないおっさんを救え」というより、
「いい男の二番目さんになれる制度を実現した場合、
ただでさえ哀れなキモくて金のないおっさんを税金で
さらに痛めつけることになるから、さすがに可哀想すぎる」という話なんですな。
ここでまとめられている人たちは、シングルマザー支援は反対だが、
高収入女性が貧乏イケメン・フツメンを専業主夫として
養うなら問題ないという主張の人たち。
http://togetter.com/li/824984#c1924610
B恋愛敗者となった女性は、いい男の2番目・3番目さんのほうが
マシと考えシングルマザーになろうとする。
経済的負担を回避するためにシングルマザー福祉を求める。
財源はシングルマザー以外、いまり独身男である。
C上記方向の結果として、キモくて金のない“すでに負けた”おっさんを、
税金経由でイケメン高収入男性の子に貢ぐ社会制度で
さらに奴隷化することになる。このシナリオは北欧では現実に観測されている。
ノルウェーでも一夫一婦制のカチカンは崩れていないと思いますよ。
一夫多妻が女性差別的であり、婚姻の平等に反することは、
意識として定着しているだけでなく、法的にも定められているでしょう。
ひとり親世帯になった女性がまた結婚したいなら、
ふつうに単身者の男性と結婚して、自分がただひとりの妻になるでしょう。
欧米の民主主義国では、生活のために結婚する人は減ってきて、
精神的にも経済的にも自立したふたりが、
恋愛感情にもとづいて結婚するようになっています。
そうした個人を重視する恋愛観・結婚観を持った人が、
わざわざ自分が差別的に扱われることになる
「二番目さん」になろうとするとは、とても思えないです。
「若者が結婚できない理由>日本の結婚は「積み過ぎている」?」
おおまかな傾向として、欧米の場合、特にアメリカなどは、
「恋愛感情」を最優先して『経済力」という積み荷を下ろすことで
男女が結婚する方向に向かっているらしい。女性の経済進出を進めて、
男が稼いでなくても結婚できるカップルが増えている。
恋愛感情を持てる結婚相手が見つからないなら、
ひとり親世帯のままでいることが多いと思います。
ノルウェーは社会制度的にも社会通念的にも
ひとり親世帯が暮らしやすい環境が整っているからです。
それはエントリの人も自分で書いて認めていることです。
ノルウェーの福祉は子育てに手厚く、例えば育児休業には
ほぼ1年間の所得が丸々保障されますし*7、シングルマザーの支援も
手厚く貧困率はアメリカや日本より大幅に低くなっています*8。
これらの制度を総体として見た時、子供に対する手当が月2〜3万、
シングル親の場合にはその倍が支給されるという市議会での調査もあります*9
実際、ノルウェーのひとり親世帯の貧困率は、OECD加盟国中低水準です。
グラフにあるように「日本のひとり親世帯の貧困は世界最悪」です。 http://t.co/Kh7bMFPL7P pic.twitter.com/HzBmDppfqF
— 国公一般 (@kokkoippan) 2014, 4月 28
ノルウェーでも、まだまだ女性にとって結婚できないことより、
望まない結婚をさせられることのほうが脅威でしょう。
経済的に暮らしが困難でないなら、生活のために結婚相手を探す必要はなく、
単身者のままでいいと考える人も多いと思います。
ひとり親家庭になる理由は、夫との離婚が多いと思いますが、
一度結婚生活を破綻させた女性が、もう一度だれかと
結婚したいと、簡単には思わないこともあるでしょう。
非婚主義になった女性もいるかもしれないです。
ノルウェーのシングルマザーは、経済的にも精神的にも
無理して結婚相手を見つける必然性があまりないことになります。
「一番目」の妻になる必要さえない状況にあって、
なんでわざわざ「いい男の二番目さん」になろうなどと
考えなければならないのかと思います。
最初のエントリの人は、「自分のようなきもくて金のない
おっさんは女を取られる」という被害妄想にとらわれているので、
その被害妄想にもとづいた結論を導いているだけだと思います。
それで「離婚した女はきっといい男とくっつくに違いない」と、
根拠もなく勝手に思い込んでいるのでしょう。
日本の未婚男性の不幸感はとりわけ強いのですが、
「きもくて金のないおっさん」は、自分がそういう
結婚願望の強い「恋に夢見る恋愛至上主義」なので、
他人も自分と同じだと思っているのかもしれないです。
それで「離婚した女は、自分を恋愛敗者だと思って、
すぐに相手を探すに違いない」と思い込んでいるのかもしれないです。
結婚に興味がないとか、結婚したくない人(女性)の存在なんて
想像もしていないのではないかと思います。
最初のエントリの人は、たくさん統計を引用していますが、
いくら正確なデータを参照しても、もとになる認識が狂っていると、
狂った結論しか導けないという、ひとつの見本だと思います。
付記:
シングルマザーが「いい男の二番目さん」になる問題は、
つぎのエントリで問題提起されていたものです。
ご参考にされたいです。
「女性だって人間だし、結婚って人間関係のはずなんですが。」
もう何年も前ですが知り合いの女性から、そんな方向の本を借りて読んだことがあります。
タイトル等、ハッキリ覚えていなかったのですがネット検索で「つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり」というのが正式なタイトルと確認。
本を貸してくれた女性はその本を含めて4〜5冊貸してくれたのですがスペインの歴史が書かれた本以外は返してくれなくていいというので、当然捨てました。
ただ、貸してくれた女性に、その本のタイトルのような本音が女性のどこか頭の片隅にあるんでしょうかね?と聞いたら「ないない。そんなの笑いのネタ本みたんなものよ」と笑ってましたけどね。
ただ笑いネタと割りきったところで全然話題にならず著者も出版社も失敗しましたね。
「つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり」という本の著者は、祖母が伊藤博文のおめかけさんで、その祖母の言葉をタイトルにしたんですよね。
伊藤博文の時代なら、女性は、恋愛の自由も無く結婚も周囲の決定によるものでしたし、独身で自立する術もそうそう無かったと思います。
一方で浮気は男の甲斐性といわれた時代で、ある体の地位と金のある男性は妾の一人や二人くらいいるのが当然、本妻は妾の家に盆暮れの挨拶を欠かさないような時代ですからね。
それなら、金と権力のある男性の妾になって、家に縛られず「旦那様」の金と地位を利用したほうが、むしろ社会的に成功も自立も出来たのかもしれません。
いずれにせよ、今の時代に「いい男の二番目」で良いなんてことないっすよw
昔の恋愛や結婚は、これはたんぽぽさんも女性にとって望まない結婚、と何度も書かれていますが私は女性にとってでなく男女双方にとって、と言えると思います。
特に階級問題ですね。華族であるとかなんとか。
男性でも女性でも親や周囲が相手を決めたり、決めるというほどの強制でなくても常識的な空気とかキッカケとなる出会いも含めてですね。
津田塾大創設者の津田梅子にしても、男女問題でなく階級問題で、女性でもそういう家に生まれれば教育でも金銭でも有利で、男だからといって貧しい家に生まれれば男であることを理由に有利な教育や生活は望めませんね。
伊藤博文も津田梅子に協力や助言をしていましたが、当時でも今でも男であることを理由にそういう人物と接点は持てません。
結婚も階級や家柄で相手を決められると男女お互いに異性の魅力として欠けているのに、という不満があって、階級は低いけど異性の魅力として惹かれる、家族や周囲は反対する。
日本に限らず海外でもおとぎ話としてそういうパターンがあります。
行動に制限があるのも親なんかにしてみたら、自分の息子や娘が下層や無教養な異性に惹かれるなどあり得ないと思っていなくて、十分ありえるからそういう異性と接触させたくない親心のような。
女性不利の話はそこからで、男はとりあえず魅力なんか感じなくても結婚と子供を持つことで既成事実をつくり、外で愛人、妾のような女に金銭援助しながら情事を貪り、親もそういう形ならよしとしますが、女性側には財力があってもそれが許されなかった不平等でしょうね。
実家のご両親に夫の浮気を告げても、そんなこと我慢しろと逆に説教されて。
今でもおとなしい女性を妻としてキープし、情事は外でとのケースはあります。
私が保守として思うことは愛人や妾など陰の存在が当然であり法として本妻の立場を守るべき。子供も気の毒ながら本妻の子と愛人の子は法的に平等にしてはならない、と思っています。
こちらにコメントありがとうございます。
明治民法時代のイエ制度のもとでは、男性には正妻のほかに
「めかけ」が何人かいるのが一般的でしたね。
一夫一婦制の家族制度を整備したものの、
複数の女と関係を持ちたい男の欲望は、
いかんともしがたかったのでしょう。
正妻の娘はイエの跡取りにはなれないけれど、
「めかけ」の息子は庶子であれば、跡取りになれたりして、
正妻や「めかけ」とその子どもたちが、
複雑に利害対立させられていたのでした。
これくらい女性の地位が低い時代であれば、
「つまらぬ男」の正妻になれてもたいしていいことはないでしょうし、
「一流の男」の「めかけ」になったほうが
まだましなことも珍しくなくあったでしょう。
>今の時代に「いい男の二番目」で良いなんてことないっすよ
「いい男の二番目」にならないと生活できないほど
女性の地位が低いのではないですからね。
わざわざ自分が差別的に扱われる状況になって、
いいことなんてあるはずないというものです。
この「いい男の2番目・3番目」って、お妾さん・2号さんのことじゃなくて、バツイチやバツニの男性との結婚ということじゃないかしら?
>ノルウェーの男性の10.4%は離婚や不倫により事実上の一夫多妻
とありますよね。
これは、妻子持ちの男性と独身女性が不倫して、結果、妻と別れて一緒になるとか(世に言う略奪婚)、または、そういうのと全然関係なく、なんからの理由で離婚して今は独身という男性と、結婚歴のない女性が結婚する。
それを、もってして「事実上の一夫多妻』といっているのかもしれないです。
全然おかしな話ですけどね。
なんか、非もての一部の人の中には、時間経過による恋愛経験というのがすっこ抜けている人が居るみたいで。
過去に一度でも付き合ったことがあるだけで「モテ」認定しちゃったりしているわけですから^_^;
だから、この論理で行くと、シングルマザーの支援を薄くすれば、既婚女性は夫が浮気しようがDVしようが、生活のため子どもの為に我慢して離婚しない。
そうすると、恋愛敗者となった女性が選べるのはキモくて金の無いおっさんしかいないから、妥協して結婚してくれるということです。
悪しき昭和の風習ですなww
いや、実際、半世紀前くらいはそうでしたよ。
結果、不幸な家庭が増えるだけって気がしますが。
非もて男性は、やっぱ結婚に夢持ちすぎているんですよ。
結婚ってしさえすればばら色じゃないですし、妻になりさえすれば女が自分の理想どおりになってくれるわけじゃないです。
…それが解らないから非もてなんでしょうが。
あと、キモくて金の無いおっさんのためにこそ、シングルマザーの支援は手厚くするべきです。
そうすれば、子どもが健全に育ちます。
その子どものうち何割かは介護職に就くかもしれません。
キモくて金の無いおっさんが爺さんになったら、他人様に面倒見てもらわざるを得ないのは必須ですからね。
(まあ、これは、子無し夫婦のかたわれでも同様ですが)
イカフライさん、声出して笑っちゃったではないですか!!
介護職に就くかもしれませんよね。
世話焼きおばちゃんがいて、誰もが結婚にありつけた昭和の悪しき風習を今もなお続いていると幻想しているのがキモイおっさんなのかもしれません。
私はイイ男の後妻か、愛人か二号さんのほうが、キモイおっさんと一緒になるよりよっぽどいいですねー。
キモイおっさん差別をしているように見えるかもしれませんが、非嫡出子差別するよりはマシやろ!!と思います。
>バツイチやバツニの男性との結婚ということじゃないかしら?
ご指摘ありがとうございます。
わたしもその可能性は考えたです。
同じ男性が離婚や再婚をするから、自分のところに女が来ない、
それを「事実上の一夫多妻」と言っているということですね。
いくら離婚や再婚が何度でもできると言っても、
同時にふたり以上とは結婚できないのですから、
そのあいだ結婚していない女性がいるのですよね。
その結婚してない女性がいるにもかかわらず、
「きもくて金のないおっさん」が結婚できないということですから、
離婚や再婚が何度でもできる男性のせいでも、
「きもくて金のないおっさん」のところに来ない
女のせいでもないですね。
>恋愛敗者となった女性が選べるのはキモくて金の無いおっさんしかいないから、
>妥協して結婚してくれるということです。
>悪しき昭和の風習ですなw
「きもくて金のないおっさん」はいまだに高度経済成長期の
恋愛観や結婚観のままではないかと思っていますが、
こういうところまでしかりだったようですね。
http://bit.ly/1NRoOlp
女性に経済力がなくて、結婚して男性に依存しないと
生きられないというのが、差別的で不健全だと思わないのかと思います。
「非もて」にありがちなこととして、相手の女性のことが念頭になく、
自分のことしか考えてないということなのでしょう。
>その子どものうち何割かは介護職に就くかもしれません。
>キモくて金の無いおっさんが爺さんになったら、
>他人様に面倒見てもらわざるを得ないのは必須ですからね
介護してもらわなくても、社会福祉のお世話になるのは必至ですからね。
子どもがいない人も福祉の恩恵にあずかるのですから、
他人の子どもに税金を払ってしかるべきと言えます。
「きもくて金のないおっさん」は、結婚して子どものいる
「いい男」のために自分の税金がむしり取られる、
などと言っているのですよね。
これは子ども手当てに反対して、各家庭で負担するべきと
言っている人たちと同じ発想だと思います。
「きもくて金のないおっさん」は、反福祉の小さな政府主義と
相性がいいことになりそうです。
>世話焼きおばちゃんがいて、誰もが結婚にありつけた
>昭和の悪しき風習を今もなお続いていると幻想しているのが
「きもくて金のないおっさん」も、日本の不幸感の強い
未婚男性のご他聞にもれず、高度経済成長期の結婚観の中にいて、
「恋に夢見る恋愛至上主義」なのではないかと思います。
それはいろんなところからしめされていると思います。
http://bit.ly/1NRoOlp
>私はイイ男の後妻か、愛人か二号さんのほうが、
>キモイおっさんと一緒になるよりよっぽどいいですねー
おお、はっきりおっしゃりますね。
>キモイおっさん差別をしているように見えるかもしれませんが、
>非嫡出子差別するよりはマシやろ!!と思います
きもくて金のないおっさんを差別しているとは、
わたしは思わないですよ。
婚外子差別よりはるかにましなのはたしかですね。
その関連でちょうど昨日か一昨日の読売でフランス、オランド大統領の元事実婚パートナーであるバレリーさんへの単独取材記事がありました。
バレリーさんによればファーストレディとして大統領と外遊していたがフランス国内で「合法性に欠ける」という批判が多かったと述べています。
ある意味、不思議な話で日本ではフランスで法的に認められ広く浸透している事実婚、と紹介されますが事実婚状態でファーストレディとして外遊するのは合法性に欠けるという批判は、事実婚を認めていない国があるのにということなのか、一般にはともかく大統領の立場で事実婚ではよくないということなのか。
日本にもお2人は来日されましたが、むしろフランス国内で批判を多く受けたというのは、その人達は右派、極右なんでしょうかね。
とにかく、一連のマスコミや学者がこういう側面もある、こういう意見もあると対立意見を発信できていないことが改めて分かった気がしました。
今回、読売の記事にしても流し読みでは見逃してしまうほどの小さな記事ではありましたけれどね。
ザ★差別!just descrimination!
相続における差別。
また本妻からの視点では夫が愛人を持っていることで夫とその愛人女性の両方に慰謝料を請求できる根拠にもなります。
でも、相手女性がホステスだったりすると本妻の訴えは無効との判決になったりで裁判自体が職業差別的判断をしてますね。
仮にその愛人ホステスが夫の子供を出産した場合に婚外子でも夫の会社の部下女性だった場合と、そういったクラブママやホステスでは裁判結果も違ってくるんでしょうかね。
男女差や社会秩序というより要するに社会的地位の高い側が負けるのかなという気もします。
>それがまさに「差別」ではないですか〜。
まったくですね。
2013年の暮れに民法改正されて解決された問題について、
もう一度議論をしなければならないのかと思います。
ウケました?ありがとうございますヽ(^o^)丿
いやあ、でも、私も普段はヘラヘラと気楽に生きてますが、時々、マジに自分の老後が心配になる時があるんですよ。
私事でなんですが、うちは我が家も弟夫婦の家庭も子どもが居ないので、母の介護をしていた時に
「自分たちが年をとったら、どうなるんだろうね?」
と話して、まあ、今考えても仕方ないんですが。
報道で見る、老々介護の果ての無理心中とか、夫亡き後、体も不自由になり、判断力も乏しくなった状態で、一体誰が自分の入院手続きしたり、手術の保証人になってくれるんだろうか?とか思うとね。
そう思うと、今、子どもを作れて、欲しいという気持がある人たちに、老後の投資するしかないんですよね。
キモくて金の無いおっさんは、生涯独身の可能性が高いし、これからよしんば結婚できたとしても、年齢的に子どもを持つのは難しいだろうから、これはもう、他人様に頼るしかないと思うんですが。
それとも、早死にするつもりなのかなあ?でも、それこそ、解らないじゃないですかあ?
>世話焼きおばちゃんがいて、誰もが結婚にありつけた
でも今だって、結婚紹介サービスはいくらでもあるんですよね。
実際、結婚相談所をやっている知人の言うには、年収300万以下とか非正規雇用の男性も会員さんにいるそうです。
むしろ、昭和の時代より「金の無い」ことに関しては有利かもしれないですよ。
それに、昭和の世話焼きおばちゃんだって、理想の花嫁を紹介してくれたわけじゃなく、釣り合いの取れた相手しか紹介しないですからね。
それこそ「キモくて金の無いおっさん」の相手は「キモくて金の無いオバサン」です。
その時、自称弱者男性は、キモくて金の無いオバサンの白馬の王子様になって、幸せにしようと努力する気がみじんもあるんでしょうかね?
(まず、無いでしょうな)
「女性は自分より年収の高い男性としか結婚したがらない」風潮は、日本のように年功序列賃金制が顕著で、育児サポート社会システムの未整備のために、女性は出産・育児によるキャリア断絶によって生涯年収が大幅に減少しかねず、年収の高い女性ほどその度合いが大きく、そのリスクヘッジを相手男性の経済力に求めざるを得ない面が大きいことから顕著になった社会現象です。
ノルウェーなど欧米諸国でもそうした風潮はありますが、それほど顕著ではないです(欧米の男性は経済力が低くても、相性、気立てのよさ、家事・育児参画でかなり挽回していることが多い)。
まず、日本の風潮を、文化・社会構造の違う他国にそのまま適用するところが間違いの元ですね。比較するなら差分を考慮すべきです。
それから、時間差型一夫多妻制それ自体は生物学的におかしな見方ではないです。
トラ、ヒョウ、ヒグマ、シオカラトンボあたりはハレムを作りませんが、雄は同性とのテリトリー争いに勝って(敗れた雄はその戦いによる怪我がもとで死んでしまうか、テリトリーが確保できないので餓死してしまうことがほとんど)雌と比べて数倍広いテリトリーを保有していて、一頭の雄が複数の雌のテリトリーと重なっていて複数の雌との繁殖機会があることから、「資源防衛型一夫多妻制」と呼ばれます。
ここでの「資源」は餌が取れるテリトリーを指します。一方でハレムを作るタイプは「雌防衛型一夫多妻制」と呼ばれます。
ただ、45歳無子率の男女比較で男性22.9%、女性12.5%だからといって事実上の一夫多妻とするのはおかしいですね。扶養関係で見たのか遺伝関係で見たのかの記載がないのでわかりませんし、遺伝関係で見たものだと仮定しても、有子率でいえば男性77.1%、女性87.5%ですから、適齢期男女の繁殖機会で1割強しか違いません。このくらいは一夫一妻型に分類されます(むしろ典型的な部類)。
日本でも生涯未婚率は男女で1割ほど違いますが、これと同様です。
なお、日本で同年齢で比較した際の婚姻率に男女差がある原因として、以下の三つが挙げられます。
1.適齢期の人口は男性の方が多い
2.初婚は女性の方が多く、再婚は男性の方が多い
3、高齢初婚者は男性の方がはるかに多い(男女で初婚年齢に差がある)
この点はヤフーで回答したことがあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11145243311/a358642710
この種の比較を行う際は、適齢期の人口比、初婚年齢差も考慮しないとまずいですが、件の人はもっぱら再婚に原因を求めているようです。
都合の良い事実だけ取り上げるのは、この手の人に典型的にみられますね。
http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SP-DYN-SMAM-FE.html
世界・男性の初婚年齢ランキング - 世界ランキング
http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SP-DYN-SMAM-MA.html
ノルウェーの平均初婚年齢は女性31.8歳、男性33.9歳
日本の平均初婚年齢は29.7歳、男性31.2歳
初婚年齢差はノルウェーの方が大きく、しかも高齢ですから、45歳の統計により強く反映しそうです。
ノルウェーの男女別5歳年齢階級別人口 人口ピラミッド
http://ecitizen.jp/Population/CountryPyramid/NO
2010年のノルウェーの男性人口(40~44歳):188,180
2010年のノルウェーの男性人口(40~44歳):177,839
男女比105.8:100.0
これは日本より大きな差ですね。
これなら、再婚率などより人口比や初婚年齢差の方が統計上強く反映されます。
>キモくて金の無いおっさんは、生涯独身の可能性が高いし、
>これからよしんば結婚できたとしても、年齢的に子どもを持つのは難しいだろうから、
>これはもう、他人様に頼るしかないと思うんですが
そうした自分の将来について、どう考えているのかと思いますよね。
やはり恋に夢見ているから、現実が見えないのかもしれないです。
>自称弱者男性は、キモくて金の無いオバサンの白馬の王子様になって、
>幸せにしようと努力する気がみじんもあるんでしょうかね?
>(まず、無いでしょうな)
わたしもなさそうだと思います。自分はラクしたいのでしょう。
(他人に文句を言うのだけは達者だけど。)
彼らこそなにもしないで、「白馬に乗ったお姫さま」が
迎えにきてくれるのを待っているのだと思います。
こちらのコメント欄で話題になっているけれど、
彼らの行動様式は生物学でいう「スニーカー」で、
相手に対してひたすら「依存」(わたしに言わせれば「搾取」)を
することを考えているのだと思います。
http://taraxacum.seesaa.net/article/419842330.html#comment
>大前提のところで認識を誤っていますね。
>「女性は自分より年収の高い男性としか結婚したがらない」風潮は、
彼ら「きもくて金のないおっさん」が回帰したがっている、
男女の経済格差が大きかった高度経済成長期に
定着した結婚のありかたが、いまだに残っているから、
ということになりますね。
自分たちが望んでいるもののせいで、自分が結婚できなくなる
というのは、まさに既得権が時代の変化で負担になって
跳ね返ってきた、ということになるでしょう。
>(欧米の男性は経済力が低くても、相性、気立てのよさ、
>家事・育児参画でかなり挽回していることが多い)
やはり「きもくて金のないおっさん」は、
やはり日本に顕著ということになるのかな?
欧米の男性は金がなくてもきもくないよう、
努力しているということですからね。
>日本の風潮を、文化・社会構造の違う他国に
>そのまま適用するところが間違いの元ですね
反フェミ、弱者男性を始め、差別主義者や反反差別の人には、
よく見られることだと思います。
それどころか「非もて」にいたっては、「日本の風潮を他国に適用」の
レベルを通り越して、「自分の個人的カチカンを他国に適用」する
レベルではないかとも思います。
>時間差型一夫多妻制それ自体は生物学的におかしな見方ではないです
なるほど。
エントリでリンクした「非もて」氏は、この概念にならったのかしら?
挙げられた生物種の場合、人間の男性のうち特定の者だけが、
何度も離婚と再婚できることとは、違うような気もします。
人間の場合、特定の男性が広いテリトリーを確保するのではないですし。
>有子率でいえば男性77.1%、女性87.5%ですから、
>適齢期男女の繁殖機会で1割強しか違いません。
>このくらいは一夫一妻型に分類されます(むしろ典型的な部類)。
「統計を使ったトリック」みたいなお話です。
>2.初婚は女性の方が多く、再婚は男性の方が多い
>3、高齢初婚者は男性の方がはるかに多い(男女で初婚年齢に差がある)
>この点はヤフーで回答したことがあります。
>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11145243311/a358642710
またまたご紹介ありがとうございます。
こうして見ると、結婚適齢期の男女の人口差は結構ありますね。
数パーセントですから、無子率や生涯未婚率への寄与は
じゅうぶんありそうです。
>この種の比較を行う際は、適齢期の人口比、
>初婚年齢差も考慮しないとまずいですが、
>件の人はもっぱら再婚に原因を求めているようです。
「自分は女を取られる」という結論がさきにあって、
それに合うような事実だけ取り出している、ということですね。
>世界・女性の初婚年齢ランキング - 世界ランキング
>http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SP-DYN-SMAM-FE.html
>世界・男性の初婚年齢ランキング - 世界ランキング
>http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SP-DYN-SMAM-MA.html
ご紹介ありがとうございます。
この手の初婚年齢の統計は法律婚であって、
パートナーシップは含まれないのかなと、わたしは思ってます。
スウェーデンでは平均初婚年齢より
平均第一子出産年齢のほうが若いのですよね。
ノルウェーもそうではないかと思います。
子どもができても婚姻届けを出さないことが一般的だからで、
結婚してないけれどカップルにはなっているし、
カップルになる年齢は日本の平均初婚年齢より若いかもしれないです。
このエントリで挙げた45歳の統計も、上記の平均初婚年齢の統計と
結婚の基準は同じでしょうから、直接比較は差し支えないと思いますが。
>ノルウェーの男女別5歳年齢階級別人口 人口ピラミッド
>http://ecitizen.jp/Population/CountryPyramid/NO
>2010年のノルウェーの男性人口(40~44歳):188,180
>2010年のノルウェーの男性人口(40~44歳):177,839
>男女比105.8:100.0
ご紹介ありがとうございます。
(2行目は「ノルウェーの女性人口」ではないかしら?)
6%近くも差があるのですね。これはちょっと驚きです。
(男女の人口比は人種や民族依存もあるのでしょうか?)
これくらいあれば、なおさら無子率や生涯未婚率への
寄与は大きくなりそうですね。
資源防衛型一夫多妻制の動物は基本的に群れを作らないので、♂がテリトリー内の♀と配偶関係になるのに時間差が生じる点を件の人がつまみ食いしたのかはわかりませんが、資源防衛をヒトに当てはめて資本・資産に置き換えたとしても、男性再婚者がが資本・資産をもとに自分の領域内に継続的に複数の女性を確保しておき、順次配偶関係になるというスタイルではないですね。
ノルウェーの無子率に関する男女差について、対象年齢人口男女比で6%近くが埋まり、男女の配偶年齢差を婚外子の親の年齢差も同様だと仮定してこの年齢帯に換算すると、あてずっぽうですが2%ほど埋まりそうです。この点で日本だと1〜2%くらいですが、ノルウェーの方が年齢差が大きいぶん影響も強いと予想します。
また、世代間人口比も影響していて、少子化で若年層の方が少ないと平均初婚年齢が低い女性の婚姻率に上昇圧力がかかり、平均初婚年齢が高い男性の婚姻率に下降圧力がかかります。ノルウェーの場合は2010年の40〜44歳がピークなので、男女間で相殺されて統計上の影響はほとんどなさそうですが。
これらを差し引くと、親子関係を遺伝関係だと仮定した場合の45歳無子率に対する、(婚外子が生まれた場合を事実婚として含むものとする)再婚率の性差要因はせいぜい3〜4%程度に思えます。
なお、日本では再婚率の男女差が生涯未婚率に2%近く影響します。
親子関係を扶養関係で見たものと仮定とすれば、養子引取りや離婚児の親権取得は女性の方が多いでしょうから、さらに差が埋まりそうです。
いずれにせよ、重箱の隅をつつくようなものでしかないです。
ノルウェーの男女別5歳年齢階級別人口 人口ピラミッドの紹介で、下の数字は女性のものでしたね。誤植失礼しました。
彼の理屈だと、日本は一妻多夫制から一夫多妻制に移行したことになるかもしれないですね。
1975年の生涯未婚率は、女性が4.32%で、男性の2.12%の2倍以上でした。
こうした統計は見方を知らないと誤解を招きやすいですね。
>ノルウェーの無子率に関する男女差について、
>再婚率の性差要因はせいぜい3〜4%程度に思えます。
概算していただきありがとうございます。
「非もて」がなにを意識しやすいかをしめしているとは言えそうです。
「非もて」のことだから、3-4%でもじゅうぶん有為な数だと言って
主張はぜんぜん撤回しない可能性はありそうですが。
>彼の理屈だと、日本は一妻多夫制から一夫多妻制に
>移行したことになるかもしれないですね。
>1975年の生涯未婚率は、女性が4.32%で、男性の2.12%の2倍以上でした。
そういうことになりますね。
1975年の生涯未婚率については、どのような主張をするのかと思います。
まったく無視するか、ぜんぜんべつの理屈を持ってきて、
「一妻多夫制」でないという主張を展開するかだと想像しますが。