市販薬化して薬局で手に入るようにしようという動きがあります。
「避妊は女性の権利〜緊急避妊薬を市販化するべき〜」
緊急避妊薬を服用することによって、望まない妊娠をしたり
人工妊娠中絶を受ける必要を、未然に防げるようになるわけです。
女性が自分のからだを守るために、おおいに有効であり、
入手を容易にすることはきわめて大事なことになります。
「72時間以内の服用で間に合う 日本初の緊急避妊薬発売
副作用の少ないアフターピル」
緊急避妊薬は性交後72時間以内に飲まないと効果が薄れます。
急ぐ必要があるので、容易に手に入らないと、
服用できないことがありますから、入手の壁を低くするために
市販薬化を要求するのは当然と言えます。
緊急性という観点から、OECD加盟国のほとんどをはじめ、
世界の多くの国で、緊急避妊薬は市販薬化して販売されています。
日本では現在、病院の処方でしか入手できないようになっています。
ところがなにを思ったのか、緊急避妊薬を市販薬にして、
薬局で入手できるようにするのはよくない、と言うかたがいるのですよ。
緊急避妊薬を安価に近所の薬局で買えるように、って主張には私は同意できない。「中出ししちゃった〜。妊娠したくないなら、キミがノルレボ買って来て飲めばいいよね」「ノルレボ飲まなかったのは、妊娠したかったからでしょ」ってなるのが目に見えてるから。薬が女性の体に及ぼす影響なんか無視で。
— みみず (@mimizuh) 2015, 6月 28
緊急避妊薬は市販薬にするのではなく、健康保険適用させたほうがいいと思うよ。女性はもっと産婦人科に行くべき。何度も何度も緊急避妊薬をもらいにくる患者さんがいれば、DVを疑って話を聞いたり、適切な機関に繋ぐこともできる。市販薬だとできない。女性のからだがボロボロになっていくだけ。
— みみず (@mimizuh) 2015, 6月 28
緊急避妊が必要になる原因は、コンドームが破けたとか
はずれたといった、避妊に失敗したことが多いです。
合意の上の性交でも、男が避妊に協力的であっても、
緊急避妊が必要になることはあるということです。
こうした人たちの緊急事態を救済するために、緊急避妊薬を市販薬にして、
より簡単に手に入れられる必要があるというものです。
薬局で手に入らず、病院やクリニックでしか入手できないなら、
単純に緊急避妊薬が手に入りにくいことになって、
望まない妊娠をする女性が増えるだけだと思います。
そのほうがずっと女性のからだに悪影響です。
ほとんどの国で緊急避妊薬が市販薬化されていったのは、早く服用すればするほど避妊効果が高いためです。病院限定にすれば、妊娠してしまう女性は確実に増えます。悲しい思いをする女性を少しでも少なくしたい。これが世界のコンセンサスです。(続く)
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2015, 6月 28
市販薬化反対のかたは、避妊に非協力的な不心得者の男のために、
緊急避妊薬が「乱用」されることを懸念もしています。
市販薬として売られるようになった国で、そのような「乱用」はなく、
いまだ病院でしか手に入らない韓国で「乱用」が起きてます。
「乱用」を防ぎたいなら市販薬化したほうがよさそうです。
「韓国の緊急避妊薬事情」
病院処方であれば乱用防止になるというエビデンスはありません。病院処方限定の韓国では、病院を渡り歩く「乱用者」がいると報告されています。市販薬化された国で、乱用現象が生じていないことはいくつもの報告があります。(続く)
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2015, 6月 28
市販薬化反対のかたは、緊急避妊薬を薬局で購入する人は、
病院に行かないかのようにも思っているようです。
市販薬化されている国でも、病院に相談するかたは少なくないとのことです。
病院処方には病院処方のメリットがあります。ノルレボの市販薬化は病院での相談の機会を否定するものではありません。緊急避妊薬が市販薬化されている諸国でも、病院に相談するケースは少なくありません。(続く)
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2015, 6月 28
望まない妊娠の可能性は、たいていの女性にとって相当に不安であり、
緊急避妊薬を飲んでも安心できないかたもいると思います。
薬局で入手したかたであっても、病院に相談したくなるかたも
少なからずいることでしょう。
「緊急避妊薬 #アフピルレポ まとめ」
ましてや市販薬化反対のかたが想定しているような、
繰り返し緊急避妊薬を服用する事態になるケースでしたら、
とっくに病院やしかるべき機関に、被害を相談していると思います。
市販薬化反対のかたは「薬が女性の体に及ぼす影響」とか
「女性のからだがボロボロになっていくだけ」とか書いていて、
緊急避妊薬の副作用が強いかのように思っているようです。
それはノルレボに対する誤解だと思います。
ノルレボは成分の大半が黄体ホルモンなので、
従来からあった中用量ピルより、頭痛に見舞われたり
吐いてしまうといった副作用はずっと小さいです。
そしてノルレボは中用量ピルとくらべて
避妊に失敗する可能性が3分の1程度と小さいです。
かかる安全性と確実性のためにノルレボは推奨されるのでした。
「服用は72時間以内、日本初の緊急避妊薬」
レボノルゲストレルは、この従来法より妊娠率が3分の1と低く(下グラフ)、
副作用も格段に少ない。効果、安全性ともに優れている」と北村所長。
また、服用したにもかかわらず妊娠してしまった場合でも
胎児への悪影響はないという。
すでに緊急避妊薬が市販薬化している国はたくさんあります。
緊急避妊薬を市販すると問題が起きると主張するかたは、
そういうことがすでに市販している国で起きているか、
じゅうぶん検討されたいと思います。
付記1:
問題の緊急避妊薬の市販薬化反対のかたは「みみず」。
かつて「水葉」と名乗っていた、「水伝騒動」の超お騒がせ人物です。
わたしが「らんきーブログ」を批判したことを、
「連合赤軍の総括のよう」などと形容したことと、
わたしがセクハラを受けているところを
二次加害に加担したことがとりわけ強烈でした。
「騒動が再燃した」
「騒動が再燃した(3)」
「性的被害の告白」
「性的被害の告白(2)」
付記2:
緊急避妊薬が日本で販売されたのは2011年6月。
諸外国と比べて承認されるのが遅く、日本が承認したのは、
実質的に世界で最後と言っていい状況でした。
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20110713/111519/?rt=nocnt
1999年にフランスで初めて承認され、世界保健機関(WHO)から
緊急避妊目的の必須医薬品に指定されている。「未承認だったのは、
アジアでは日本と北朝鮮だけだったが、今回やっと認められた。
わたしも承認されるまでをエントリで取り上げたことがあります。
「緊急避妊薬が販売された」
「緊急避妊薬が承認された」
「緊急避妊薬承認に向けて」
ていうかその看護師さんから指摘があってもよさそうなものですが、それらしい動きはないようですね。緊急避妊薬の市販化には賛成のようですが。
https://twitter.com/eboli_ef/status/545352574472183808
このエントリにコメントありがとうございます。
>ピル事情やノルレボの特徴については教えてもらったりしないんですかね
そうそう、なにも言わなくていいのかと思いますよ。
フェミニスト・カウンセラーと名乗っている人が、
女性のからだを守る手段に反対するのはまず大問題です。
ノルレボは副作用が大きいなんて言っているのは、
医学的に間違っているのですから、医療従事者として、
間違った知識を広めないようにする責務もあると思います。
>その看護師さんから指摘があってもよさそうなものですが、
>それらしい動きはないようですね
「みみず」とその看護師は、「水伝騒動」以来の「同士」なので、
なにがあってもおたがいに絶対批判しないという、
暗黙のコンセンサスがあるのかもしれないです。
とくに看護師のかたは、わたしがかつて協力的だった人たちから
縁を切られたことをさんざん嘲笑しているので、
自分たちが「内部対立」することになりかねないことは、
いまさらできないというのもあるのでしょう。
さりとて「みみず」を擁護すると、自分を信頼していると
思われる人たちから、自分が批判されることになりかねないので、
積極的な擁護もできないのでしょう。
なので看護師のかたは、自分は興味ないふりをして
無視を決め込むことにしているのではないかと思います。