「高校生が産婦人科に行くことは、世間が認めない」という
主旨のことを言ったことが話題になりました。
「自民・今津氏:高校生の中絶「世間が認めない」」
(はてなブックマーク)
「高校生がセーラー服を着て産婦人科に入り、
子供をおろすことができるというのは世間だれもが認めないだろう」と語った。
当然ながら批判はたくさん出ています。
「「女子中高生だって産婦人科に行くのは大事です」
自民・今津寛衆院議員の発言を受けて全力で反論する人たち」
(はてなブックマーク)
「「高校生がセーラー服を着て産婦人科に入り、
子どもをおろすことができるというのは世間のだれも認めないだろう」発言
(自民党・今津寛衆院議員)が気持ち悪すぎる理由。」
(はてなブックマーク)
女性の性的自己決定権という観点からすれば、
高校生にも望まない妊娠を避ける権利があります。
よって人工妊娠中絶を受ける権利もあることになります。
60代後半の男性にその権利を否定されるいわれはないです。
また女子高校生が妊娠したということは、
妊娠させた男性がかならずいるということです。
中絶せざるをえない妊娠が、そんなにけしからんというのなら、
妊娠させる男をもっと批判することだと思います。
妊娠中絶自体を減らしたいのなら、性教育を充実させることであり、
また避妊薬を低価格化して、容易に利用できるようにすることです。
「純潔思想」を信奉して、性教育と避妊薬の普及に反対してきた中には、
今津寛議員の所属する自民党もいます。
「外国と日本の性教育」
「緊急避妊薬承認に向けて」
若年者に中絶が多いというのはありがちな誤解なんですが、20歳未満は10%前後、それ以外の現行法での成人以上が残り90%です。
全年齢に対する人工妊娠中絶を否定したいなら、まず性教育をすれば中絶は減ると結果が出ているのだからそれをやればいいだけで、やってこなかったのはお偉いさんでは
— タビトラ (@tabitora1013) 2015, 6月 19
性教育で男性性器を女性性器に挿入したら妊娠することを教育して、男に避妊を嫌がらずにすることを超常識として植えつけ、女は避妊なしのセックスを希望しないなら拒絶できるということをあたりまえにしたら中絶数は減るっつの。あとはピルの安価な処方早よ
— タビトラ (@tabitora1013) 2015, 6月 19
自民党は性教育や避妊薬の普及への反対を先導してきたくらいです。
自民党の議員が「高校生の中絶けしからん」と言うのは、
一種のマッチポンプであり、こないだ話題になった
自民党の議員が「同性結婚を認めると少子化が加速する」と言うのと、
おなじようなことだと言えます。
「柴山昌彦の反同性愛発言」
問題の発言は、選挙権を18歳に引き下げる議論を
しているところで出てきたものです。
選挙権のある年齢の引き下げと、産婦人科にかかる高校生と
どう関係があるのか、まったくわからないです。
現行法では未成年者が妊娠中絶を受けることを、
禁止していると思っているのでしょうか?
妊娠中絶は年齢に関係なく受けられます。
あるいは妊娠中絶を受ける未成年者が多いと思っているのでしょうか?
10代で妊娠中絶を受ける人は全体の10%程度で、たいして多くはないです。
残り90%はそれ以上の世代です。
自民の議員が成人年齢引き下げに関連して「高校生がセーラー服を着て産婦人科に行き中絶するのは世間が認めない」って言ったらしくて成人年齢とのつながりがさっぱりわからないんですが、日本の中絶20歳以下は10%前後、あとはそれより上の年代です pic.twitter.com/UcPG6zFlWe
— タビトラ (@tabitora1013) 2015, 6月 19
そもそもなぜに「高校生がセーラー服を着て産婦人科」
という結びつけかたをするのかと思います。
わざわざ学校の制服を着て産婦人科に行く高校生なんて、
たいしていないだろうと思います。
つながりかたがまったくわからないです。
さしずめ、「女子高生-制服-純潔・処女」というイメージと、
「産婦人科-妊娠・出産」というイメージがあって、
両方合わせて「純潔であるべき高校生が産婦人科に
かかるなど不純だ」とでも、考えたのではないかと想像します。
産婦人科にかかる必要があるのは、妊娠、出産、中絶だけではないです。
生理が不順だとか、ほかにも理由はあります。
そしてそれはすべての年齢のかたに、ありえることです。
ただでさえ「高校生の産婦人科受診=ふしだら」という偏見のため、
必要があっても産婦人科にかかれない高校生もいるくらいです。
今津寛議員のような発言は、このような偏見を助長することになり、
ますます高校生や若い女性にとって、産婦人科にかかることの
しきいを高くすることになるでしょう。
身体が成熟しきっていない年齢の子達、ホルモンのバランスも不安定で毎月毎月しんどい思いをしていても「産婦人科に行くと"ふしだらなことをしたのでは"と疑われる」と怯えて専門の病院にかかることさえままならないというのは流石にどうかと思うのですよ。深刻な病気が見逃される場合もありますし。
— ちらいむ (@chilime) 2015, 6月 19
こういう「若い子の婦人科受信=ふしだら」的偏見のせいで病院から足が遠のき、早期発見早期治療ができず結果長く婦人科系の病に苦しむ人もいるんだから、ほんとにうんざりするし怒りがわく…。
— 新しきひつじのOC-MAN (@tori7810) 2015, 6月 19
必要な治療を受けなければ、深刻な病気が見逃されることもあります。
それはもちろんきわめて危険なことです。
この手の話題になるたび言ってるけど、私は「若い子が婦人科行くなんて…」という親の反対に逆らってまで受診できず放置した結果、内臓の変なところが癒着してほとんど歩けなくなりました。生理中とか関係なく歩くと激痛で。手術の順番待ちの9ヶ月、ほんと大変でした。
— 荻野@夏コミ原稿中 (@OginoYou) 2015, 6月 19
気がつけば、もう1ヶ月以上私のコメントはたんぽぽさんにスルーされています(笑)
もちろん返信の義務なんかないわけで何の問題もありませんが。
それでブログ本題の件は性教育といったところで望まない妊娠で子供をおろすのは未成年ではない人が圧倒的に多いということをもって、性教育など無意味と証明しているようなものですね。
まさか30、40過ぎて避妊法を知らないとか、性行為で妊娠することを知らなかったなどあり得るはずもなく。
また義務教育から英語の授業があるからといって大半の日本人は義務教育どころか大卒でも英語ができない人が大半です
もっとも英語と違って望まない妊娠は知らないのでなく知っていながらそうなってしまうことです。
別視点では暴力はいけないと知っていながらその時の状況や意識で暴力を振るってしまうケースがあるのと同じですね。
だいたい学校の教員が20代で自分自身が性体験ゼロということも珍しくないでしょう。
最近の一般紙で公立小中学校の教員が忙しく激務で拘束時間が長く、保護者のクレームも多く非常に大変な状況と報じていますが、そこに具体的、実学的性教育を押し付けるなど無理です。
そこで女子高生が産婦人科へ行ってどうしたとか国会議員が言及するものでなく、そんなことより東大のテニスサークルとやらは一気のみをやって部員を見殺しにし、そんな酒の一気飲みがサークルの伝統だったという馬鹿な話に言及すべきですね。
まさか東大生が酒の一気飲みは危険だと学校で教わりませんでしたとホザいたらどう思いますか。
教育依存や教育問題の重要性など教育現場への過剰期待や押し付けでなく、個々人の学びや日常においての意識、秩序の範疇だと思います。
繰り返しますが政治家が高校生の中絶に言及するなら成人の中絶にも言及すべきで、もちろんそれを強く主張すると次期選挙で落選します。
子供叩きとそれで喜ぶ大人という幼稚性は保育所建設反対住民の大人と同じ枠の身勝手な層と重なっている可能性が高いだろうとも思います。
この議員の発言がどういう経緯で出たものなのか、前後関係が不明なので何とも言えない部分はありますが、おそらく成人年齢を引き下げることで「高校生」が平気で妊娠して、平気で中絶するようになる、と言いたいんでしょうね。
なんか見えるなぁ。風俗行って相手の女の子にセーラー服着させている(誰とは言わないが)おっさんの姿が。
てか、そもそもこの人、産婦人科病院ってどういうところだか知っているんですかね。別に堕胎施設じゃないんだから。
そりゃ制服姿の女の子だって通院しますがな。
なんか、いろいろ勘違いが重なった上に、己の欲望が染み出しちゃったみたいな。
ようするに「金のあるきもいおっさん」ってとこですかね。
このエントリにコメントありがとうございます。
>おそらく成人年齢を引き下げることで「高校生」が平気で妊娠して、
>平気で中絶するようになる、と
たぶんそのあたりのようですね。
>いろいろ勘違いが重なった上に、己の欲望が染み出しちゃったみたいな
女性高校生からセーラー服を連想するあたりで、
怪しげなイメージを抱いていそうに思います。
女子高校生に対する変なイメージと、
産婦人科に対する変なイメージが重なったのでしょうけれど。
家族思想や純潔思想も背景にありそうなので、さらにやっかいです。
>ようするに「金のあるきもいおっさん」
ほんと、気持ち悪いと思います。
議員をやっているのだから、お金はふつうにありそうですね。
すみません、ちょっと話がずれてしまう追記です。
この議員の発想もそうなんですけど、なんでかこの国って、妊娠は女性だけの責任みたいなところが感じられるんですよね。
中高生の女の子が妊娠しちゃって、でも、堕胎もできなくって、親にも相談できなくって、仕方なくトイレで子ども産んで、そうしたら子ども死んじゃって。はい、殺人者の誕生です。
なんだそりゃ。
妊娠して育てられない子供を産んで、殺したら生んだ女性は殺人者ですか。でも、聖母じゃあるまいし、殺人に至る過程で重要な存在がいるでしょうが。そもそもの原因を作ったクズ野郎が。そいつにはなんの(刑事的な)責任も発生しないんですか。
変なの。
このおっさんも、セーラー服がどうこう言う前に、妊娠させた側の責任について考えりゃよかったのに。
中絶だけをとれば、40代の中絶が実に多いんですね。
知りあいの中年夫婦でもいましたよ。実はできてしまったんだけど、もう子供も大きいし、この年じゃ恥ずかしいし,という背景らしいですが、案外多いんでしょうね。さて、こういうのはふしだらなんてしょうか?そんなことないでしょうね。
男に属さない出産は許さーーん!って、これがふしだらなんてしょうね。
セーラ一服っていうのは一つの記号であって。
>殺人に至る過程で重要な存在がいるでしょうが。そもそもの原因を作ったクズ野郎が
まったくそうなのですよね。
妊娠させた相手がいるはずで、その相手の責任を問うことだと思います。
そういう男性は一般に逃げやすいので、相手がだれなのかも
はっきりしないことが、たいていの場合ですね。
刑事的な責任もないと思います。
女性は逃げられないことに加えて、性的なことに関しては、
男性より女性のほうが「ふしだら」とされやすいので、
なおさら「女性だけの責任」として、
女性ばかり責められることになるのでしょう。
>このおっさんも、セーラー服がどうこう言う前に、
>妊娠させた側の責任について考えりゃよかったのに
そういうおっさんは、固定観念的に妊娠は女性だけの責任と思っていそうです。
妊娠させた相手に思いが回ることはなさそうです。
>このオッサンは、中絶がいけないっていってるのか、
>セッ クスがいけないっていってるのか
「純潔思想」の影響を受けていると、
中絶とセッ クスの両方がだめということが考えられます。
もっとも、セッ クスもだめと思っていたとしても、
「すきあらば自分も」と考えている可能性はありそうですが。
>中絶だけをとれば、40代の中絶が実に多いんですね。
そうなのですよね。
このトシだからもう妊娠しないだろうと思って、
避妊しないでやったらできちゃった、というケースが多いみたいです。
(夫婦間のレイ プというのっぴきならないケースもありますが。)
>男に属さない出産は許さーーん!って、これがふしだらなんてしょうね
たぶん40代の夫婦の妊娠や中絶は、問題なしとしていそうですね。
未婚の高校生が妊娠や中絶をするからイカンと言うのでしょう。