恋愛について語った対談記事があります。
藤沢数希氏の『ぼくは愛を証明しようと思う。』という、
恋愛工学の成果を取り入れた著作を、お話の発端にしています。
「第1回 男は大勢にアプローチしないとたった一人とも付き合えない」
「第2回 女性はなんだかんだ言っても「モテる男」が好き」
「第3回 結婚は愛情とは関係ない金銭取引の契約である」
おふたりは恋愛論について語るのですが、
藤沢数希氏の恋愛観や女性観を見ていると、
おおよそ相手の女性に対する誠意や誠実さが感じられないのですよ。
「恋愛工学」の人ですから、想定の範囲内とはいえ、嫌になってしまいます。
藤沢数希氏は実際に女性を口説くとき、高い確率でうまくいく
「ルーティーン」を選んで、著作中の主人公に使わせていると言います。
作中に出てくるルーティーン(女性に声をかけたり、口説くときに使う、
定型のトークスクリプトのこと)は、実際に検証されてワークすることが
確かめられたものだけを入れています
これに対してはあちゅうさんは、
それが実は他の女性にも使い回されているんだと思ったら、なんか寂しい。と言います。
自分だけは特別だと思いたいじゃないですか!
ところが藤沢数希氏は、
もちろん、自分だけは特別だと思ってもらえるようになどとあっさりと言うのですよ。
ルーティーンはデザインされていますよ
はあちゅうさんは(というか、一般的なかたは)、自分だけは特別と
「本心から」思ってほしいのであって、「自分だけは特別と
思えるように繕ってほしい」と思っているのではないでしょう。
本心ではない繕った態度というのは、恋愛ならなおさらですが、
一般的な人間関係でも不誠実というものです。
はあちゅうさんの「他の女性にも使い回されているんだと思ったら、
なんか寂しい」というのも、本心ではない繕った態度の
不誠実さを批判しているのもあるのだと思います。
藤沢数希氏は、
現実として、男性はそれだけ大勢に声をかけないと、などと平然と言ってのけるのですよね。
一人の女性との恋愛もうまくいかないという切実な問題があるんですよ
(実証的な研究の結果だと確信しています。)
なにを根拠にこんなことを?と思いますし、つぎからつぎへと
女性に手を出すことを不誠実と思わないのかと思います。
恋愛というのは、ひとりの異性(同性愛者なら同性)を、
それ以外のすべての人たちから特別視するところがあります。
また相手との深い信頼関係が重視されます。
(はあちゅうさんは対談で、終始この点を問題にし続けます。)
藤沢数希氏のこのような恋愛観や女性観は、
これら「相手の特別視」「信頼関係」という観点において、
まっこうから反するということです。
はあちゅう氏は『ルールズ』という女性向けの本のお話をします。
どれだけ純粋に相手とお付き合いしたいと思っているかが気になりますね。
たとえば、女性向けにも『ルールズ』という、
男性を惹き付けるための小悪魔テクみたいな本が流行りましたけど、
あれは少なくとも複数の男性を同時並行で振り回すための本じゃなくて、
どうしたら好きな人に振り向いてもらえるかという、
基本「待ちの姿勢」のテクニックなので、
読んでいてそこまで嫌な感じはしないんですよ
わたしはこの本を読んでいないので、あまりはっきり言えないですが、
はあちゅうさんのコメントを見たかぎり、『ルールズ』の恋愛指南は、
何人もの男性につぎからつぎへと手を出すのではないから、
「恋愛工学」より「純粋」だと言いたいものと思います。
これに対する藤沢数希氏のコメントはずれています。
テクニックで恋愛するという意味では、同じじゃないですか?はあちゅうさんがここで言っている「純粋さ」とは、
あと、『ルールズ』ですけど、男性は読むと、とても嫌な感じがしますよ(笑)。
つぎつぎといろんな異性に手を出すかどうかであって、
テクニックを使っているかどうかではないからです。
藤沢数希氏は都合が悪くなったのですり替えたのではなく、
本気でわかっていないのだろうと思います。
いかんせん、つぎつぎといろんな異性に手を出すことを、
不誠実だと思っていないのですから。
後半の「男性は読むと、とても嫌な感じがしますよ」は、
本を読んでいないので、わたしはなんとも言えないです。
対話のやりとりから判断できることとして、
「男性は自分は何人もの女につぎつぎと手を出しておきながら、
女性が何人もの男につぎつぎと手を出さなくても、
男性は嫌な感じがする」ということがあるでしょう。
前にお話したように、恋愛工学というのは、
女性を外見とからだだけしか見ていないというしろものです。
自分がかわいいだけなのに、恋愛のまねごとだけはしたいという
男性たちのための、ナンパ術指南と言えます。
「恋愛工学が話題らしい(2)」
「恋愛工学が話題らしい(3)」
ぜんぜん相手と向き合わないですから、もとより相手不在であり、
相手に対してまったく不誠実でも、なんら疑問を感じないのでしょう。
そのくらい自分のことしか考えられない彼らが
「真実の愛」とか「愛を証明しよう」とか言うのですよ。
なにをかいわんやと思います。
藤沢さんみたいな男性には女性は近づかない方がいいと思う。こういう人と慈しみ愛し合うなんて絶対無理。藤沢さんも自分カワイイばかりだし一生結婚なんてしない方が幸せなんじゃないかな。今度の対談では逆にはあちゅうさんの好感度が上がりました。 https://t.co/IogUUWhCLq
— *美奈* (@mina_noko) 2015, 7月 22
藤沢くんに言いたいことは愛は証明するものでなく感じるものです、ということ。
スニーカーとは、サケやバラタナゴなど産卵の時に川を上ってくる遡河魚の雄のうち、配偶者獲得競争に敗れた者(不戦敗も含む)が雌から選ばれた(正当配偶者の?)雄の隙を突いて雌の産卵に合わせて、物陰からさっと飛び出して放精する雄のことを言いますが、これには「こそこそする(卑怯)者」という意味が込められています。
恋愛について考えるなら、(〜工学)といった高尚そうな?学問ではなく、「弱者男性を養わない理由」エントリに私が書いたような、生物学的な♂♀の繁殖戦略の基本を押さえておいた方がためになるでしょう。
http://taraxacum.seesaa.net/article/421407076.html
たくさんの女性と付き合って性交し、その方面でのテクニックを磨くという話は、確かに男性側の繁殖戦略として成功例(ハイリスク・ハイリターンですが)の一つであり、男性なら「ハーレムの王」に憧れるというのはあります。
しかし、自身の欲望だけに忠実すぎて相手方への配慮が欠落していますね。
↑でヒトの♀が配偶関係を結ぶのに必要となる生物学的条件について書きましたが、これは男性から見た女性の攻略法にも通じます。
1.自身が心身ともに健康であること
→女性の心身の健康を思いやること
2.配偶相手の適応度が高いこと
→不断の努力によって知識、技術、健全なる人生観や宗教観などを身に付け、なるべく社会貢献すること
3.配偶相手から自身に向けられる愛情が深く揺るぎないこと
→女性の人格や意思を尊重し、妊娠・出産・育児を行う女性に対してひたむきな生活サポートを行うこと、それを疑われないくらい誠実で一途な愛情を向けること
これらはほぼAND条件だが、優先順位は1、2、3の順となり、1と2を高いレベルで満足する場合、3がイマイチ欠けていても、女性は自らアプローチを仕掛けたり受容する場合もあり、その例が一夫多妻型配偶ですが、それができる男性はごくわずかであり、先進国の社会システムとは相性が悪いです。
一方で、これらを満足しない男性が性的アプローチを試みるとなれば、女性にとって重大な脅威となるため、退避行動を選択せざるを得なくなります。
スニーカー戦略に基づく♂の行動例:
ハーレムの王の不在、睡眠中を狙って♀に強制交尾を行うゾウアザラシのあぶれ♂
身分を偽り(勝者♂に成りすまし)、甘言によってその気にさせ、性交を迫るヒトの♂
♀にとって、配偶者選択権が奪われ、生殖投資が一方的に搾取されてしまうことになる「スニーカー戦略」をとる♂が増えたら迷惑至極。女性から懸念が表明されるのも当然と言えるでしょう。
彼は生物学の有性生殖システムでも学んだ方が良いでしょう。そんなに難しい学問ではありません。
また、男性側としては自問自答してみる必要があるでしょう。
2.をどのくらい満たしているのか、あまり満たしていないなら身の程を知っているかどうか。そして、相手を思いやる気持ちは十分にあるのかどうか。他者の迷惑にならないこと。
このエントリにコメントありがとうございます。
>彼が書いていることはひょっとすると「スニーカー戦略」の
>一種ではないかと疑います。
スニーカー戦略なんて立派なものではないと思いますよ。
「恋愛工学」は「ナンパゲーム」の指南であって、
配偶者獲得のための手ほどきではないからです。
(やっている当人たちは、「真実の愛」などと言って、
配偶者獲得のためだと信じているから、やっかいなのですが。)
女性から選ばれた男性の隙をつくというわけでもないと思います。
あえて言えば、「女性から選ばれた男性」になりたいと思って、
そのまねごとをしている、くらいかもしれないです。
>自身の欲望だけに忠実すぎて相手方への配慮が欠落していますね
自分がかわいいだけなのですよね。
相手と向き合わないし、自分とも向き合わないですから。
自分の都合しか考えていないということで、
この精神構造は「非もて」にありがちなことだと思います。
>1.自身が心身ともに健康であること
>→女性の心身の健康を思いやること
>2.配偶相手の適応度が高いこと
>→不断の努力によって知識、技術、健全なる人生観や宗教観などを身に付け、
>なるべく社会貢献すること
「恋愛工学」の信奉者たちは、1.と2.の両方ともだめですね。
女性の外見とからだだけしか見ていないですから、
とうぜん相手の女性と向き合うこともなく、
「心身の健康を思いやる」なんてこともないと思います。
自分がかわいいだけなので、自分と向き合わないですから、
自分をより高めるために知識や思想を磨く、
なんてこともぜんぜんしないでしょう。
「恋愛工学」を続けていても自分が磨かれない、これはたしかだと思います。
>女性にとって重大な脅威となるため、退避行動を選択せざるを得なくなります。
「恋愛工学」は女性にとって危険だと思います。
彼らの「ナンパゲーム」によって、性的搾取され
傷つけられる女性が出てくる可能性があるからです。
>彼は生物学の有性生殖システムでも学んだ方が良いでしょう。
藤沢数希氏は理工系の出身で、理論物理や計算シミュレーションや
金融工学をかじっているのですから、生物学の有性生殖システムを
理解するくらいなら、なんでもないでしょうしね。
どうやらスニーカー戦略とはやや異なるようですね。それでも、配偶者獲得競争で優位な♂との真っ向勝負を避ける、♀の意志は無視する、卑怯な手を使うといった点では共通していそうです。
「自分だけは特別だと思ってもらえるようにルーティーンはデザインされています」と言っているあたり、愛情の偽装工作ですね。この卑怯な心性は気色が悪いです。
彼の中の「モテる男性」とは、浮気性で妻子の扶養はしないジャコモ・カサノヴァタイプしかおらず、好色英雄タイプ(アラブ王族など)や、生涯をかけて一人の女性を愛する一穴主義タイプは眼中になさそうです。
これが流行ったら男女とも時間を浪費し、女性はさらに性的被害に遭うリスクが増えそう…。
それから、彼が有性生殖システムを理解するのは相当に難しいと思いました。
↓で彼はしばしば「生物学的」という表現を使っていますが、基礎理解ができていません。
http://www.gentosha.jp/articles/-/2908
「少子化の過程で子作り好きの遺伝子が生き残り人口減少が反転するから少子化が止まって日本人は生き残る」と主張していますが、彼は淘汰と形質変異の関係を理解していませんね。
子沢山傾向は子にも受け継がれ、子沢山な親を持つ子は子沢山である傾向は認められますが相関は低く(0.3程度)、また遺伝子継承の際に多様性拡散するため、ある形質に対して淘汰圧が緩くかかっていても、ずっとその形質が顕れ続ける現象があります(奇形や無子など)。
殆どの動物で子を作らない者が淘汰されつづけていても、ずっと子を作らない者がほぼ一定割合で存在し続けるのはその例です。
少子化が遺伝的淘汰によって止まるなどと主張されたら、少子化対策についてそれなりに考えてきた者としては怒りすら覚えますよ。
そもそも、少子化はほとんどが社会的要因でもたらされるのであって、生物学的要因は無視しうるほど小さいです。
この程度の認識の人に生物学の有性生殖システムをきちんと理解させるのは、経験的に言ってかなり道のりが長いかあるいは無理です。
「男は大勢にアプローチしないとたった一人とも付き合えない」というタイトルを書くあたり、どれだけ偏った世界を生きているのかと思いますね。他の二つのタイトルもそれぞれ異論アリです。
彼には誠心誠意、一途、正直、誠実といった価値観に乏しいようで…。はあちゅうさんもこんな人と対面しているとフラストレーションが溜まりそうです。
「男の浮気・不倫は本能」は本当なのか?
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n45074
恋愛経験は少なければ少ないほどいい
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n68099
とりあえず、反論材料になりそうなヤフー知恵ノート(上のは私が書いたものです)をリンクしておきます。
>配偶者獲得競争で優位な♂との真っ向勝負を避ける、
>♀の意志は無視する、卑怯な手を使うといった点では共通していそう
おお、なるほど。
>愛情の偽装工作ですね。この卑怯な心性は気色が悪いです
おおよそ誠実さというものがないのですよね。
そういう偽装工作をしておいて、なにが「真実の愛」だと思います。
>彼の中の「モテる男性」とは、
べつのインタビュー記事で、「ろくでもない男がもてる」
などと言っていますからね。
いかにも「非もて」が言いそうなことだと思います。
http://blogos.com/article/63309/
>彼が有性生殖システムを理解するのは相当に難しいと思いました。
>↓で彼はしばしば「生物学的」という表現を使っていますが、基礎理解ができていません。
>http://www.gentosha.jp/articles/-/2908
こんな記事もあったのですね。ご紹介ありがとうございます。
聞きかじりレベルのいい加減な知識のままだから
だめなのかと思ったけれど、そうではなくまともに勉強しても
理解困難なレベルなのかな?
>「少子化の過程で子作り好きの遺伝子が生き残り人口減少が反転するから
>少子化が止まって日本人は生き残る」と主張していますが、
こんなへんてこな主張をしているのですね。
べつのインタビュー記事でも「女性の恋愛感情は依然として
石器時代のまま」なんて言っていて、進化生物学の理解は
はなはだいい加減だったりするのですが。
>子沢山傾向は子にも受け継がれ、子沢山な親を持つ子は子沢山である傾向は
>認められますが相関は低く(0.3程度)
多産傾向もゆるやかとはいえ遺伝するのですね。
相関がその程度なら、遺伝の影響は後天的要因で
簡単に打ち消されそうですね。
>少子化はほとんどが社会的要因でもたらされるのであって、
>生物学的要因は無視しうるほど小さいです
それはわたしも同意見です。
どの国も社会的要因を改善することで、出生率を回復させているのであって、
自然にまかせて出生率が回復した国はないですからね。
放置している国で、出生率の低下がどんどん進むのは、
日本が身をもってしめしていることだと言えます。
「恋愛工学」の人は、200-300年単位なんて悠長なことも言ってますね。
ほとんどの日本の人口予測では、今世紀の後半には
危機的なまでに人口が減るとしていますから、
20-30年程度でなんとかしなければならないことです。
それから「恋愛工学」の人は『イディオクラシー』という
SFのような事態になると、本気で思っているみたいです。
(べつのインタビュー記事で出てくる。)
「ろくでもない男」のほうが、子だくさんなので、
知能レベルの低い人間が繁殖すると、信じているみたいです。
http://blogos.com/article/63309/
この手の被害妄想にとらわれる人はたまにいるみたいだけど、
当たったためしはないですね。
「子作り好きの遺伝子が生き残り」という認識も、
『イディオクラシー』を意識しているのかもしれないです。
リンク先を見ましたが、彼は進化生物学を研究したいと思ったことがあるのだそうですね。なるほど。
突っ込みどころ満載すぎますよ(笑)。
それで『26世紀青年 イディオクラシー』の「後先考えずに避妊をせず性交しまくる比較的知能の劣る人々ばかりが繁殖し、アメリカの26世紀はバカばかりの国になって滅亡寸前になっている」という、現在は間違いだとされている優生学的内容をこの時代になっても真に受けてしまっているわけですか。
前世期の前半ならこうした考えが主流でしたけど、まだまだいるようですね。こんな化石のようなのが…。
「女性の恋愛感情の作動メカニズム」の石器時代から変わらない部分については、私が「ヒトの♀が配偶関係を結ぶのに必要となる生物学的条件」に書いた内容と同様ですから、
「文明社会の中で競争力の高い、学校秀才、ビジネス・エリートたち」は、
「健全なる思想や人生観などを身に付け、女性の人格や意思を尊重し、誠実で一途な愛情を向けること」
ができれば高確率でモテますよ。
事実、男性の生涯未婚率は年収と反比例しています。
彼は進化生物学の基本が解っていないどころか、日本社会の現状も知らないようですね。
なお、恋愛感情のメカニズムは、文化・宗教・風習、社会制度、それぞれの生い立ち、人生観、その時のシチュエーションなど、文化社会的要因に大きく影響され、個人差もありますから、生物学的次元ではごく基本的なところしか言えません。
彼曰く「一部のろくでもない男たち」は暴力団、犯罪者、暴走族など反社会的な者を指すのでしょうけど、
下っ端は駄目ですが、反社会的な者であってもその道を極めた者なら、類似の価値観を持つ女性たちにはモテますし、生物学尺度ではより高次な寄生者としての適応度は高いと言えます。
しかし、そんなごく僅かな例を取り上げてビジネス・エリートたちから女性が奪われると考えて、いわゆるまともな男性に小手先のテクニックなる愛情偽装工作を教えて女性にモテさせようとするのはおかしいですね。
進化生物学をきちんと理解していれば、まともな男性たちがそんなことをしたら(その時点でまともな男性とは言いかねるが)却って仇になることくらい即座に分かるはず。
彼は生物学や社会学のような複雑系が多い学問は苦手かもしれないです。
恋愛も複雑系の一つですから、不得意な分野に首を突っ込まなず、基本に立ち返った方が良いと思います。
日本の技術者や研究者にとって、職場の女性比率が低く、残業ばかりで家と会社を往復するばかりの生活になりやすいなど、女環境がないからモテないというのはあるでしょうけど、それならジェンダー平等の社会基盤整備を行えばよい話です。
>http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n45074
ご紹介ありがとうございます。
これはとても興味深いコンテンツですね。
文化人類学と生物学の観点から、くわしく検証していると思います。
生物学的には、人間は「一夫一妻から緩やかな一夫多妻傾向」なのですよね。
人間は男女でからだの大きさはさほど違わないので、
一夫多妻型ではないのですよね。
人間社会に過去・現在に存在する一夫多妻制度は、
経済的な格差とか戦争による男女の人口比の偏りとか、
人間が社会的に作り出したものが原因ですね。
イスラエルのギブツの青年対象の調査は示唆的ですね。
『オスとメス=性の不思議』(長谷川真理子著)でも
出ていたけれど、いちおう婚外性 交渉を持ちたい願望が
男性に多いのは、生物学的特徴であると考えていますね。
ここでむしろ注目したいことは、「婚外性 交渉を持ちたいと
思わない男性が半分以上いる」ということだろうと思います。
「恋愛工学」の信奉者は、カサノヴァ型の浮気タイプに近いですね。
以下のくだりは、まさに「恋愛工学」の人に当てはまると思います。
========
一方のカサノヴァ型は芸能界に多くいるタイプで、
街にいるナンパ師、セッ クス・フレンド(セ フレ)を多く作る人、
既婚者でも風俗などをよく利用する人もこのタイプです。
このタイプは多数の女性と付き合い、セ フレ関係に代表されるように、
後腐れない付き合いを好みます。
好色英雄型が減った代わりに増えているのがこのタイプで、
甘言を弄して女性をその気にさせる者も多いですが、
多くは妻子の扶養について及び腰であり、
たとえ「お前がこの世で一番大切だ」などと言われても
簡単に信じてはいけません。
========
>恋愛経験は少なければ少ないほどいい
>http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n68099
こちらもご紹介ありがとうございます。
わたしも似たようなことを書いています。
http://taraxacum.seesaa.net/article/423421709.html
恋愛経験が多いというのは、それだけ失敗が多いということなのですよね。
その意味ではべつだんステータスになることではないのですよね。
なぜに経験が多いことがエラいと思う人(男性)が
少なからずいるのかと思います。
経験は少ないに越したことはないのでしょうけれど、
恋愛経験が少ないからエラいという考えも、わたしはしないですね。
失敗や苦労が多かったことも、その人を作ってきた経験であり、
そうした経験があって現在のその人がいると考えるからです。
>それで『26世紀青年 イディオクラシー』の
アメリカ合衆国で断種法が制定された背景に、
「将来は知能の低い人たちが多く子どもを作る」という
被害妄想が実際にあったのですよね。
そういう「黒歴史」を知っていれば、「イディオクラシーの
ようなことが現実になる」なんておいそれとは言えないと思います。
さすがに「恋愛工学」の人は優生学そのものではなく、
高学歴の環境にない子どもは上の学校への進学する
環境になく不利という、「貧困の連鎖」に近い考えで、
知能レベルの低い人間が増える、という用心深い主張をしていますが。
それなら家庭環境に依存せずに教育を受けられる
機会均等を保証すればいいだけのことだと思います。
>事実、男性の生涯未婚率は年収と反比例しています
そうですよね。
「恋愛工学」の人は「日本社会の現状も知らない」
という印象は、わたしにもあります。
「きもくて金のないおっさん」は自分たちがもてなくて、
金があるイケメンがもてると信じています。
だれがもててだれがもてないかの認識が、
「恋愛工学」の人と「きもくて金のないおっさん」とで
違っているというのも、興味を惹くところかもしれないです。
http://bit.ly/1Wai33F
>彼曰く「一部のろくでもない男たち」は
そこまでやくざでもないと思います。
女をもの扱いすることをはばからないとか、いわゆるナンパ師とか
「やりちん」とか、そういうたぐいではないかと思います。
あるいは低学歴とか思想がひずんでいるとかでしょうか。
>いわゆるまともな男性に小手先のテクニックなる愛情偽装工作を教えて
ところが「恋愛工学」の信奉者になる男たちは多い。
おなじような男性は結構たくさんいるのだなと思います。
前にエントリで書いた、深淵な非もてのサイトの人も
同じような女性観を披露していますし。
http://taraxacum.seesaa.net/article/421244535.html
>恋愛も複雑系の一つですから、不得意な分野に首を突っ込まなず、
>基本に立ち返った方が良いと思います
あえてそういう分野に首をつっこもうとするのは、
「もてない」ことに対する思いが、それだけ強いのかもしれないです。
「恋愛工学」の人の場合、恋愛やその他の複雑系が
苦手でなければ、もてずにすんだのかもしれないですが。