都市伝説というかにせ科学があるのですね。
わたしは寡聞にして知らなかったです。
もちろん子宮頸がんワクチンで不妊になることに根拠はないです。
以下のエントリでデータの紹介をしています。
ここでは実際接種した人が不妊になったかどうか、
という事実を調べています。
「子宮頸がんワクチンで不妊になるというのは根も葉もないデマ」
(はてなブックマーク)
「「子宮頸がんワクチンで不妊」はやっぱりデマ」
(はてなブックマーク)
「子宮頸がんワクチンで不妊になりません(実例)」
(はてなブックマーク)
ひとつ目のエントリは、ラットを使った動物実験、
人間対象の臨床試験、そして市販後の調査についてのデータから、
子宮頸がんワクチンの接種で、妊娠や出産に影響がないことをしめしています。
「子宮頸がんワクチンで不妊になるというのは根も葉もないデマ」
ここで挙げたデータは製薬会社のものだから
信用できないという、疑い深いかたもいるようです。
それではというので、製薬会社と関係ない研究機関による
データをしめしたのがふたつ目のエントリです。
ここでも子宮頸がんワクチンを打ったことで
不妊になるという根拠はないことがしめされます。
「「子宮頸がんワクチンで不妊」はやっぱりデマ」
製薬会社のデータと言っても、この場合はワクチンの承認を得るためなので、
不正をしている可能性はまずないと思われます。
データは後から調べられるように管理されるし、
市販後に副作用が出ないかどうかモニターされます。
なにか重大な副作用を隠していたら市販後発覚するでしょうし、
そのあかつきには製薬会社が深刻なダメージを受けるでしょう。
医師も被験者も本物のワクチンかプラセボか
わからないようにしている二重盲検法であることや、
関係している医療従事者や被験者がきわめて多いので
全員をだますことはむずかしいという、技術的なこともあるでしょう。
まとめは実際に子宮頸がんワクチンを打ったけれど
ちゃんと妊娠しましたよ、というかたの体験談です。
実際に妊娠したというかたのお話が、ネットで検索しても
出てこないので不安だというかたがいるので、集めたもののようです。
「子宮頸がんワクチンで不妊になりません(実例)」
たくさんいますよ。3回目のワクチン終わってないのに妊娠してしまうことが問題になるくらい @tu_bc_ @usausa1975 誰か一人でも子宮頸がんのワクチンを打っても妊娠した。という人がいれば、安心できるのですが…。ネットで調べてもどこにも書いていなくて…。馬鹿みたいですけど
— 産婦人科医 (@syutoken_sanka) 2013, 3月 18
体験談が出てこないのは、ワクチンを接種したあと
妊娠するというのは、年齢的によくあることだから、
わざわざ言わないということだろうと思います。
「子宮頸がんワクチンを接種すると不妊になる」なんて
信じている人のほうが、むしろ特殊ということかもしれないです。
HPVワクチン接種後に妊娠するのは年齢的には良くあることだから、わざわざ大声で言わないだけですよね @sayaka588495 私、妊娠しました!
サーバリックス接種終了後半年くらいです。娘は元気に育ってます @tu_bc_ @usausa1975
— 産婦人科医 (@syutoken_sanka) 2013, 3月 18
子宮頸がんワクチンは妊娠可能な女性に接種するのですから、
妊娠や出産への影響は当然調査しているということです。
承認される前にも、数年をかけて臨床試験がなされています。
またワクチンが承認されて世界中で使われるようになってから、
すでに9年ほど経っています。
長いあいだかけてたくさんの調査がなされていると言えます。
ワクチン接種のせいで不妊が増えたとされるデータは
いまのところどこにもないということです。
一部の反対者は反対のためなら何でも言いますよ。
男女ともに喫煙は不妊の原因になるとか。
それが本当なら今の高齢者世代に子供が多いわけないんですがね。
ただ子宮けい癌ワクチンで失神する人がいるというのは事実で、でもそれは注射や何らかの刺激で発生する迷走神経反射です。
ところが医療者側でこれを説明していない人がいるらしいですね。
この失神を起こすと人により予期不安が常に起こり、本当の意味で病気になります。
本当に気をつける医師はどんな注射を打つときでもベッドに寝かせます。
ところ背もたれのない椅子に座らせたままで打つ
医師や看護師が多いようですね。
すくなくとも迷走神経反射を説明すれば後を引いたり、それによる誤解の拡大も防げるのにと思いますが。
酔っぱらって倒れたり嘔吐したりするのは誰でも、飲みすぎですねとか、いつもは大丈夫な量でもコンディションが悪かったんでしょとか、冷静に判断できても薬物だと違う。
薬物といっても、つまり大半の人はアルコールは薬物であるとの意識さえなく、もっといえば薬物=違法薬物と同義語の意識を持っている人さえいますからね。
もちろんアルコールでも東大テニスサークルのような例はありますが。
その低次元から一歩進めた際に、厚労省のHPには、このワクチンは新しいワクチンで子宮けい癌そのものに効果があるかは証明されていないとの趣旨で書かれています。
そういうことだと、イザというときのために国が逃げを打っていると思われる可能性はありますね。