一夫多妻制となっている」と主張する「弱者男性」のエントリの続き。
「男女平等、格差対策、少子化対策のトリレンマ」
このエントリを書いたかたは、シングルマザーの支援に反対している
という、とうてい見過ごせない主張を展開しています。
離婚や不倫によってシングルマザーとなった女性には税金により
十分な手当てが支払われます。このことを全体で合算してみると、
収入があり事実上の一夫多妻となっている世帯に対して、
独身税*13として子育て手当2〜3万+シングルマザー子育て手当4〜6万の
6〜9万円を毎月支払い続けているという、逆進性のある税制が
実現されているということが言えます
まとめのコメント欄でも同種の主張をしています。
http://togetter.com/li/824984#c1924610
B恋愛敗者となった女性は、いい男の2番目・3番目さんのほうが
マシと考えシングルマザーになろうとする。
経済的負担を回避するためにシングルマザー福祉を求める。
財源はシングルマザー以外、いまり独身男である。
C上記方向の結果として、キモくて金のない“すでに負けた”おっさんを、
税金経由でイケメン高収入男性の子に貢ぐ社会制度で
さらに奴隷化することになる。このシナリオは北欧では現実に観測されている。
これがいかにとんでもない主張であるかは、言うまでもないでしょう。
日本のひとり親世帯の貧困率は、OECD加盟国中最下位です。
グラフにあるように「日本のひとり親世帯の貧困は世界最悪」です。 http://t.co/Kh7bMFPL7P pic.twitter.com/HzBmDppfqF
— 国公一般 (@kokkoippan) 2014, 4月 28
しかも日本は、ひとり親世帯の親が働いてないより、
働いていたほうが貧困率が高くなるという、きわめて特異的な国です。
ひとり親世帯こそ「逆累進」で貧困層となっているのであり、
福祉で支援する必要のある人たちということになります。
ひとり親世帯の支援に反対するというのは、とんでもないことです。
「一人親世帯の子どもの貧困率」
彼ら「弱者男性」には、ひとり親家庭のために税金が使われることで、
自分たちが搾取されることになる、という被害者意識があるようです。
現実には、上述の貧困率だけでなく、賃金水準や就職の困難など、
「家族思想」の「信仰」によって締め出されてきた
ひとり親世帯の女性こそ、社会から搾取されているというものです。
それを「税金により十分な手当てが支払われます」などと書くあたり、
ひとり親世帯の現状がまったく見えてないと言わざるをえないです。
「弱者男性」は「自分だけが被害者」という意識が強く、
社会全体を見通せるだけの視野を持てなくなっているのでしょう。
「弱者男性」のひとり親家庭に対する支援反対論は、
子ども手当ての反対論でも同じような主張が見られることがあります。
子どもの福祉に税金を投入することで、
子どものいない人たちが搾取される、というものです。
本来なら子どものいない人たちのためにこそ、
社会全体の子どもたちを支援する必要があると思います。
彼らは高齢者になったとき、子どもに頼れないので、
必然的に福祉を利用せざるをえなくなります。
将来の福祉を維持するために、未来の納税者のために
税金を払う必要があるだろうからです。
同じ理由で「きもくて金のないおっさん」のためにも、
ひとり親家庭の支援に、積極的に税金を使う必要がありそうです。
一生結婚できないであろう彼らも、歳を取ったとき、
福祉が必要となるので、未来の納税者に投資する必要があります。
そして少しでも未来の納税者を増やすためには、
ひとり親世帯の子どもも支援する必要があるからです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/421790822.html#comment
キモくて金の無いおっさんのためにこそ、
シングルマザーの支援は手厚くするべきです。
そうすれば、子どもが健全に育ちます。
その子どものうち何割かは介護職に就くかもしれません。
キモくて金の無いおっさんが爺さんになったら、
他人様に面倒見てもらわざるを得ないのは必須ですからね。
(2015年07月07日 20:41)
「弱者男性」がひとり親家庭の支援に反対するのは、
男との結婚で経済的に依存せざるをえない状態に
女性をとどめておけば、自分も結婚できるようになるはずだという、
高度経済成長期の結婚を夢見ているのかもしれないです。
「非婚・未婚と経済問題」
「未婚率が低かった時代」
そうだとしたら、まさに彼ら「弱者男性」たちこそ、
自分の結婚のために、女性を搾取しようとしていることになります。
http://taraxacum.seesaa.net/article/421790822.html#comment
シングルマザーの支援を薄くすれば、既婚女性は夫が浮気しようが
DVしようが、生活のため子どもの為に我慢して離婚しない。
そうすると、恋愛敗者となった女性が選べるのは
キモくて金の無いおっさんしかいないから、妥協して結婚してくれるということです。
悪しき昭和の風習ですなww
(2015年07月07日 20:41)
高度経済成長期は国民全体の所得が増え続けた時代で、
比較的低収入の男性でも、将来のよりよい生活が保証できたのでした。
いまは「きもくて金のないおっさん」と自称する人たちは、
経済的な安定を保証できないでしょう。
かりにひとり親世帯の支援を薄くしても、
シングルマザーたちは彼らと結婚することはなさそうです。
そういう男性には普通思い浮かばないような、的外れのような不満が発生するんでしょうね。
ただシングルマザーでも強者女性なら仕事で収入に苦労しないとか、収入で頼れる男と再婚できてるケースは多いですね。
つまり弱者男性が弱者女性を叩いてるようなもので気分のいいものではありません。
まあどこまで本気かは知りませんが。
以前、森永卓郎氏が「イケメン税を導入せよ」と書いてましたが、もちろんネタでしょうけど、ネタにしても少々本気も入ってるのかなと(笑)
森永さんが左派で弱い立場の人の味方でも、自分自身はエリートだし高収入です。
それでもイケメン税との発想が出てくるのはルックスに関するコンプレックスや嫉妬があるわけで、彼の場合はコンプレックスだろ?嫉妬だろ?と言われるの承知でしょうから構いませんが。
面白いのは結局カネなんだろ?という人もいれば
結局ルックスなんだろ?という人もいるんですね。
女性の場合は美人だからと言われることは多いですが、その女性が金持ちだからだろ?と言われるケースは私は1度も見聞きしたことありません。
こういうことも感覚に男女差があるんですね。
確かに所得が同一の場合、扶養者のいないほうが扶養者がいるケースより税金が高いことは事実です。
けれど、妻子を持てるのが高所得男性という上の理屈で言えば、高所得者のほうがより税金を払っている。
例えば年収1千万で扶養者二人(妻と子)と、年収200万で扶養者ゼロ(独身)の場合、明らかに前者のほうが税金高くないですか?
てか、セコすぎますね。
そんなに独身税がいやなら、結婚して子供作るか、シングルマザーの人と結婚すればいいんじゃね、と。
収入が低くても、顔が良くなくても、幸福な結婚生活をしている男性はいくらでもいます。
自分に一番足りないのは何か?をまず考えましょう。
>そもそも、オマエそんなに高額納税者かよ!と。
いかんせん、「金のない」おっさんですからね。
>例えば年収1千万で扶養者二人(妻と子)と、
>年収200万で扶養者ゼロ(独身)の場合、明らかに前者のほうが税金高くないですか?
妻を専業主婦として養えるくらいの収入がある男性は、
それなりに年収が高いでしょうから、控除を差し引いても、
「きもくて金のないおっさん」より税金を払っていそうですね。
(「金のない」というのが、どの程度をさしているのか、わからないですが。)
もてない自分たちは被害者だ、という意識がさきにあって、
独身税うんぬんは、後付けの理屈ではないかと思います。
>自分に一番足りないのは何か?をまず考えましょう
それが彼らは苦手なのですよね。
自分と向き合おうとしない人たちですから。