2015年08月09日

toujyouka016.jpg いじめ加害体験談で炎上

自民党の熊田裕通議員が、過去(中学か高校時代)にやった
いじめの加害体験を自分のサイトに書いたことが話題になっています。

「自民党くまだ裕通さん「若い女性教師が生意気なので
トイレに閉じ込め爆竹を次々投げ込み快感」と自慢げに」

(はてなブックマーク)
「最後は涙声で「開けて〜」と絶叫調に変わってきた。
「やった〜」と快感でしたね。[DQN・くまだ裕通・犯罪・日本会議]」

(はてなブックマーク)

「熊田衆院議員、「女性教師をトイレに閉じ込め爆竹」
“悪ガキ自慢”をサイトに 批判受け削除」

(はてなブックマーク)
「「女性教師トイレに閉じ込め、爆竹投げ込む」 
自民・熊田議員のヤンチャ自慢が大炎上し、謝罪」

(はてなブックマーク)

 
問題の記事はすでに削除していますが、魚拓は残っています。

「議員への道」

なにをやらかしたのかというと、産休補助でやってきた女性教師を
男子生徒複数人でトイレに閉じ込めて、爆竹を投げ込んだのですよ。
こちらのツイートで、スクリーンショットを撮ってあります。



こういうえげつない「いじめ」を、さほど悪びれた様子もなく、
子ども時代の武勇伝のように、ちょっと自慢げに語っていたので、
猛批判を浴びることになったのでした。
熊田裕通もいじめ加害者のご他聞に漏れず、加害の意識がとぼしく、
被害者の受けた傷も理解していないのでしょう。

「いじめ加害者の記憶」

それでたいして深刻なことをしていないと思っているので、
いじめ加害の体験談を、このように無防備に語れるのだと思います。
実際、事務所が「そのような事実を書いただけで、
深い意味があるわけではない」などと釈明するくらいです。


だいたい熊田裕通は、公式サイトで「議員への道」という、
自分が政治家になるまでの道のりについて述べたコンテンツで、
この「いじめ」のエピソードをあえて選んで書いているのですよ。
こうしたことも、ことの深刻さを理解していなくて、
無防備になっている様子が現れていると思います。


たいていの「いじめ」の例に漏れず、熊田裕通のケースも
「犯罪」といっていいしろものだと思います。




特筆することのひとつは、熊田裕通は現在自民党の文部科学委員で、
道徳教育の必要を訴えていることがあると思います。
集団で犯罪まがいのいじめをして、それを誇らしげに公式サイトに
書く人が唱える教育とか道徳とはなんなのかと思います。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1508/05/news128.html
熊田氏は自身の政治信条について「日本の未来を担う子供たちには
学力のみならず、道徳心や公共を考える力、国を愛する意識など
幅広い心の涵養が必要です」と述べている。



ジェンダー論の観点からすれば、「いじめ」の動機として
「若い女性教師が生意気」に思ったことが、注目するところでしょう。
ここには「若い女が自分たち男の上に立つのは気に入らない」
「なまいきな女は男たちで力づくで屈服させてよい」という、
差別的意識が透けて見えると思います。



さらに男たち複数人で女性ひとりをトイレに閉じ込めて暴力にさらし、
懇願してきたら勝ち誇ったようになるというのは、強姦まがいとも言えます。





posted by たんぽぽ at 20:33 | Comment(8) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
たんぽぽさん。
非常に不快な話ですね。
ただ私からすると作り話くさい。
学校のトイレに天窓というのがあまりイメージできません。
産休補助なる制度も実際にあるようですが、これもあまり聞いたことがない話です。
思えば女性教師というのは私が学生時代を振り返ると結婚したという人はいても、妊娠した出産したから産休という人は覚えがありません。

もし本当の話とすれば産休補助に教員というのは公務員扱いと違いますよね。
いつくるか知れない産休教員のために登録しておいてお呼びがかかるなんて、立場としてはこれほど弱く見通しがつけられず保障のない立場というのは一般のアルバイト以下ではないかと。
そういう人に対する犯罪行為は少年院送りにしたほうがいいと思います。

この馬鹿でブサイクで無名な議員からすると、書き込む過程で、天窓を開けた、ことにより悪質性は薄いと思われる可能性を捻り出したのではないかと。
まあ本当の話ならそのまま犯罪。作り話なら笑って済まされない想像力の問題となって、どっちみちダメなわけですが。
これが一般の企業人なら会社からペナルティで謝罪や給与カットなど行われる可能性が高いのですが無名国会議員なので変にスルーされています。
当然その報いは次期選挙での落選ですが、それにしても天窓ねえ。。。
Posted by ヒラリー at 2015年08月10日 08:59
ヒラリー様
自分が小学生の頃、担任が妊娠・出産をしたために産休補助の先生に教わりましたよ。
たしか小学4年生のころだったかな。
で、詳しい話は覚えてないのですが、その先生はもともと中学校の教師をしていて、小学校ははじめてだったとかなんとか。
そのため、PTAウケはあまりよくなかったみたいでした。

それから便所に天窓というか、開閉できる明かり取りの窓はありました。
残念ながら自分は男子なので、女子便所がどうだったのかまで把握はできておりませんが、たしかに1階の生徒用便所には一番端の個室の上にちょうどありました、窓。

いま考えると不用心な話なんでしょうけど、当時は良くも悪くも「おおらか」な時代だったんでしょうね。
Posted by aka21 at 2015年08月10日 18:47
たんぽぽさん、はじめまして。

酷いですね。

さて、熊田サンなど自民党の道徳教育推進派は「先生や年上、目上の人を敬いましょう」という価値観に親和性があるはずですが、(その考えに必ずしも賛成はできませんが)
尊敬する対象に「女性」もっといえば「比較的若い女性」は含まれていないのでしょうか?
Posted by アイス at 2015年08月10日 22:05
aka21さま、コメントありがとうございます。

>自分が小学生の頃、担任が妊娠・出産をしたために産休補助の先生に教わりましたよ
>それから便所に天窓というか、開閉できる明かり取りの窓はありました

ありがとうございます。

こういう体験談が出てくると、自分のかぎられた知識や経験から、
「実話ではないだろう」と勘ぐる人は、よく出てきますね。
たいていは勘ぐる人のほうが、おかしかったりするのですが。

この議員の場合、他人からどう思われるかということに
無防備ですし、必要以上に自分をよく見せたり、
悪く見せたりすることもないでしょうから、
作り話をする蓋然性はないだろうと思います。


それから、女性教師が閉じ込められたのは、
男子トイレの可能性もありますよ。
用を足しに来たのではなく、掃除の点検に来たとあります。
男子生徒複数人が待ち伏せするなら、
女子トイレより男子トイレのほうがやりやすいでしょう。
Posted by たんぽぽ at 2015年08月10日 22:12
aka21様
学校の先生でも、もちろん風邪で数日休むなどありますが、その時はその先生が担任を持っていたとしても他の先生たちで回していた記憶があります。
それと産休でなく、何か運動部の顧問をやっていた男性教員がアキレス腱を切って体も強く打撲して入院したことがありました。
担任を持っていましたが、確かそのときも外部から補助の先生は来なくて学校内の他の教員で回していましたね。

もしかすると女性教員の産休も違う学年とか知らないところであったのかもしれませんが、たぶん同じように補助教員という人は来なかったんじゃないかなと。
おそらく、その地域や学校で教員が産休や病気ケガで長期入院などの場合はどのようにすると決めているんでしょうね。
さすがに同じ時期に何人も重なると外部からの助っ人を依頼する選択しかないと思いますが。

トイレの天窓については私の知る範囲内でしかないので、そういう学校もあるんでしょうね。
ただトイレに限らず天窓は建築としてはデザイン性に凝った性質になってくると思います。

ともかく、この議員は何が言いたくて何の目的があったのかと。
苦手科目をこんな方法でカンニングして高得点とったことあります、というくらいなら議員として不謹慎な書き込みであっても削除すればそれほどダメージはないかなと思いますけどね。
Posted by ヒラリー at 2015年08月10日 22:30
アイスさま、いらっしゃいませ。
コメントありがとうございます。

>熊田サンなど自民党の道徳教育推進派は「先生や年上、目上の人を敬いましょう」

彼らの推進する道徳と照らし合わせて、
先生に暴力を振るうというのは問題ないのかと、わたしも思いますよ。
彼らの道徳では「女性は男性に従うべき」という、
カチカンになっているのかもしれないです。

道徳を推進したがる人たちの「道徳」は信用できないということですね。
そして道徳なんて本当はどうでもよく、必要なのは人権意識だと思います。
Posted by たんぽぽ at 2015年08月10日 23:42
産休補助教諭、小学時代2回お世話になったことがありますよ。
こういう制度があるので、教員は多産なのですよ。働く女性として恵まれてます。
たた私のときの補助教師はわりと年配でしたね。いじめたというのはなかったです。
中学入ると生徒は生意気になり、新米の教員をからかったりという光景はありましたね。私もちょっと舐めてたところはあります。
それにしても爆竹はやりすぎ、というか犯罪でしょう。坊主になったからといって贖罪されるわけないのに、本人にしてみれば俺様は坊主にまでなったんだ、と思ってるんでしょうが、この発想自体も古い。
昔をなつかしんでドヤってるのかわかりませんが、タチ悪いですね。
Posted by うがんざき at 2015年08月15日 01:37
うがんざきさま、コメントありがとうございます。

>産休補助教諭、小学時代2回お世話になったことがありますよ

法的にも定められた制度ですね。
http://www.emps.jp/page/$/page_id/1742/
http://www.houko.com/00/01/S30/125.HTM

わたしは自分の小中学校時代、産休補助の教員が来たことが
あったかどうか覚えていないのでした。

>こういう制度があるので、教員は多産なのですよ。働く女性として恵まれてます

出産、育児と仕事の両立ができると、多産になるということですね。


>本人にしてみれば俺様は坊主にまでなったんだ、
>と思ってるんでしょうが、この発想自体も古い

坊主になったところまで含めて「武勇伝」なのだろうと思います。

>昔をなつかしんでドヤってるのかわかりませんが、タチ悪いですね。

ことの深刻さを理解していなくて、
「ちょっとはめを外した」くらいの感覚なのですよね。
Posted by たんぽぽ at 2015年08月15日 10:33
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