2015年09月06日

toujyouka016.jpg 減らない10代の出生数

近年の少子化傾向と関係なく、10代の妊娠や出産は
数が減っていないという問題があります。
これは望まない妊娠によるものが多いのであり、さらに原因をたどれば
性教育がふじゅうぶんなため、ということがあるでしょう。

「「世界の性教育」日本はどのレベル? 少子化の陰で増える
「15歳未満の出生数」、深刻な問題も」

(はてなブックマーク)

「少子化の一方、減らない15歳未満の出生数...何が問題? 産婦人科医会調べ」

今回はこの記事に出ている統計を見ていきたいと思います。

 
はじめに年齢階層べつの出生率を調べるために、
厚生労働省の人口動態統計を見てみます。
ここに母親の年齢階層べつの出生率の年次推移が出ています。
この数字を見ると近年の少子化と晩産化の進行が、
はっきりと現れていることがわかります。

「平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況」
「第4表 母の年齢(5歳階級)・出生順位別にみた出生数」

第4表 母の年齢(5歳階級・出生順位別に見た出生数 (1)母の年齢(5歳階級)別

20代前半と20代後半は年とともにどんどん出生数が減っています。
20後半は1985年にピークで68万人だったのですが、
2013年には28万人で半分以下となっています。

30代前半は1985年から2013年までほぼ一定と言えますが、
これは少子化で出生数が減るのと、晩産化で出産のピークが
この世代にシフトしてくるのとが、たまたま釣り合ったためと思います。
2005年以降、ピークが30代前半となっています。

さらに上の世代になると、晩産化の影響が大きくなるようで、
30代後半は2010年まで増加傾向、それ以降はほぼ一定、
40代前半はずっと増加を続けています。


そんな中にあって、多少の減少傾向はあるとはいえ、
20代ほどきわだった減少をしていないのが、10代の出生数です。
10代の合計は、1985年に1万8000人ですが、
2013年は1万3000人で、7割程度にしか減っていないです。
2013年が1985年の半分以下になっている
20代とは大きく異なっています。

10代の出生数は、近年の少子化傾向とも
晩産化傾向とも関係がないことがわかります。
これは成人の男女のような家族計画にもとづくものではなく、
望まない妊娠によるものが多いからだと思われます。

posted by たんぽぽ at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - 減らない10代の出生数 web拍手
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック