これについて触れておきたいと思います。
「改正マイナンバー法成立 銀行口座や健診情報と連結」
(はてなブックマーク)
「改正マイナンバー法成立、18年から口座と連結」
(はてなブックマーク)
「マイナンバー 変わる暮らし」(1/2)
「マイナンバー 変わる暮らし」(2/2)
「マイナンバー どうなる暮らし」
(はてなブックマーク)
「マイナンバー」はご存知のように12桁の番号を使って、
国民ひとりひとりの社会保障や納税、所得、預金、健康状態の状況を
統一的に管理する制度です。
「マイナンバー」に、どんな「メリット」があるのかというと、
税務署による税金の取り立てや、政府が税金の徴収状況を
把握するのに役立つ、ということがあります。
ようするに政府やお役所の都合による国民の財産管理ですよ。
(政府は「公正、公平な社会保障制度や税制」とか
「国民の利便性の向上」を謳っていますが。)
改正法でマイナンバーと預貯金口座番号が結びつけば、
別々の金融機関に預けられた資産を把握しやすくなり、
政府による税務調査や年金の不正受給防止などに役立てることができる。
マイナンバーでは、2018年に個人の銀行口座の
情報とも結びつけられるようにする。
たとえば、税務署による税務調査の際、預金残高の状況をつかみやすくなる。
「メタボ健診」や予防接種の記録も結びつけ、
転職や引っ越しの際などにスムーズに引き継げるようにする。
税の徴収漏れや生活保護の不正受給などを防ぐため、
金融機関に対し、預金残高など、個人の預金情報をマ
イナンバーで検索できるように管理することを義務づけています。
また、風しんなど法律に基づく予防接種の履歴や、
いわゆる「メタボ健診」の結果などを、マイナンバーと結びつけて
管理することで、転居しても市区町村や健康保険組合などの間で、
情報を共有できるようにするとしています。
「公正、公平な社会保障制度」を謳いながら、
「生活保護の不正受給」に言及しているところに、
裏が読み取れるというか、本性が現れているものを感じます。
(本気で「公正、公平」を大事だと考えるなら、
不正受給よりも補足率の低さを問題にするでしょう。)
日本学生支援機構の奨学金の申請にも、
マイナンバーの提示を求められるようになります。
奨学金を借りたことがマイナンバーで管理されることで、
卒業してからの支援機構による借金取り立てが、
いまよりさらにやりやすくなるのではないかと思います。
(そのためのマイナンバーでもあるのでしょうし。)
このように政府や役所が統一的な情報管理をすることで、
市民のプライバシーを覗きやすくなる、という問題があります。
特徴的なのは預金口座番号を、マイナンバーと結びつけることです。
預金口座は振り込まれる給料や支払うローンをはじめ、
生活の様子をかなり反映するものとなっているでしょう。
そのような記録を、政府や役所が覗きやすくするというのは、
それだけでプライバシーの侵害になりかねないです。
預金口座番号については、2018年1月からの実施予定ですが、
希望者だけというのがせめてもの救いかもしれないです。
それでも政府はすべての口座番号をマイナンバーと
結びつけることを義務化しようと考えてはいます。
もっと特徴的なのは、予防接種や健康診断まで
マイナンバーで管理するようになることです。
これはなおさらプライバシーの侵害になりかねないと思います。
さらに心配なのは個人情報の流出や、悪用です。
同じ番号でさまざまな社会保障だけでなく、
預金口座や健康状態まで管理するのですから、
一度情報を盗み取られたらたくさんの情報が流出することになります。
管理しやすいということは、悪用しやすいということでもあります。
こんな危険な制度を導入するのは、おそらく日本だけだと思います。
フランスの場合は、マイナンバーなんてとんでもないそうです。
社会保障と納税は切り離して管理するのが当然で、
預金口座と結びつけるのはもってのほかということです。
少々の利便さよりも、リスクのほうがずっと怖いということです。
フランスでさえマイナンバーがあるなんて真っ赤なウソ!9月にフランスの知識階級がハッキリと否定。福祉のための社会保障番号等はあるが納税と切り離すことは導入の絶対条件で、銀行口座とリンクさせるなど愚の骨頂だと!年たった4千円と引き換えに国家に全てを握られ統制される日本人⁈皆で拒否を!
— 島岡まな (@manna2010able) 2015, 9月 12
個人情報の管理には万全を期する、という主旨のことを
とうぜんではありますが政府は言っています。
マイナンバーは、もともとが政府や役所による
市民の管理のためであって、市民の利益のためではないですから、
どこまで配慮してくれるか、あまり期待できない可能性があります。