「家族と地域の力」「きずなを取り戻すべき」と答えたのですよ。
10月11日のNHK日曜討論です。
「日曜討論「安倍改造内閣 経済・安保 閣僚に問う」」
「2015/10/11 NHK政府広報・日曜討論」
今週は第3次安倍改造内閣の6人の閣僚が生出演。内閣官房長官菅義偉氏・経済産業大臣林幹雄氏・国土交通大臣石井啓一氏・環境大臣丸川珠代氏・防衛大臣中谷元氏・一億総活躍担当大臣加藤勝信氏。改造内閣で何を目指すのか?経済政策は?原発・エネルギーは?安保法への国民の理解は?一億総活躍とは?
— NHK日曜討論公式 (@nhk_touron) 2015, 10月 9
番組内容の書きお越しはないですが、番組を見た複数のかたが
同じ指摘をしているので、発言があったのはたしかでしょう。
え?核家族化だから、社会で子育てをするんじゃないか?⇒丸川「出生率上昇の鍵は、家族だと思います。」
#日曜討論
— カンタレッリ 「そうだ、名護に行こう。」 (@cantaizo51) 2015, 10月 11
少子化対策を問われて丸川姉さん、家族の絆が大切だと。政府が何をするかを聞いてんだけど。 #日曜討論
— Yakkunkun (@everydayhighlow) 2015, 10月 11
丸川大臣「子育て支援の鍵になるのは"家族"」
それは違うよ。今問題なのは、社会、特に職場での理解が進んでないこと。女性活躍と銘打っておきながら、子育てで職場を離れなければならない状態を是正する政策になってない。 #nhk #日曜討論
— たかゆき (@tak_sj) 2015, 10月 11
丸川大臣、少子化対策は「家族」です!私も家族が少ない中子育てしてます!
だから施設とか制度が必要では?「絆」は解決策ではない
#日曜討論
— ことり@国民の生活が第一 (@kotori1966) 2015, 10月 11
#NHK #日曜討論 看板女性閣僚と思われる丸川環境相が子育て・介護について「家族、地域の力が大事。核家族化で家族の手が足りないのが問題。絆を取り戻すべき」云々…
社会で支えるための政策が求められてると思うんだけどなあ。時代遅れ感が半端ない。若手女性でこれか…
— yamada_st(V8!V8!) (@yamada_st) 2015, 10月 11
10月13日エントリのつぎのくだりが、そのまま当てはまります。
「地域」というのも公的な社会保障や社会制度ではなく、
近所や町内の人たちに扶助を要求するというもので、
「家族」に対して求めているのと同様です。
社会福祉や社会制度を充実させるよりも、
家族の扶助を要求するという、例の発想が現れたのでしょう。
家族問題を政治や社会で支援や解決をすることと考えず、
「家庭のことは家庭で」とする、あの発想です。
こうした考えのなにが問題かは、家族や親族との関係が
かならずしも良好でない人が不利なことがあります。
また経済力のない家庭は教育にお金がかけられないことにより、
子どもが高等教育が受けられず、格差が固定されやすくなります。
格差解消のためには、教育の機会均等が大事だと指摘されています。
家庭の経済力に関係なく教育が受けられることで、
将来給与水準の高い高度な知識や技術を要する職に付くことが
できるようになって、貧困の再生産が防げるからです。
「格差が経済成長を阻害」
「格差是正のための対策」
「家庭のことは家庭で」というスタンスは、
経済力のない家庭の子どもが高等教育を受けにくくなり、
それによって給与水準の高い職に付けなくなり、
貧困の再生産を招くことになります。
「きずなを取り戻す」というのは、例の「信仰」になっている
「家族思想」の復活と強化のことでしょう。
彼らが「きずな」と呼んでいるのは、
ほかならぬ「信仰」が維持・定着された状態のことです。
「信仰としての家族思想」
「信仰としての家族思想(2)」
「家族のきずなとはなにか?」
かかる「家族思想」こそ、出生率回復の最大の妨げなのですが、
「信者」たちは「家族思想」の復活こそ出生率の回復に
結びつくと信じているので、とてもやっかいです。
丸川珠代の「家族と地域のきずな」発言には、
自分のあたまで考えた感じがしない、という意見もあります。
同様の印象を持ったかたも、結構いるのではないかと思います。
「家族です」「地域の絆です」って少子化担当相の返答。
福祉放棄もさることながら、「習ったキーワードだけを得意気に並べて、自分の思考が一切ない」気色の悪さがありますな。
@jcpyamashita @saltseiko
— kinokuniyanet (@kinokuniyanet) 2015, 10月 11
自民党や安倍政権で取り入ってもらうためには、
党や政権が理想としている右翼イデオロギーを
露骨に標榜するほうが有利、ということもあるのかもしれないです。
それで丸川珠代は取って付けたように、絵に描いたような
自民党的な家族イデオロギーを披露したと、わたしは想像します。
女性や三下の議員であれば、なおさら党や政権の理想とする
イデオロギーを標榜しようとするのではないかと思います。
自前の選挙基盤が弱ければ、そのようなイデオロギーを掲げる
支持基盤の歓心を買う必要もあるのでしょう。
高市早苗が右翼になったケースと、おそらく同様と思います。
「高市早苗がリベラルだった?」