行なっているので、これを見てみたいと思います。
「夫婦別姓 多数容認 本紙アンケート7940人回答」
(はてなブックマーク)
このアンケートは選択肢が
1.「自分は夫婦同姓がいい、選択的夫婦別姓も反対」となっているのですよね。
2.「自分は夫婦同姓がいい、選択的夫婦別姓は賛成」
3.「自分は夫婦別姓がいい、選択的夫婦別姓も賛成」
これでひとつの質問だろうとおそらく思います。
(「中日ボイス」のサイトをわたしはアンケート実施中に
見ていなくて、現在はすでに閉鎖して質問が
読めなくなっているので、確認はできていない。)
通常は「自分は別姓と同姓のどちらがいいか」
「選択的夫婦別姓に賛成か」のふたつの質問で訊くところです。
あえてひとつの質問にまとめることで、
「自分がどうしたいかと制度に対する賛否はべつだよ」ということを、
はっきりわかるようにしたと思います。
よく考えたと思います。
さすが東京新聞。設問がよい。きちんとした選択肢だ。
東京新聞:夫婦別姓 多数容認 本紙アンケート7940人回答:暮らし(TOKYO Web) https://t.co/fXCxkfkZzn
— T−T (@tcy79) 2015, 12月 8
アンケート結果ですが、ジェンダー差がくっきりです。
反対派(非共存派)は上記の1.を見ることになりますが、
女性は10.4%ですが、男性は30.4%と3倍程度です。
回答者全体は男性が5253人、女性が2683人なので、
全体の反対派(非共存派)23.6%になります。
男女比にかなり偏りがありますが、同数であれば20.4%になっているでしょう。
毎日新聞の世論調査は反対は36%、朝日新聞の世論調査は34%ですから、
これらと比べると、東京新聞のアンケートは
ずっと反対派が少ないことになります。
これはネットで調査していることと、
質問のしかたがよかったことがあるのだろうと思います。
賛成派(共存派)は上記の2.と3.を合計することになります。
男性は66.9%、女性は85.8%となります。
全体では73.2%のかたが賛成、男女同数に補正すると76.4%になります。
これも毎日の51%、朝日の52%と比べると、ずっと多くなっています。
日経の既婚女性に限った調査では、賛成が77%でしたから、
東京新聞のアンケートは女性に限ると、
これよりさらに賛成が多いことになります。
男女あわせた全体でも、東京新聞のアンケートの賛成の数値は
日経の調査の賛成の数値に近くなっています。
自分は夫婦別姓にしたいというかたは、上記の3.だけになります。
男性は13.7%で、女性は28.7%です。
結婚改姓に直面するのは、ほとんど女性ですから、
女性のほうが非改姓結婚を望む割合が高くなるのは、自然な結果と言えます。
全体では自分は夫婦別姓にしたいかたは18.8%になります。
男女同数に補正すると21.2%です。
これも朝日の11%と毎日の13%よりずっと多くなっています。
夫婦別姓を望むかたが2割というのは、
もはや無視してはならない多数だと思います。
それでも「家族思想信仰」にこだわる反対派(非共存派)にとっては、
「無視できる少数」ということになるのかもしれないです。
(わたしが見たところ、非共存派にかかると、
49.9%でも「無視できる少数」になりそうなのですが。)
東京新聞のアンケートは、意見も記入するようになっています。
寄せられた意見のいくつかが、記事でも紹介されています。
賛成と反対の両方がありますが、どれもよく見かける意見だろうと思います。
わたしが思ったのは、記事に取り上げられている意見は、
40代と50代のかたが多いということです。
もちろん賛成・別姓希望のかたの意見も、です。
選択的夫婦別姓を望むというのは、
それほど「若い人の意見」でもなくなっているということです。
朝日の世論調査を見ると、賛成、反対の割合が、
20代から50代までほぼ一定となっています。
1996年に法制審議会の答申があったころからの
「結婚当事者」が現在まで来ているということかもしれないです。