反対派(非共存派)の識者も登場します。
「家族の名字 どう考えますか? 〜“夫婦別姓”のゆくえ〜」
「家族の名字 どう考えますか? 〜“夫婦別姓”のゆくえ〜
#nhk #クロ現 #クローズアップ現代」
そのかたは、NHKの世論調査の記事でもコメントしていた、
平成国際大学の高乗正臣名誉教授です。
補助ブログの12月9日エントリで取り上げたかたです。
高乗正臣氏はなんとこんなことを言っています。
さんざん言い古された反対派(非共存派)の「理屈」です。
そんなものは各家庭ごとに方針があって決めるだけだと思います。
夫婦別姓が選べるようになると、子どもの名字をどちらにするかという問題が生じます
「子どもの名字が決まらなくてトラブルになるはずだ」と
頭から決めてかかっているのでしょう。
それならすでに選択的夫婦別姓が認められた国で、
そういうトラブルが起きているか、調査してほしいものです。
「国際大学」と名が付く大学の名誉教授なのですから。
それよりも「夫婦同姓しか選べないことで、
夫婦の名字をどちらにするかという問題」を考えてほしいものです。
こちらは現実に起きていることだからです。
「夫婦の名字が決まらなくてトラブル」という問題を
都合よく無視するのは、反対派(非共存派)の定番です。
「女が改姓するに決まっているから問題ない」とか、
「女か改姓してもその負担は無視していい」とか
思っているのではないかと思います。
このように思っているとしたら、うまく体裁を取り繕っていても、
非共存派の本質は女性差別であることを示していると言えます。
「家族思想信仰」の観点から言えば、「女が改姓して夫婦同姓」は
「信仰」にもとづいているから問題はいっさいない、
ということになるのでしょう。
さらに、すでに結婚している夫婦でも。
妻“あなた、わたし旧姓に戻りたいの”
夫“えー?”
これのどこが問題なのかと思います。
旧姓に戻りたいと言うということは、いままで不本意な改姓を
押し付けてきたということにほかならないです。
ずっと犠牲を強いてきたことが表に出たのですから、
むしろ望ましいことだと思います。
ようするに、こういう男性は「妻を自分の名字に
改姓させたい」と思っていて、現行民法で夫婦同姓が
強制されれば、それが可能と思っているということです。
「自分の妻が旧姓に戻るのが嫌だから、
選択的夫婦別姓に反対」ということです。
「同姓派男性の自分の問題」
「同姓派男性の自分の問題(2)」
自己中心的で差別的であることがあきらかなので、
厚顔無恥な非共存派でも、これをはっきり言うことはなかなかないです。
それを正直に言ってのけるのですから、
高乗正臣氏はある意味とてもすごいと思います。
最後は「家族思想信仰」のわかりやすい表明です。
前半は非共存派の主張の定番中の定番である「一体感」幻想です。
「夫婦が同じ名前で子どもが同じ名前、名字を名乗って、
ひとつの精神的な一体感を持って今まで来たわけですね。
「精神的な一体感」というのは「家族思想信仰」が
維持されていることを、言い表しているに過ぎないです。
「伝統的価値観・きずな・一体感」
少し前に井ノ原快彦氏が「夫婦同姓でも一体感がないことはあるし、
赤の他人でも一体感を持つことがある」と言っていました。
「井ノ原快彦が別姓反対論に反論」
(選択的夫婦別姓を認めると)社会の安定、社会秩序の維持とか、
社会福祉の基盤というのが崩壊していく危険があるのではないか。」
「社会秩序の維持や社会福祉の基盤が崩壊」というのは、
NHKの世論調査の記事でも同じことを言っていました。
「夫婦別姓で社会の安定が崩壊?」
「家族思想信仰」の「信者」は、社会の構成員全体が
「信仰」を持つことで、社会が安定すると信じています。
それゆえ夫婦別姓のような「異教徒」が入り込むと、
「社会秩序が崩れる」と考えることになります。
また「家族思想信仰」を持っている人たちにとっては、
社会福祉も「信者」だけのためにあると考えます。
それゆえ「異教徒」にも公平に福祉の対象にすると
「社会福祉が崩壊する」と考えることになるのでしょう。
この高乗正臣氏というかた、本当に平成国際大学の名誉教授なのかと
思いたくなるくらい、家族に関する見識がお粗末だと思います。
(NHKもよくこんなかたを2回も登場させると思います。)
名誉教授なのに、海外では別姓が当たり前の文化もある事を思いつかんものか?>
憲法学者で平成国際大学の高乗正臣名誉教授曰く、
「夫婦が別の名字であることを認めると、社会の安定や福祉の基盤が崩壊していく危険があるのではないか」
https://t.co/P8FLizGGnf
— タクラミックス (@takuramix) 2015, 12月 7
クロ現で『平成国際大学』って大学の教授が「夫婦別姓にすると秩序が崩壊する」とか「家族の絆が弱まる」みたいな文脈で夫婦同性推しで、エーッ、この平成の時代に時代錯誤の、国際的でないことを(平成国際大学の教授が)言ってるー!と思って、変な冗談見てる気分だわ、、
— 中村珍■新刊はレズの育児エッセイ (@nakamura_ching) 2015, 12月 7
諸外国ではすでに選択的夫婦別姓が認められていて、
日本はすっかり取り残されていることも知らないくらい、
「国際常識」がないのかと思います。
そしてご本人が「家族思想信仰」なんて、
まったく日本だけの「ガラパゴス」な家族観に
どっぷり浸っているという、「国際感覚」の欠如ぶりです。
別姓に対する様々な記事、興味深く拝見しました。
夫婦のー体感という家族信仰の人は、口には出さないけど身近に多いです。決して幸せな夫婦生活を送っているようには見えない人に限って、案外信仰度強いです。
こういう人の考えをかえることは容易ではありませんし、私は変えようとも思いませんしね。
一方、家族信仰理論が通用しないのが薄々わかっている人は、行政コスト高で反対論くりひろげてますね。ああ、民主主義とは、と思いますが。マイナンバ一制で合理的にかえていけると思いますりどね。
明日以降、ググっていろんな人がここにくるかもですね。
判決が出るのは、ついにあしたになりましたね。
違憲判決が出ることを祈ってやまないです。
わたしもあしたからは、情報収集で忙しくなるかもしれないです。
>別姓に対する様々な記事、興味深く拝見しました
ご覧いただきありがとうございます。
>決して幸せな夫婦生活を送っているようには見えない人に限って、案外信仰度強い
現状があまり幸せでないので、「信仰」に幻想を抱くのかもしれないです。
>こういう人の考えをかえることは容易ではありませんし、私は変えようとも思いません
それはわたしも同じ意見ですよ。
>行政コスト高で反対論くりひろげて
こうやって理由だけぜんぜんべつのものに変えてくると、
結論がさきにあることがはっきりしてきますね。
コストなんてマイナンバーでなんとかなるでしょと、わたしも思います。
マイナンバーは税金を取る側の都合なので、
市民一般の利便のためには使おうとしないのかもしれないですが。
たった1回だけのシステム改修コストなど、毎年のシステムメンテナンスレベルに多少増えるだけですし。
ー
あと1時間を切りました。「期待」しないとはいいつつも、仕事になりません。
やっぱり最高裁は合憲判決でしたね....
がっかりです
ちょっと期待してたんですがね
改姓をの煩わしさもそうですけど、女性が苗字を変える=嫁に行くと未だに思ってる人が大半なので(家制度はなくなったはずなのに、大半の人はまだこう思ってるんですよね)
それをなくすためにも別姓認めてほしかったんですがね
この国の頭の硬さにはがっかりです
男性の裁判官(12人)は2人が違憲判決、10人が合憲と
これ、女性の裁判官の方が多かったら判決違った可能性が高いですね
こんなとこでも男女の不平等を感じます
政権が変わるまでは無理でしょうけど、次の政権では、くらいのつもりで。
2度目の大法廷回付まで18年も要した婚外子問題の二の舞いはせぬようにしなければならないですね。。
なるほど、そうなんですね。裁判官の男女比が1:1だったら違憲判決が出ていた可能性もある、という話ですね。
だいたい最高裁の裁判官は年代も上ですからね。。。(それぞれ何歳、とかは存じませんので推測ですが。)
この結果で私の何も変わりません。このまま事実婚。
でも正直、がっかりです。
でも!ここ見手、ちょっと励まされて。
今夜は別姓家族で残念会ですよ〜、麦酒片手に法律談義てす。
>コストを考えれば、通称を使うために、
>会社や個人がどれだけコストをかけているのか、
>改姓の手続きにどれだけコストをかけているのか、
改姓にともなうコストのほうこそ、大きいですよね。
こういう事実を無視するのは、反対派(非共存派)らしいと思います。
「結婚改姓(氏)のコスト」
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/22385615.html
「「改姓で経済的損失」16日判決」
http://mainichi.jp/articles/20151205/k00/00m/040/140000c
>1回だけのシステム改修コストなど、
改姓はこれからもいくらでもあるわけで、
ずっとコストを払い続けることになるのですからね。
>ショックですが、負けませんよ。絶対に
非常に残念な結果になりましたね。
でも気を取り直していきたいと思います。
>これだけ各報道機関で報道してもらい、
>大手新聞の報道で(産経新聞含め)過半数で賛成をもらっている
メディアはほとんどどこも、違憲判決が出るという
予想のもとで報道していた感じですしね。
>政権が変わるまでは無理でしょうけど、次の政権では、くらいのつもりで
>2度目の大法廷回付まで18年も要した婚外子問題の
つぎの政権交代と、つぎの大法廷回付とどちらがさきか、
それは何年後かということですね。
18年はかからないだろうとは思いますが。
こちらにコメントありがとうございます。
>結果出ましたね
非常に残念なことになりましたね。
こんな判決を出すために、最高裁は大法廷回付したのかという感じです。
これなら最高裁はむしろ、なにもしないでいてくれたほうが、
よかったとさえ思います。
https://twitter.com/asahi_kazoku/status/677010470520422400
他国の例を見ても、最高裁や、憲法裁で違憲判決が出て、
初めて改正している国はたくさんあります。
最高裁で憲法判断をやって違憲判決が出ない国は、
ほかにあるかどうかはわからないです。
>女性の裁判官(3人)は全員違憲判決だったようですね
>男性の裁判官(12人)は2人が違憲判決、10人が合憲
裁判官の男女比もきっと影響したと思います。
すごいアンバランスなのですよね。
男女同数なら違憲判決が出たところですしね。
https://twitter.com/amneris84/status/677032412937760768
========
夫婦別姓訴訟の記者会見。
多数意見は合憲だったが、違憲の少数意見は5人の裁判官いた、と。
3人しか女性裁判官がいない状況も影響している、と代理人弁護士。
「婚外子差別訴訟もかつて5対10だったことを思い出す」と
========
このエントリにまたコメントありがとうございます。
最高裁判決は、はなはだ残念なことになりましたね。
選択的夫婦別姓の実現は、いよいよ遠のいたと思います。
>ちょっと励まされて
こんなつたないブログでも、励みになれて嬉しいかぎりです。
アクセスはうがんざきさまの予想通り増えましたね。
多いのはこちらなんだけど。
http://taraxacum.seesaa.net/article/417471875.html
>今夜は別姓家族で残念会ですよ〜、
いっぱい盛り上がりましょうね〜。
こちらにコメントありがとうございます。
>違憲判決がでてくれればと思っていたため、残念でなりません。
>事実婚の夫とも違憲判決がでたら籍を入れようか、
本当に残念な結果になりましたね。
「期待しない」とわたしも言っていたけれど、衝撃はやはり大きいです。
ぬか喜びさせられたかたも、少なくないと思います。
(ぬか喜びさせるのこれで何回目かと思います。)
>最高裁がとりあげてくれたおかげで世論に問題を問いかけることが
話題になったことはよかったのかなと思います。
いつもならメディアが取り上げない、
国際条約や諸外国の事情のことも出てきましたし、
世論調査も曲がりなりにも賛成が増えましたしね。
>私もたんぽぽさんのブログを拝見しながら粛々と
わたしのつたないブログ、ごひいきにしていただけて幸いです。
夫婦同氏原則の合憲判決はまったくの予想通りで、私としては特に驚きはないです。
「夫婦は婚姻のさいに協議によって夫または妻の氏のどちらかを称することに定め、婚姻中その氏を称さなければならない」となっていることから、法理としては男女平等原則に矛盾はないとの判断でしょう。
法律上の理屈としては男女平等原則に反しないとは言っても、実際には夫側姓に改姓すべきという強烈な社会的圧力がある点で夫婦同氏原則は大問題で、実質的な女性差別と言えます。
特に総合職の女性にとって改姓はキャリア形成にかなりのダメージになるため、結婚を躊躇せざるを得なくなり、婚外子差別や所謂世間の目もあって事実婚の選択肢も取りづらくなり、キャリアと出産・育児の両立が困難になってしまいます。
したがって、可及的速やかに選択的夫婦別姓を認めるべきと私は考えます。
また、憲法24条が「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し〜」となっている点も問題で、同性婚が違憲となる根拠になってしまいます。
こちらは「両性」を「二人」とするよう改憲すべきで、婚姻制度に関して世論が高まったのを機に話題を盛り上げ、選択的夫婦別姓とともに同性婚もなるべく早く認められるようにしてほしいですね。
選択的夫婦別姓は法律婚へのハードルを引き下げて婚姻数の増加が期待でき、同性婚は人工授精による出産や養子の引き取り数の増加が期待でき、いずれも少子化解消に役立つと考えます。
こちらにコメントありがとうございます。
>夫婦同氏原則の合憲判決はまったくの予想通りで
合憲の理由についてはこちらで取り上げました。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)が、
さんざん使い古した「理屈」を並べています。
http://taraxacum.seesaa.net/article/431124317.html
24条に関するところは、ごちゃごちゃとまわりくどいことを
述べていますが、「男女どちらの名字でも選べて平等だ」という
非共存派の「理屈」を遠回しに表現したもののようですね。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/546/085546_hanrei.pdf
>夫婦同氏原則は大問題で、実質的な女性差別と言えます
女子差別撤廃委員は、もちろん明確に「差別的法規」としています。
http://taraxacum.seesaa.net/article/126241063.html
>憲法24条が「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し〜」と
>なっている点も問題で、同性婚が違憲となる根拠に
よく言われるけれど、そうは考えないのが一般的な見かたですよ。
同性結婚を禁止したものと考える
法学者や法曹関係者はほとんどいないようです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/399763287.html
24条の規定は男性の一方的な意思で決められたり
親や親族の意思が入ったりしないように
という意味で設けられたものです。
同性結婚についてはなにも語っていないと考えます。
憲法は国家が守る責務を定めたものなので、
国民一般に対する禁止を定めたものではないですから、
それを考えれば当然ではあると言えます。
妻“あなた、わたし旧姓に戻りたいの”
夫“えー?”
何が問題なのかを知りたい。
うちだったら
夫“わたし旧姓に戻りたいの”
妻“えー 好きにすれば”
だと思います。
ふつうのかたは、なにも問題ないと思います。
選択的夫婦別姓に反対する男性は、
妻と子どもに自分の苗字を
名乗らせたい執念がとても強いです。
それゆえ妻が生来の苗字に
復姓したいと言い出したら、
「えー」どころではすまなくて、
発狂さえしかねないものと思います。