たまごどんは今度はこんなエントリを書いています。
「女性の権利を訴える方の理想的な性風俗業とは」
ここで注目したいのはいちばん最後のところです。
なんと福祉の代わりとして、貧困女性は性産業に
従事させればよい(!)、などと主張しているのですよ。
現時点でのたまごどんの意見を喋りすぎた気もするが、
一番知りたいことは貧困層の風俗嬢に対する支援策だ。
「彼女たちに今と同等もしくはもっと稼げる職を斡旋する。」
なるほど、素晴らしい解決策です。で、それは具体的にはどんな職業ですか。
「貧困層のためにベーシックインカムを実現すればいい。」
いいアイデアです。で、その財源は?。
オランダ方式以上のアイデアをお持ちの方は、是非たまごどんに教えてください。
「貧困女性のためにやる福祉の金も仕事もないから、
お前ら貧しい女はカラダでも売ってろ」ということのようです。
しかも財源の不足を「根拠」にしています。
これはさしずめ「女性の性を財源で語る」でしょう。
(以前生活保護の削減が批判されたとき
「命を財源で語る」と言われたことがありましたが。)
「女性にとって性を売ること」を、たまごどんはこう見ているということです。
よくこんなことを主張できるものだと思います。
(たまごどんは中高年男性で生活は安定しています。
貧困女性とは無縁、かつ性に関しては「買う」側の立場です。)
2年前にNHKのクローズアップ現代で、若年女性の貧困が
取り上げられたとき、生活苦から性産業に従事する
女性もいることが話題になったのでした。
このとき「社会保障は風俗に敗北した」とも言われ、
大きな衝撃を受けたかたも少なくなかったのでした。
「若年女性の貧困の深刻(3)」
「性産業が社会保証の肩代わりをする」ことは、
たまごどんにとっては衝撃を感じることではないのでしょう。
性産業従事に対して法整備をや制度保障を進めて、
積極的に導入するのがよいとお考えのようです。
福祉や雇用を作り出せず貧困が解決できないのは、政治や行政の責任です。
日本の子どもを持つ女性の賃金は、男性平均のわずか39%です。
OECD加盟国の中では群を抜いて低水準です。
「子どもを持つ女性の賃金差別が世界最悪の日本-男性賃金のわずか39%、OECD30カ国平均の半分」(グラフ)という世界最悪の女性への賃金差別が「女性たちの貧困」の根本的な原因のひとつです。 http://t.co/Kh7bMFPL7P pic.twitter.com/F8I6KUp1cS
— 国公一般 (@kokkoippan) 2014年4月28日
福祉予算のGDP比も、日本はわずか0.6%でOECD平均の3分の1以下です。
「財源が足りない」なんてなにをか言わんやと思います。
日本は貧困対策に無理解で不熱心なだけだと思います。
国民のみんなが稼いだお金を、税金として集めた国が、その集めたお金の内、どの程度の割合で仕事ができないような状態の人たちを援助しているかという世界比較のグラフ図です。日本を見てください。 pic.twitter.com/fvVDCVXyAI
— 大野純一 (@ohnojunichi) 2013年12月10日
たまごどんは、わたしのブログのコメント欄でも
貧困女性の雇用・福祉対策としての性産業推進を繰り返しています。
しかも「国民の理解も求めやす」いと思っていて、
「優れた政策だと思える」などとも考えていらっしゃります。
「貧困のための性産業従事」
>「命や健康を守るうえで必要な人権を保障する」なら、
>性産業に従事しなくても女性が生活できるだけの
>雇用環境や経済環境を整備することだと思います。
私はオランダの売春システムの方が解決策になるのではと、
今のところは考えています。
そこまでいかなくても、彼女たちが持つ労働者としての
基本的な権利を認めるだけで、状況は大きく改善するでしょう。
(2016年02月20日 18:16)
これ以外にオランダ方式には、生活保護受給者の削減と
税収のアップという経済的な効果も期待できます。
私にはオランダ方式の方が、国民の理解も求めやすく、
貧困女性の救済に役立ち、経済的にもメリットの多い
優れた政策だと思えるんですけどねえ。
飾り窓からの引退した後の枠組み設計などで課題は多いでしょうけど。
(2016年02月28日 03:46)
日本は基本的人権に対して無理解で、差別に寛容で、
国際社会も認める女性差別の国で、さらに福祉を否定し
とくに生活保護を敵視する「自己責任」の国です。
「貧しい女どもにやる仕事も福祉の金もないから、
カラダを売らせればいい」という意見は支持されるかもしれないですね。