当然のように反発する人たちも多数現れています。
「「保育園落ちた日本死ね」」
「「保育園落ちた」集会と署名」
「平沢勝栄・匿名記事に論難」
そのうちのいくつかを見てみたいと思います。
全体の傾向としては、福祉否定の自己責任論で共通していると思います。
渡部昇一: 日本は末端まで社会主義が浸透している
石原慎太郎: 韓国でも中国でも行けばいい
堺屋太一: イスラム国に行ったらいい
「「保育園落ちた日本死ね」に、石原慎太郎さん「韓国でも中国でも行け」
堺屋太一さん「イスラム国へ行け」」
(はてなブックマーク)
ほんとに言ってたhttps://t.co/GsRZqkiC2Q
— キャオ@大阪トホホ団亡者戯 (@tohohodan) 2016年4月7日
プライムニュース:保育園落ちた 日本死ね
渡部「日本は末端まで社会主義が浸透」
石原「こういうこと言うんだったら韓国でも中国でも行ったらいい」
堺屋「イスラム国行ったらいい」
堺屋「いま日本はそれどころじゃない」
渡部昇一氏と石原慎太郎氏は、説明がいらないかもしれないです。
「欧米の民主主義国へ行け」ならよかったかもしれないです。
堺屋太一氏は「若年出生率を高めるために、
子どもを産んだ高校生に学校がお金を配ればいい」
などという「少子化対策」を主張したことがあります。
堺屋太一氏のかかる珍説は、アメリカ合衆国の多様な面を
つまみ食いしたのではないかと想像します。
家族政策のことなんて、本質的にわかっていないのだろうと思います。
「どこの出生率が高い国?」
「どこの出生率が高い国?(2)」
曽野綾子: 4畳半一間で暮らせばいい
「曽野綾子さん「保育園落ちた日本死ねは自己中」
「4畳半一間で暮らせば奥さん働く必要ない」」
(はてなブックマーク)
曽野綾子氏「若い人が、贅沢な住宅を持たないこと。4畳半一間で暮らせばいい。そうすると、奥さんが働きでなきゃいけない状況が減ってくる」だって。
— Kazuo Uozumi (@forthman) 2016年3月10日
かつて南アフリカ共和国にあった人種隔離政策を評価していた
曽野綾子氏は「女は出産したら仕事を辞めろ」などと言う人です。
子どもを持つ女性のことなどまったく無理解なのでしょう。
「曽野綾子の違和感のメモ」
「曽野綾子の違和感のメモ(2)」
「4畳半発言」はこちらでも触れられています。
「「未来」への「呪詛」。」
田中裕太郎: 「死ね」というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良い
「田中ゆうたろう杉並区議「事情はどうあれ、
「死ね」というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良い」」
田中ゆうたろう杉並区議が「日本死ね」の書き込みに「便所の落書き」と罵倒したうえ、「「死ね」というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良い」とブログで発言。保育所に通えない不満を表明したら日本に住む資格ないという趣旨の暴言だと思います。https://t.co/uBgs9v3974
— 住友陽文 (@akisumitomo) 2016年3月16日
田中裕太郎氏は、3年前も待機児童のことを書いて
ブログが炎上した自民党の杉並区議です。
「子育ては本来は家庭で行うもの」とか「お願いです。
私達の子育てをどうか手伝って下さいと頭を下げるのが
親のマナーだ」などと書いたのでした。
「待機児童でブログ炎上」
山田宏: 生んだのはあなたでしょう、親の責任でしょ
「山田宏・元次世代の党幹事長、「保育園落ちた日本死ね!」
ブログは「落書き。親の責任でしょ」」
「保育園落ちた日本死ね!!!」の匿名ブログは「落書きだ」。「生んだのはあなたでしょう、親の責任でしょ、と言いたい」。参院選に自民公認で立候補予定の山田宏・元次世代の党幹事長です。 https://t.co/OvU6jewDRw
— 朝日新聞東京報道編成局(コブク郎) (@asahi_tokyo) 2016年3月31日
次世代の党から出馬したかたです。
これもわかりやすい自己責任論だと思います。
今度は自民党から出馬するというので話題になっています。
長谷川豊: 保育園落ちたは稚拙!
「何でもかんでも国のせい、行政のせい、自治体のせいって…(涙)」
【炎上】長谷川豊「保育園落ちたは稚拙!」と切り捨て!ネット民「コメ稼ぎだ!」と炎上 https://t.co/Q9obgm791T
— news配信中 (@iroiro_news247) 2016年2月26日
長谷川豊氏は周回遅れの議論で、効果的な家族政策を否定する人です。
内容が陳腐なので炎上目的だと言うかたもいます。
「また専業主婦願望問題」
「女性管理職が少ない理由」
「アメリカの保育事情」
藤沢数希: 世界中で教育と福祉の発展に尽くした
ヘレン・ケラーさんの生涯を思い出せ
自身が重度の視覚と聴覚の障害を持っていたにもかかわらず、世界中で教育と福祉の発展に尽くしたヘレン・ケラーさんの生涯を思い出せば、保育園がないとか、女性差別だとか、ピーピーうるさい女どもは、ただの甘えとしか思えないよね。
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2016年3月5日
女性を外見と性交の対象としか見ないのに、「本物の恋愛」などと
言っている、あの恋愛工学を普及させている藤沢数希氏です。
「恋愛工学が話題らしい」
「愛を証明しようと思う?」
石井孝明: 生きるのは原則自己責任だと思います
「また石井孝明か…」
叱られるかもしれませんが「保育園落ちた日本しね」は、私は幼稚な意見に思います。みんな制約の中で生きているし、他の代替案が不十分でもある中で、私たちは選択していくわけでしょう。私だって親だって乗り越えたし。生きるのは原則自己責任だと思います
— 石井孝明 (@ishiitakaaki) 2016年3月4日
かなりストレートな自己責任論です。
斎木陽平: 保育園落ちたの自業自得だ
#保育園落ちたの自業自得だ。
— 斎木陽平 (@YoheiSaiki) 2016年3月10日
政治家の後援会には常に老人ばかり。加えて政治家に毎日のように陳情。そして何より必ず選挙に行く。若者が声をあげるのは困った時だけ。次に落ちるのは保育に無頓着な政治家達だ。そう脅しをかける覚悟があるのか。 pic.twitter.com/42m2WVsFTp
安倍晋三首相のご親戚のかたです。
なぜ「いかにも」な人たちがつぎつぎと出てきて、
保育園問題について論難をつけたがるのかと思うところです。
「オンナコドモ」にものもうされたくないとか、
「オンナコドモ」に振り回されたくないという反発も、
こうした人たちにはあるのではないかと、わたしは思います。
しかし、保育園落ちた問題って直接的にはフェミニズムとも原発とも左右とも関係ないイシューのはずなんだけど、なんで恋愛工学教祖とか斎木陽平とか石井孝明みたいなオールスターメンバーが次から次に叩きに飛び出してきては火だるまになるの。まるで東映まんが祭り歴代ライダー大集合じゃないですか。
— cdb (@C4Dbeginner) 2016年3月17日
安倍政権でさえ、口先だけは「少子高齢化は大変だ」と言っているし、
格好だけは「少子化対策」を行なっています。
団塊ジュニアが出産適齢期を過ぎて、すでに「手遅れ」とされるのに、
ここに列挙した人たちは「口先だけ」「格好だけ」でさえ、
家族政策に理解がある態度を示そうとしないわけです。
人口政策に関しては日本は20年以上無策と愚策を続けてきて、
「歴史的失策」の域に入っていると言えます。
彼らにかかると半永久的に「歴史的失策」を続けかねないと思います。
「顧みられない家族政策」
家族政策についてかくも無理解な意見を堂々と言ってのける人が、
これだけたくさんいて、メディアでも露出するのですから、
このような意見は相応の支持があるということだと思います。
日本社会は少子高齢化に対する危機感が
依然としてまるでないということだと思います。
こういう意見を堂々と言ってのける人がいるのだから、日本社会は少子高齢化の危機感がまるでないということだろう / 「欧米の民主主義国へ行け」ならよかったかも。 / “「保育園落ちた日本死ね」に、石原慎太郎さん「韓国でも中国でも行け…” https://t.co/ij8eXGQ39R
— たんぽぽ (@pissenlit_10) 2016年4月8日
彼らの介護も「自己責任」でお願いしたいものです。
発言者は高齢者だけど、もっと若い世代の人たちにも
賛同者はたくさんいるのではないか、というのがわたしの危惧です。