いちばん大きかったことは、32選挙区ある1人区で、
立憲4党(民進、共産、社民、生活)が11議席獲得したことだと思います。
「全32の1人区、共闘野党11勝 比例や西日本で伸びず」
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「共闘野党 1人区11勝 比例や西日本は伸びず」(全文)
「公明支持層24%、1人区野党候補に 朝日出口調査」
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「公明支持層24%、野党候補に 1人区出口調査」(全文)
参院の1人区は、もともとほとんど全部自民党が議席を取ると、
決まっているようなところです。
現在のように自民党の党勢が強ければ、
非自民系が取れるのは、とくに基盤の堅い数議席が相場です。
「参院選1人区・自民の優位」
それゆえ1人区の3分の1以上を、立憲4党が獲得したのは大快挙です。
昨年の暮れになっても、1人区で候補者の決まらない
選挙区は半分くらいありましたし、不戦敗を免れればましくらいに
わたしは思っていたので、そんな状況から
よくここまで大健闘したと思います。
選挙戦終盤の朝日新聞の調査では、野党と与党の
競り合いが5選挙区、野党リードが7選挙区でした。
この様子だとがんばっても10議席に届かないだろうと思っていたので、
最後の最後まで健闘して議席を伸ばしたことになります。
1人区における快挙の大きな理由は、立憲4党は野党統一候補を立てて
非与党の票が分散するのを防いだことでしょう。
またつぎの1人区で各党の支持層の投票先を示した図を見ると、
立憲4党の支持層が野党統一候補に投票した割合は
きわめて高く、どの党も9割近くなってます。
9割近いというのは、ほぼ完全に票を固めたと言えるレベルです。
野党共闘は票の分散を防ぐだけでなく、
支持層を固めるのにもきわめて効果的ということがわかりました。
各支持層に共闘が理解され、また好感を持たれたということだと思います。
(従来ずっーとかたくなに共闘を拒否して
独自候補にこだわった共産党が共闘に参加するのは、
左派やリベラルの「見果てぬ夢」ですしね。)
ほかの理由として、無党派が動いたことがあると思います。
1人区の投票先を見ると、野党統一候補に投票したのは
無党派の56%で、自民候補の34%より多いです。
無党派にも野党共闘が受け入れられたのもあるでしょう。
また改憲勢力が参院の3分の2の議席を取ったときの危機も、
無党派に理解が広まったということだと思います。
それでも投票率が低いことから考えて、
改憲の危機を理解した無党派は立憲4党に投票したけれど、
全体としては無党派にまでは、改憲の危機の理解は
じゅうぶん浸透しなかったということになりそうです。
野党統一候補が議席を取った1人区は東北が多かったのでした。
秋田以外の5選挙区で取っています。
これは安倍政権がTPPの参加を進めていることに対して
農業関係者が反発したことが原因のひとつと思われます。
ふだんは自民党の候補を推薦しているJAグループが、
今回は自民党候補の推薦を見送り、自主投票となったのでした。
これで農業関係者からの組織票が入らず、
自民候補の落選が相次ぐことになったものと思います。
「「TPP推進」にJA系反発 10府県、自民推薦せず」
東北地方を中心に、全国十府県でJAグループの政治運動組織
「農業者農政運動組織連盟」(農政連)が、七月の参院選で
自民党候補への推薦を見送ったことが本紙の取材で分かった。
JAグループは自民党の有力な支持層とされてきたが、
環太平洋連携協定(TPP)などを進めた安倍政権への不満が背景にある。
民進と共産の両党首は、今回の野党共闘は
一定の成果が出たと評価しています。
次の衆院選の小選挙区でも野党共闘を進めることが考えられます。
可能であれば、衆院選でも野党共闘は進めたほうがいいだろう、
進めるに越したことはないと、わたしも思います。
「野党共闘「民主主義にとって新しい動き」 民進・岡田氏」
「野党共闘「最初の挑戦としては成果」 共産・志位氏」
「野党共闘「ぜひ衆院選小選挙区でも」 共産・志位氏」
記事のTBを戴き,ありがとうございます。
相変わらず精力的な記事がたくさん並んでいますね。
私の方は望まざる境遇になっていて,個人的に超多忙のため,ゆっくり記事を書く時間がなかなか取れません。
ネタはたくさん仕込んでいるんですがね=^_^=
また時々覗いて見てくださいね。私もそうします。
こちらにもコメントとトラックバック、ありがとうございます。
>相変わらず精力的な記事がたくさん並んでいますね
選挙だったので、いつもよりがんばって更新したのでした。
つたない記事ばっかりで恐縮です。
>個人的に超多忙のため,ゆっくり記事を書く時間がなかなか取れません
みんなそうなってしまうのですよね。
残念なことだけど、個人の趣味でやっていることの限界かもしれないです。
>また時々覗いて見てくださいね。私もそうします
わたしもアルバイシンの丘さまのブログ、ときどき拝見したいと思います。
こちらもよろしくお願いいたします。