考える生物学的条件について、見てきたのでした。
「愛とセックスの関係 〜男女の違い〜」
性衝動が起きる生物学的条件から見ると、「女性にとって性を売ること」は
どういうことになるかを見てみたいと思います。
「女性にとって性を売ること」
「女性にとって性を売ること(2)」
女性の生物学的条件は以下のようです。
これらはすべてを満たす必要があり、ひとつでも足りないものがあると、
セックスに消極的になります。
女性が配偶関係を結ぶのに必要となる生物学的条件
1. 自身が心身ともに健康であること(身体的条件)
2. 配偶相手の適応度が高いこと(配偶者選択権)
3. 配偶相手から自身に向けられる愛情が深く揺るぎないこと(愛情確認)
こちらはほぼAND条件、論理積。
1*1*0=0(拒絶)、1*1*1=1(受容)
性産業従事によるセックスは、3.が期待できないことはあきらかです。
相手の男性はお金で関係を買っているだけですから、
そこに愛情などあるはずないからです。
性産業従事者に対してレイプもあるくらいで、
愛情とは対極的な暴力的なセックスも横行するくらいです。
そしてそのときかぎりの関係ですから、
継続的なサポートを受けることもまったく期待できないです。
性産業従事の女性は、客であればだれでも相手せねばならず、
相手を選べないですから、2.を満たさないこともあきらかです。
金で性を買う男性など、素業や性格の面でも
往々にして期待できないだろうと思います。
性産業に従事する女性は、実は1.も満たさないことが多いです。
性交渉を繰り返し行なうことにより、
望まない妊娠をしたり性感染症に罹患するリスクが高くなります。
「ああ、遅かった!!性風俗で働くということ」
当然の如くの性感染症、妊娠・・・。
今、17才の高校生の病気歴です。15才から私の所に通っています。
性器ヘルペス、クラミジア、トリコモナス、再度クラミジア、
ヘルペス再発、またまたトリコモナス・・・・。
メンタルの面でも患うことが少なくないです。
これらは性衝動の生物学的条件の2.や3.を満たさない相手との
性交渉を強いられ続けることが大きな原因です。
「風俗を考えてる女の子へ。「風俗をやる前の自分には戻れない」」
4.やっぱり精神的に病んでしまう
風俗、特にオナクラだとかイメクラみたいな
ソフトサービスの仕事をする女の子はヘルスが
怖いやりたくないから来るわけです。(だからダミー求人が多いんですよ。
オナクラで広告出してるところはほぼダミーです。)
で、大体そこにいる女の子たちって手首ズタズタです。
お店の人たちもお客さんたちも慣れてるってことは、
それだけ病んでる女の子って多いのがよくわかりました。
それから自己評価が低くなるのもメンタル問題に繋がって行きます。
自暴自棄になりやすくなるので要注意です。
「現役女優から「死にたい」というメールが届く――AV出演強要の実態(下)」
私たちの相談者の中にも、ある現役の有名女優の方がいます。
彼女はブログで「エッチ大好き」という主旨のことをつづっています。
しかし、私たちへのメールや電話では
「死にたい。死にたい。死にたい」という内容の相談がきます。
彼女たちは「性行為」という究極のプライバシーを
侵害され続けていますから、自己を維持するだけでも精一杯です。
なかには、自ら命を絶った人もいました。
性産業に従事する女性がさせられるセックスの相手は、
セックスを受け入れられる生物学的条件の
1.2.3.のすべてを満たさないことになります。
ひとつなくてもセックスに消極的になるのに、3つ全部ないということです。
一般的な女性にとって、性産業に従事することが
ひどく忌避されるのは当然、ということが示されることになります。
http://taraxacum.seesaa.net/article/433418869.html
一般に女性にとって、男性から望まない性的接触をさせられるのは、
不快で恐ろしいことであり、警戒することです。
「仕事のため」にそれを要求されるのは、当然忌避したいことです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/434499692.html
一般的に女性にとって「性を売る」ことがひどく忌避されるのは、
男性からの望まない性的接触は不快で恐怖だからです。
「仕事のため」であれば相手は原則として選べないですし、
それで性的接触を要求されるのは、なおさら不快や恐怖です。
>性産業はなぜほとんど男性向けなのか
性衝動が起きる生物学的条件を見ると、性産業のほとんどが男性用で
女性用がほとんどない理由もわかってきそうです。
男性がセックスしてもよいと考える生物学的条件は次のふたつです。
男性が配偶関係を結ぶのに必要となる生物学的条件
A. 配偶相手の身体的魅力が高いこと(Fertility:ファーティリティ、妊孕性)
B. 配偶相手が若く清純であること(Ficundity:フィカンディティ)
こちらはほぼOR条件、論理和。
0+0=0(無反応)、1+0=1(有反応)
性産業従事の女性ではB.は期待できないですが、
A.を満たす女性は店のほうでいくらでも準備できます。
そしてA.を満たすだけで、男性は性衝動を起こすことができます。
男性がセックスしてもよい生物学的条件は、
お金で買えるようにすることで比較的容易に解決するということです。
男性が性を売る女性向けの性産業があったとしても、
その男性は、女性が性衝動を起こす条件の3.を満たさないです。
そのときかぎりの関係なので、その後の継続的な
サポートが期待できる男性ではないからです。
性産業従事の男性とは、店の従業員と客という関係であり、
私的に知り合ったのではないですから、ほとんどの場合、
結婚相手にすることは困難で、2.も満たさないことが多いです。
女性がセックスしてもよいと考える条件のふたつを
男性が性を売る性産業は満たさないことになります。
それゆえそうした男性とセックスしたい女性はほとんどなく、
「女性向けの性産業」には需要がないことになります。
このあたりはとにかくやれば繁殖可能性が高まる男性と、
高い繁殖可能性を保障する相手を選ぶ必要のある女性との違い、
ということになるでしょう。
性産業では女性にとって高い繁殖可能性を保障する
性交渉の相手を見つけられない、ということです。
========
(性産業界が供給過剰になっているため)
容姿やコミュニケーション能力に劣る女性の性産業従事者
の収入が大幅に減ってきている。
いや減るだけでなく、就労機会すら与えられていない。
要するに、「性さえ売る気になれば、貧困から脱出できる」
が成り立たなくなっているのです。
========(2016年02月21日 00:51)
========
容姿や年齢、コミュニケーション能力不足によって、性を売ることも
かなわない女性には国が関与する必要があります。
========(2016年03月11日 01:13)
http://taraxacum.seesaa.net/article/434827919.html
などど言う人がいます。この人の基本的認識は、
(実情を知りながら、)
『高報酬にひかれ、仕事だと割り切って就業する女性がいる』
です。それも、『大多数の女性が切望している』と。
私がこの主張を嫌悪する理由はいわずもがな。
しかし切望では決して無いにせよ、実際には私を含めて案外、
「そういう”手”は確かにあるかも…」
と考えている女性は多いかも知れません。
”なぜなら、金になる(と思った)から。そして、ハードルがあまりにも低いから。”
(aka21さま at 2016年09月19日 15:22)
http://taraxacum.seesaa.net/article/441904216.html#comment
そう、我々女性たちはあまりにも初歩から、あまりにも日常的に、
あまりにも徹底的に、”男性の”性衝動の生物学的条件のみに
従うよう教え込まれています。
女性本来の性衝動の生物学的条件を忘れさせるように、執拗に。
『それが君の幸せだよ』と。
性産業界もまたこの価値観に乗って、かつ狡猾に女性の生物学的
嫌悪感を慰撫するような広告を打ってきます。
危険なことは何もないよ。
ほんのちょっとのことだよ、大したことじゃないよ。
みんなやってるよ。
絶対誰にもバレないよ。
それでこんなにお金がもらえるんだよ。
保育所もあるよ。ごはんも用意するよ。
送り迎えもするよ。…
こ ま っ て る ん で し ょ う ?
もちろん中には本当に『H大好き、これぞ私の天職』と何の不満もなく、
毎日喜んでお仕事にいそしむ女性がいるかも知れない。
しかし、議論を続けているうちにふと生じた私の疑問があります。
「そんなに好きで楽しいなら、どうしてタダでしないの?」
その答えが、ritiarnoさまのお説の中に(=本エントリ)ありました。
生物学的条件を満たさない行為だから、せめてもの対価が不可欠なんだ。
やむを得ない事情によるものにせよ、自発的なものにせよ、それが
「仕事だと割り切って」いる事そのものなのですね。
たとえその人自身に自覚が無くとも、あるいは、私のように語る言葉を
見つけられなかったとしても、誰かに自意識と違う価値観を押しつけられた
時に感じる「違う」「間違ってる」というもやもやした感情は、必ず何らかの
真理に繋がっている。
感情が論理を導くセンサーなのだ。自分の感情には大切な意味があるのだ、と
改めて強く思ったことでした。
>”なぜなら、金になる(と思った)から。そして、ハードルがあまりにも低いから。”
ハードルを低くするのは、そうしないとなり手が
集まらないからなのですよね。
>あまりにも徹底的に、”男性の”性衝動の生物学的条件のみに
>従うよう教え込まれています
>性産業界もまたこの価値観に乗って、かつ狡猾に女性の生物学的
>嫌悪感を慰撫するような広告を打ってきます
「望まない相手との性交渉を女性は忌避する」というのを、
男たちも内心ではわかっているのだと思います。
それで脅してだめなら、なだめたり騙したり
ということになるのでしょう。
>「そんなに好きで楽しいなら、どうしてタダでしないの?」
>その答えが、ritiarnoさまのお説の中に(=本エントリ)ありました。
>生物学的条件を満たさない行為だから、せめてもの対価が不可欠なんだ。
自発的に性産業に従事している女性も、
「性衝動を起こす生物学的条件」に反していることには
変わりはないのですよね。
対価が必要なことや「仕事だと割り切って」いるのも、
そうでないと、生物学的に忌避することだから
やっていられないということだと思います。