2016年09月10日

toujyouka016.jpg 女子の婚姻年齢を18歳に?

女性の婚姻可能な年齢を18歳へ引き上げる民法改正を、
法務省が検討しはじめました。
成人年齢を20歳から18歳に引き下げることを受けてです。

「婚姻可能な年齢、女子も18歳検討へ 法務省」
(はてなブックマーク)
「結婚できる年齢 男女とも18歳で検討 法務省」
(はてなブックマーク)
「女性の婚姻年齢、「18歳以上」に引き上げ検討」
「結婚 女性も18歳から 法務省 引き上げ検討」(全文)
(はてなブックマーク)

「結婚は男女とも18歳から?…婚姻可能年齢引き上げが検討されている」
「結婚できる年齢男女とも18歳で検討‥法務省の見解に色々な意見が出ている」

 
http://www.asahi.com/articles/ASJ9262DHJ92UTIL04Q.html
結婚できる年齢を男性は18歳、女性は16歳とした
民法の規定について、金田勝年法相は2日、
成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正に伴って、
男女とも18歳にそろえる方向で検討する方針を明らかにした。
同日の閣議後の記者会見で、「成年年齢の引き下げと
あわせて検討をしていく必要がある」と述べた。

現在は男性は18歳から、女性は16歳から結婚できますが、
未成年の場合は親の同意が必要になります。
婚姻可能年齢が男女とも18歳になるともに、
成人年齢が18歳に引き下げられると、男女とも年齢に関係なく、
親の同意なしに結婚できることになるのだろうと思います。

「婚姻届」
男性は満18才以上、女性は満16才以上になっていれば結婚できますが、
20才未満(未成年)の場合は、両親の同意が必要です。

この同意に関しては、基本的に未成年者の両親、2人の同意が必要ですが、
両親の一方が死亡していたり、反対している場合は、
どちらか一方の同意でもよいことになっています。


婚姻可能年齢を男女で同じにするというのは、
夫婦別姓、婚外子、再婚禁止期間とともに、
民法改正の4つの課題のうちのひとつでした。
最初に法案が出されたのは、1996年の法制審議会の答申です。
20年間ずっと放置されてきたことになります。

結婚できる年齢については、法制審議会(法相の諮問機関)が
1996年に、「男女とも18歳」とするよう答申した。
成人年齢の引き下げについて議論した2009年の答申でも、
結婚の年齢を18歳にそろえるよう求めている。

放置されたのは、現状のままでも実害がないので
(たとえば高校生の女の子が不本意に結婚させられる、
といったような)、積極的な要求がなかったこともあると思います。
今回は成人年齢の引き下げの影響があるので、
実現する可能性は、いままでよりは高いだろうと思います。


要求がとぼしく、改正してもご利益の少ない条文だとは思います。
それでも女子差別撤廃委員会からも、女性差別だとして、
改正を繰り返し要求されていることではあります。
早急に改正されることに越したことはないでしょう。

「CEDAW日本審査・民法改正」
12. 差別的規定を撤廃するという見地からの前回勧告が
実行されていないことを、委員会は遺憾に思います。
委員会はとりわけ以下に関することを指摘します。

(a) 婚姻可能年齢が女子は16歳、男子は18歳と差が
設けられているという、差別的規定が民法に残っている。

6月にも女性の婚姻可能年齢を18歳に引き上げる提言が
自民党内でまとめられたように、戦後民法を金科玉条のように守る
「家族思想信仰」への抵触も少ないみたいなので、
こちらからの反発も少ないだろうと考えられます。

「女性の婚姻年齢引き上げ」


なぜいままで婚姻可能年齢が女性は男性より2年早かったのか、
法務省の説明が「?」だったりします。
夫は妻より年上という固定観念と、
女性は男性と比べて社会的責任が求められないという、
女性差別的な理由ではないかと、わたしは想像します。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160902-OYT1T50167.html
民法は男性が18歳、女性は16歳にならなければ結婚できないと規定している。
男女で年齢差があるのは、「女性の方が男性より心身の発達が早いとの
考え方があったため」(法務省幹部)とされる。


婚姻可能年齢の引き上げに対する「懸念の声」はもっと不可解です。
法改正で16、17歳の女性が結婚できなくなることや、
少子化が進む中で女性の婚姻年齢を引き上げることに
懸念の声もあり、法務省は慎重に検討を進める方針だ。

平均初婚年齢が30歳になろうとするご時世です。
女性は16歳、17歳で結婚したいという要求が、
いったいどれだけあるのかと思います。
16歳、17歳で結婚する女性なんて微々たるものです。
出生率への影響なんてまったくないも同然です。

「初婚年齢は高齢化と共に分散化…初婚年齢推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)」

「初婚の妻の年齢(各歳)、婚姻件数割合 (人口動態調査(2014年確定報)等から)」

6月に妊娠した女子生徒に「学業か出産か」の二者択一を迫る
対応をしていた学校が話題になったのでした。
少子化がそんなに心配なら、婚姻年齢の引き上げに
反対するより、このような高校生に対する
理解と支援を推進することだと思います。

「妊娠生徒に体育実技要求 京都の高校に批判殺到、対応見直しへ」

posted by たんぽぽ at 19:09 | Comment(4) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
ちなみに男女とも婚姻可能年齢を16歳としている国もあるのですが、
http://wedding.mynavi.jp/kekoon/entry/2016/05/25/080000

婚姻年齢を男女とも18歳にする(女子を引き上げる)
婚姻年齢を男女とも16歳にする(男子を引き下げる)

この2つではどちらが良いと思われますか?
Posted by アイス at 2016年09月14日 01:28
アイスさま

初めまして。あやめと申します。
「礼拝堂」でのコメントをいつも興味深く拝見しております。
行き会う折もいずれあろうかと思っておりました。

それぞれの国の国民性や文化・思想が深く関わる問題なので
外国の例については何とも言えませんが、
二択なら断然「女子を引き上げる」に一票、ですね。

以下は私見です。
日本の現状を考えるに、私は、選挙権も、婚姻も、ローンも、
男女ともに20歳で良いと思っていま摂取す。
嗜好品(アルコール・タバコ)の接収を、「青少年の健全育成に害があるから」
という理由で排除するなら、その他の刺激も避けるべき。
(どれもその人の人生に害をなす可能性は充分ある。)
と言うのは、この国の社会は誰も若い彼らにこれらのことを
ちゃんと教えて無いし、また教える気が無いから。

http://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2016/02/0226.html
http://tatsumarutimes.com/archives/2726

このくらい徹底して、「大人になること」をしっかり彼らに教えるのがデフォな
社会ならば、選挙権なんか逆に10歳からでも良いと思えるのですが。

なんだかんだ言って20台前半までは、(精神面でも経済面でも)まだまだ
親からの独立おぼつかない時期。
学生ならなおのこと。
「本人名義でローンが組めます」「婚姻に第三者の同意が要ります」を、
不心得な大人が悪用する可能性を、どう摘んでいくのか…

私自身の経験からして逆の例がうまく想像できません。
これが彼らに利するケースがあれば知りたいです。

ps.どうも今回の改正、「学徒出陣」っぽいキナ臭さを感じて信用できません…。
Posted by あやめ at 2016年09月14日 21:02
アイスさま、コメントありがとうございます。

>http://wedding.mynavi.jp/kekoon/entry/2016/05/25/080000

ご紹介ありがとうございます。

>この2つではどちらが良いと思われますか?

わたしには興味のわかない質問です。
Posted by たんぽぽ at 2016年09月16日 06:32
あやめさま、コメントありがとうございます。

>http://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2016/02/0226.html
>http://tatsumarutimes.com/archives/2726

外国の10代は、日本の同世代と政治意識が違うのですよね。
日本の10代が選挙権を持つのと、外国の10代が選挙権を持つのは、
たぶん意味合いが違うのでしょう。

もっとも日本の20代以上は政治意識が
じゅうぶん高いかというと、それも疑問はありますが。
(この観点で、選挙権を持てる年齢を高くしても、
あまり意味がなさそうに思います。)
Posted by たんぽぽ at 2016年09月16日 06:35
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