なかなかできることではないよ、という記事です。
20代の若い女性と結婚できるつもりでいる、
あるいはしたいと思っている30-40代の男性は結構いるようで、
そうした男性に、現実はもっと厳しいと水をかけています。
「30〜40代男の「若い子との結婚」が無謀なワケ」
(はてなブックマーク)
記事を読んでのわたしの感想は、
「男性はやはり結婚に夢見がち」ということです。
「夢を見る」というのは、現実に足がつかないということです。
問題提起は、少なくない男性が思っているらしい、次の楽観論です。
独身男性たちは結婚に関して、「女の30〜40代はキツイけど、
男の30〜40代はまだ大丈夫」という楽観視をしがちですが、
それは間違っています。
これに反証するために、記事ではデータを示します。
そもそもの人口が、男性のほうが女性より多いということです。
とくに年代が若いほど、男性のほうが多くなります。
さらに未婚者数や有配偶者数のデータを示します。
未婚者はどの年代を見ても「男性>女性」ですし、
配偶者のあるかたは「女性>男性」となっています。
30-40代の男性が若い女性と結婚するというのは、
ただでさえ人数の少ない女性と結婚するために、
若い女性と同世代の若い男性と競合するということです。
人数だけで言えば、選ぶ立場にあるのは明らかに女性です。
若い女性と同世代の男性にとってもそれなりにハードです。
となれば「男の30〜40代はまだ大丈夫」でないどころか、
相当にハードということになるでしょう。
これを見てわたしが思い出したのは、「もてる男が離再婚を
繰り返すから、結婚できない弱者男性が増える」などと言って、
ノルウェーで男性の未婚率と無子率が高いことを
その「根拠」にしている「弱者男性」です。
「未婚率と無子率の性差」
「未婚率と無子率の性差(2)」
未婚率や無子率のジェンダー差に関しては、
以下の3つの要素を考える必要があります。
問題の「弱者男性」氏は、2.だけ取り上げて、
1.と3.を無視しているのでした。
「何故、現在、未婚女性に比べ、未婚男性の方が圧倒的に少ないのですか」
1. 適齢期の人口は男性の方が多い
2. 初婚は女性の方が多く、再婚は男性の方が多い
3. 高齢初婚者は男性の方がはるかに多い
1.の人口のジェンダー差が念頭にないというのは、
「もてる男に女を取られる」と被害者意識に陥っている
「弱者男性」も、「男の30-40代はまだだいじょうぶ」と
楽観視している単身男性も、共通していると言えます。
人口のジェンダー差というのは、とても単純なことですが、
念頭にないのは、自分が思いたい願望優先で、
重要な事実が見えなくなるということかもしれないです。
同世代なら男性は女性より人口が多いというのは、
それほどよく知られた事実でないとは思いますが。
それでも「男は30-40代になっても、若い女性と
結婚できるのではないか」と願望を持つ原因として、
現実に男性が年上の年の差婚があることをあげています。
とくに芸能人の年の差婚が報じられることが大きいです。
「厳しいかも」という不安こそあるものの、
芸能人の結婚やネットニュースなどを見て
「やっぱりイケるかも」という願望を持ち続けているのです。
12月5日放送の「しゃべくり007」(日本テレビ系)で、
くりぃむしちゅー・有田哲平さんが結婚を発表しました。
45歳での初婚で、相手は「一回り以上年下の一般女性」と言われています。
このあと記事では、40歳以上の男性芸能人が、
20代の一般女性と結婚する例をいくつも挙げています。
このような年の差婚がなぜ現実にあるのか、
記事では男性に「相手女性の若さと引き換えに
与えられるものがある」からだとしています。
一回り以上年下の女性と結婚した男性は、
たぐいまれな「包容力」「経済力」「コミュニケーション力」
「若々しいルックス」のいずれかを持ち合わせています。
これは言わば、「相手女性の若さと引き換えに
与えられるものがある」ということ。
売れている芸能人なら「経済力」は世間一般よりはあるでしょう。
それ以外の3つも芸人ゆえに一般の人たちよりは
多く持ち合わせているだろうと思います。
記事で紹介されている年の差婚をした
男性芸能人の相手はみんな一般女性です。
彼女たちから見れば、彼ら芸能人の経済力その他は、
自分の若さと引き換えにしてよいだけの
魅力がじゅうぶんあるのだろうと思います。
「相手女性の若さと引き換えに与えられるもの」なんて、
どれも持っていないけれど、それでも若い女性と結婚したい
という30-40代の男性はどうしたらいいか、
記事では次のようにすればよいと述べています。
相手が「仕事で大きなストレスを抱えている」
「仲良しの友人グループが結婚ラッシュ」
「身近な人やペットなどで不幸があり孤独感に襲われている」
などの逆境期に寄り添えるよう、日ごろから近い距離感で
コミュニケーションを取る努力が必要。
これは裏を返せば、「そういう努力をしながらタイミングを狙っていなければ、
交際相手として考えてもらいにくい」ということです。
前段でおしまいにしないで、まだこのように具体的な指南を書いて、
このコラムは結構やさしいと、わたしは思いましたよ。
ふつうなら「どれも持っていないなら、
年の差婚なんてあなたの世界とは別世界で起きている、
非現実的なことです」で、おしまいにしそうだからです。
「若い女性ばかり追い続けるのは非効率で、
言わば成功率の低いギャンブルをしているようなもの」と書いて、
まったく勧められないと断ってはいますが。
「近い距離感でコミュニケーションを取る努力」というのは、
わたしに言わせれば、当然だろうと思います。
若い男性であっても、女性であっても、意中の相手と
いっしょになりたいなら必要なことだと思います。
男性はこのように「コミュニケーションの努力が必要」と
言われて、どう感じるのかと思います。
もともと男性は自分のことを中心に考えがちで、
コミュニケーションを始め恋愛に関する努力は
女性にさせるものという社会通念があるからです。
たいして魅力もないのに、願望だけは高い男性なら、
なおさら恋愛に対する努力に無頓着で、
めんどうくさいと思ったりするのではないかと想像します。
確かに、こんな現実にも気づいていないアホさ加減に警鐘を鳴らすという意味ではいいでしょうが、
この記事自体が非常に男目線のコラムですよねぇ。
そもそも女性には若さだけが価値のように書いている大前提がどうかと思います。
(見た目、年齢、性格、家事能力・・・等女性の条件を言ってますけどね、なんやねんって突っ込みいれたくなる)。
男性側が自分より若い人でないとコミュニケーションが取れない知力の浅さとか幼稚さとかね、批判すべきところはもっとありますね。
(だいたい、芸人自身も常に後輩としかつるんでないような男性が、若い女性と結婚しているわけだし)
中年男性が20代のとき、なんで若い女性と結婚しなかったのであろうか、そこを突き詰めるといいのかもしれないね。
男性が20代のときも年下好みだったが、そういう女性は結婚年齢まで達してなかったから?(ロリータ)
それとも、同世代の結婚適齢期女性には見向きもされなかったの?
そうだよねぇ、見向きもされないまま40まで来ちゃった、というのが大方なのかなぁって思う。
こちらにもコメントありがとうございます。
>この記事自体が非常に男目線のコラムですよねぇ。
>そもそも女性には若さだけが価値のように書いている大前提がどうかと思います
女性の若さばかり強調されるのは、いい気分ではないけれど、
ある程度はやむを得ないかなと思います。
「ひとまわり若い女性と結婚したい男性」がテーマなので、
それを考察するとなると、女性の若さの話題が、
中心になるということなのでしょう。
>(見た目、年齢、性格、家事能力・・・等女性の条件を言ってますけどね、
このあたりはコラム作者が女性なら、
話題の展開は変わってきそうですね。
そんなことを条件にするところから見直せとか、
ぜんぜん違ったことを言いそうです。
(こういうことを条件に出す男性の「ふつう」は、
かなりレベルが高いのではないか?というのは、わたしも思ってます。)
>男性側が自分より若い人でないとコミュニケーションが取れない知力の浅さとか幼稚さとかね
芸人はともかく、コミュニケーションが
取れているかどうかが、すでに怪しい男性も
少なくないのではないかと、わたしは思っていますよ。
自分よりひとまわり若い人とコミュニケーションを取るのは、
同世代の人が相手より、知力が必要そうですし。
>中年男性が20代のとき、なんで若い女性と結婚しなかったのであろうか、
それも考える必要がありそうですね。
自分が若いときに結婚できなかった原因は、
克服しておく必要があるでしょうし。
見向きもされなかったのなら、相当に自分が変わらなければ、
歳を取ってからの結婚は難しいでしょうし。