2017年03月19日

mar0006.gif森友学園・右翼イデオロギー

森友学園の土地売却に関する優遇措置問題は、
外国メディアでも報道するところとなっています。
特徴的なのは、外国メディアは右翼勢力との結びつきを問題視し、
はっきりと報道しているところだと思います。

「極右と安倍首相の親密関係こそ問題の本質だ」
(はてなブックマーク)

 
「日本の安倍晋三、極右学校をめぐって攻撃の的に」との
タイトルで詳細な記事を掲載したのは、
アイルランドの有力紙「アイリッシュタイムズ」(2月23日付)。
「極右勢力と日本政府との結びつきについて懸念が消えない。
極端な国粋主義的幼稚園の運営組織となれ合いの取引を
行ったのではないかとされる事件で、この懸念が再燃した」と
東京特派員デイビッド・マクニール記者がリポートしている。
エコノミストは3月2日にアジア版で配信した記事
リンク先記事の表記は4日付け)で、
安倍首相が学校用地の売買についての関与を否定し、
同学園が「安倍晋三記念小学校」の文言で寄付金を集めていたことについて、
「何回も断っているにもかかわらず、寄付金集めに
名前を使われたことは本当に遺憾」として、同学園に抗議した点を記す一方、
過去には籠池氏を称賛していたことを指摘する。
籠池氏を「教育に情熱を持っている」と持ち上げ、
「同じイデオロギーを共有する」とまで述べたことがある、と。
ニューヨークタイムズのジョナサン・ソブル記者は、
日本の教育界の流れに注目している(2月24日付記事)。
一連の事件は「日本で影響力を増している、
右派的な教育運動の暗黒部に光を当てた」。

「安倍首相や日本の保守勢力は頻繁に、
教育界にはリベラル系の偏向があると主張してきた。
左派系の教師が日本の戦争犯罪について『マゾ的な』説明を広げ、
伝統的価値観よりも個人主義や断固とした平和主義を
振興しているのが学校教育だ、と見なしてきた」

森友学園が行政から金銭的優遇を受けられたのは、
右翼イデオロギーを標榜する学校だからであること、
それは安倍政権という右翼政権が長期に安定しているから
ありえたことであると考えることで、
この事件の本質をとらえることができるのだと思います。

その意味では、森友学園事件を報じる外国メディアは、
問題の本質を適切に理解していることになるでしょう。


東洋経済の記事からリンクしている、外国メディアの記事を見ると、
「ultra-right(極右)」「ultranationalist(極端な国粋主義)」と
見出しにあって、表現がストレートで遠慮がないです。

「Japan’s Shinzo Abe under fire over ultra-right school」
「An ultranationalist kindergarten in Japan」
「Bigotry and Fraud Scandal at Kindergarten Linked to Japan’s First Lady」

日本国内のメディアは、安倍政権や森友学園のことを、
「極右」はおろか「右翼」とも表現しないです。
「政治的中立性」や支持している国内世論に配慮して、
ということなのでしょう。


国内メディアと外国メディアの表現の差ですが、
外国メディアの場合、日本という外国のことだから、
「極右」と遠慮なく表現できることはあるだろうとは思います。



それを除いても、ナショナリズムやショービニズムの危険性を、
欧米の民主主義国のメディアや社会はよく理解している、
ということもあるだろうと思います。

「愛国主義的な政治=危険」との認識は、欧米メディアでは浸透している。
それがよく分かるのが、森友学園問題の報道でよく使われる、
日本国旗の前に塚本幼稚園の園児が並ぶロイター配信の写真である。
英エコノミスト誌、米ワシントンポスト紙、
米ニューヨークタイムズ紙などが使っている。

欧米の民主主義国は、第二次世界大戦における
日本の軍事行動を忘れていないこともあるでしょう。
第二次世界大戦は、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、オランダと、
欧米諸国の多くが日本と軍事的侵略と対峙したので、
問題視するのも当然ではあると思います。

戦時中の日本の軍事行動を英米の知識人は忘れていない。
こうした写真の掲載は愛国的、国粋的な学校の教育が
今でも行われていることへの衝撃を読者に与えているはずだ。


これはこれくらい国粋主義や愛国主義の危険について
理解しているほうがグローバルスタンダードで、
日本のメディアや社会が理解していなさすぎると
言ったほうがいいかもしれないです。

わたしの印象では、日本のメディアも有権者も、
「森友は右翼学校だから、行政から優遇された」とか、
「安倍政権は右翼だから、森友学園を優遇した」
という視点があまり強くないように思います。

国内世論の関心は、土地の売買で不当に優遇を受けたとか
ごみの処理をごまかしたといった、取り引きの問題に重心があって、
右翼イデオロギーとの結びつきについては、
それほど問題視していないように思います。


日本のメディアや世論が、右翼イデオロギーや
歴史修正主義の危険性に対して鈍感というのは、
いまに始まったことではないです。

自民党議員がネオナチとツーショット写真を撮ったとか、
「ナチスに学べ」発言をしたといったことがあっても、
外国メディアが批判してから、国内メディアが「外国でそういう
批判があった」という主旨の記事を書く程度です。

「ネオナチとツーショット(3)」
「ナチスの手口に学べ?」

与党議員や影響力のある公人から
歴史修正主義的な発言が日本では頻繁に出てきます。
国連・女子差別撤廃委員会から勧告が出るくらいです。
それでもそうした発言に対する日本国内での批判は
それほど強まらず、世論も無視黙殺気味です。

橋下徹が「慰安婦必要」発言で批判されたときも、
歴史認識よりも、「性犯罪を予防するために
性産業従事者を利用する」という認識のほうに、
国内世論からの関心と批判は集中したと思います。

「橋下の慰安婦必要発言」
「橋下発言に世界が注目」


日本社会はもともと右翼イデオロギーや歴史修正主義を
さほど問題に思っていないのだろうと思います。
森友問題でも、政権や学園の右翼イデオロギーに対する
関心が鈍いのも、いつもどおりということだと言えます。

posted by たんぽぽ at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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