2017年04月29日

mar0006.gif第三の性・Xジェンダー

男性でも女性でもない「Xジェンダー」についての、
NHKの特集があるので、これを見てみたいと思います。
Xジェンダーのかたたちの座談会を取材したものです。

「“男でも女でもない私” 語り始めた「Xジェンダー」」
(はてなブックマーク)

「男性でも女性でもない」という性自認が「Xジェンダー」です。

自分のことを男とも女とも思えない。または、男でも女でもあると思う。
心の性が男にも女にもあてはまらない
”Xジェンダー”と呼ばれる人たちがいます。

 
女性(男性)のからだ産まれても、自分が女性(男性)であることに
違和感があり、女性(男性)として振る舞うことが
生きづらさがあるのですが、それでも心の性が男性(女性)とか、
男性(女性)になりたいのかというと、それも違うわけです。

七五三の時。口紅をつけて化粧をされることが嫌でたまらなかった。
小学生のころ、男の子ができるなら、
自分も立って用を足すことができるはずだと考えて
家のトイレで立って排尿してみたが、できなくて不思議だった。
社会人になると、周りから「女性ならば色気を出さなきゃ。
キャバクラで働いてみなよ」と言われ、フルメイクで店で働いてみた。

すると、いくら見た目は完璧にしても、周りの女性と同じようには
なれないと感じ、息苦しく、どうきも激しくなった。この頃、
つらくてリストカットをしたこともある。
では、心が男性かというと、そうでもないのです。
思い出すと女の子が皆持っていた赤いランドセルは、嫌ではなかった。
毎月生理が来ると、心が女性に近くなると感じる。
そして、そもそも男性になりたいという思いもないのです。


公的書類で男性でも女性でもないジェンダーを
記載することが、認められている国もあります。
オーストラリアでは2010年にはじめて、
あらゆる公的書類に男性でも女性でもない、
「特定されない性別」を表記することが認められました。

「中性が公式に認められる」
「男でも女でもない「中性」容認の波紋」
「男性でも女性でもない性別が公式に認められる」

身体的特徴を精査しても「男女のどちらにも分類できない」という
医師の判断が1月に出たことが後押しとなって、
当局は出生証明書の変更を容認。
これを受けて、メイ=ウェルビーが住む
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州当局は、
メイ=ウェルビーに関するあらゆる公的書類で「性別を特定せず」
(sex not specified)の表記を認める決定をした。

2013年には、だれであっても「Xジェンダー」を、
公的文書に記載できるという指針を発表しています。
3年前に男性でも女性でもない性を認めた前例があったので、
それを踏まえてのものだろうと思います。

「公的文書に第三の性」
「公的文書の性別に第3の選択肢、オーストラリアが新指針発表」

オーストラリア政府は、公的文書に記録される性別として、
個人が「男性」や「女性」の代わりに
「不確定/インターセックス/不特定」という第3の選択肢を
選べるようにすることを定めた新指針を発表した。


2013年にはドイツでも、新生児の出生届けに、
男性でも女性でもない性を登録できるようになりました。

「ドイツの出生届に第三の性」
「ドイツで第3の性の選択が認められる、欧州初」

ドイツで1日、欧州で初めて、男性と女性の両性の特徴を有する
新生児について、性別の記載なしで出生届を出せるようになった。

新しい法律で出生証明書の性別欄を空白のままに
できるようになったことで、事実上、公的記録に
「男性か女性かはっきりと決められない性」という
区分が新たにできたことになる。


2014年にインドで最高裁判所が、男性、女性のほかに
「第三の性」を認める判決をくだしています。

「性別は自分で決定、「第3の性」認める インド最高裁」

インド最高裁判所は15日、トランスセクシュアルや
トランスジェンダーの人には自分の性別を自分で決める権利があると認定し、
男女以外に「第3の性」を認める判決を言い渡した。

裁判は、男性か女性かという分類に当てはまらない
「ヒジュラ」(第3の性)と呼ばれる人たちが
原告となって、2012年に最高裁に提訴した。


世界的には「Xジェンダー」の記載を公的書類で
認めている国は、いまのところかなり特例と言えます。
世界的に見ても、それほど「Xジェンダー」が認知されている
わけでもないようなので、まだまだこれからなのでしょう。


日本で「Xジェンダー」の記載が公的書類で
認められるかですが、きわめて困難とわたしは見ています。
欧米の民主主義国に先駆けることは、
例によって(?)たぶん無理ではないかと思います。

日本で家族やジェンダーに因襲・反動的な人が信奉する、
「家族思想信仰」には、性別は男性と女性しかないと思います。
戸籍を守ることを金科玉条のようにしている人たちも、
男性でも女性でもない性を記載するなど、
とうてい受け入れられないでしょう。

むかし書いたエントリを見たら、
わたしはしっかり悲観的な予測をしていました。

http://taraxacum.seesaa.net/article/368660123.html
日本では例によって、こういうのはとても無理なように思います。
たとえば、戸籍に「男」でも「女」でもない「X」という
記載が載るという事態になることは、これをご覧のみなさんも
想像できないのではないかと思います。

日本で家族やジェンダーについて因習的な人たちは、
これまでに何度もお話しているように、「家族のカチ」と称して、
高度経済成長期の「標準家族」を理想視しています。
その家族観の中では、「男」と「女」のいずれかしかいないでしょう。
そして戸籍は彼らの「家族のカチ」を書類で表現するものですから、
そこに「X」という性別を入れるとは思えないのでした。

http://pissenlit16.seesaa.net/article/442013141.html
医師の診断結果が大きかったのだとは思います。
医学的な根拠に応じて、すぐにそれに合わせて
いままでにない身分証明が作られるのは、とてもよいことだと思います。
日本ではこのくらい柔軟かつ合理的で、本人に配慮した扱いなど、
とても無理ではないかと思います。

posted by たんぽぽ at 22:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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