それにともなって起きた貧困バッシングについての
エントリを、ストーリファイにしました。
「NHK・子どもの貧困特集と貧困バッシング」
片山さつきが「NHKに説明を求める」などと言って
悪質な便乗をした、あのネットの炎上です。
このようなネットの集団バッシングは、「魔女裁判」よりも
「ポグロム」のほうが近いように、わたしは思います。
インターネットには「正義の味方」はいない。いるのは「魔女裁判」を支持する連中のみ。この調子では、ネットで本名を晒して発言する人間はいなくなる。現代社会は「進撃の巨人」じゃないが「この世は地獄」だ。 / “お前ら正気か by cd…” https://t.co/VpmI7MhLub
— どんぐりころころ (@donguri_crcr) 2016年8月22日
「ポグロム」は近世から近代にかけて、
おもにロシアや中東ヨーロッパで起きた、
ユダヤ人に対する一般大衆による集団暴動です。
もっとも有名なものは、1938年、ナチス・第三帝国時代の
ドイツで起きた「帝国水晶の夜」事件だと思います。
一般市民が社会に対する不満のはけ口として、
自分たちが日ごろ目のカタキにしているユダヤ人を
スケープゴートにして転嫁するということです。
政治に対する批判の矛先がそれて都合がいいので、
権力が追認や支援・利用をすることもあります。
ポグロムはたいていは自然発生的で、
明確な指導者がいないことが多いです。
(権力が関与する場合も、暴徒たちを直接組織することはあまりない。)
相手が子どもや女性、老人といった弱者であっても、
遠慮なく暴行を加えたり襲撃をします。
明確な指導者がなく自然発生的で、
社会に対する不満のはけ口としてスケープゴートを作り、
相手が弱者であっても遠慮がなく、
片山さつきのような政治家が便乗したりして、
現代日本の弱者に対するネットの集団バッシングは、
まさにポグロムに似ていると、わたしは思います。
たとえば、1941年のウクライナで起きた
「リヴィウ・ポグロム」の記録を読んだりすると、
ポグロミストたちを「狂っている」と思うかもしれないです。
現代日本のネットの集団バッシングも、
客観視すれば同じように「狂っている」のだと思います。
最初の「お前ら正気か」という感想も、
わたしに言わせればごもっともだと思います。