2017年05月15日

toujyouka016.jpg 子どもの貧困とバッシング

2016年8月のNHKの子どもの貧困特集番組と、
それにともなって起きた貧困バッシングについての
エントリを、ストーリファイにしました。

「NHK・子どもの貧困特集と貧困バッシング」

片山さつきが「NHKに説明を求める」などと言って
悪質な便乗をした、あのネットの炎上です。

 
このようなネットの集団バッシングは、「魔女裁判」よりも
「ポグロム」のほうが近いように、わたしは思います。



「ポグロム」は近世から近代にかけて、
おもにロシアや中東ヨーロッパで起きた、
ユダヤ人に対する一般大衆による集団暴動です。
もっとも有名なものは、1938年、ナチス・第三帝国時代の
ドイツで起きた「帝国水晶の夜」事件だと思います。

一般市民が社会に対する不満のはけ口として、
自分たちが日ごろ目のカタキにしているユダヤ人を
スケープゴートにして転嫁するということです。
政治に対する批判の矛先がそれて都合がいいので、
権力が追認や支援・利用をすることもあります。

ポグロムはたいていは自然発生的で、
明確な指導者がいないことが多いです。
(権力が関与する場合も、暴徒たちを直接組織することはあまりない。)
相手が子どもや女性、老人といった弱者であっても、
遠慮なく暴行を加えたり襲撃をします。


明確な指導者がなく自然発生的で、
社会に対する不満のはけ口としてスケープゴートを作り、
相手が弱者であっても遠慮がなく、
片山さつきのような政治家が便乗したりして、
現代日本の弱者に対するネットの集団バッシングは、
まさにポグロムに似ていると、わたしは思います。

たとえば、1941年のウクライナで起きた
「リヴィウ・ポグロム」の記録を読んだりすると、
ポグロミストたちを「狂っている」と思うかもしれないです。

現代日本のネットの集団バッシングも、
客観視すれば同じように「狂っている」のだと思います。
最初の「お前ら正気か」という感想も、
わたしに言わせればごもっともだと思います。

posted by たんぽぽ at 22:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 更新記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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