2017年05月18日

toujyouka016.jpg 高齢者の貧困・日本の未来

5月17日エントリで、韓国では高齢者の貧困が
深刻になっているという状況を見てきました。

「日本の未来を予見させる、韓国高齢者の深刻な貧困問題」
(はてなブックマーク)

韓国のこのような現状を見て、わたしが思うのは、
これはそう遠くない未来の日本ではないかということです。
『ニューズウィーク』の記事でも
「日本の未来を予見させる」と見出しで書いています。

 
日本はちゃくちゃくと高齢化率が上昇しています。
2050年には世界でもっとも高齢人口率が
高い国となることが予測されています。
生産年齢人口の割合が減って、高齢者ひとりを
支える人数が、だんだん少なくなっています。

「2050年の世界の少子高齢化」
「日本の人口の長期変化」
「高齢者ひとりを支える人数」





労働生産性の停滞からくる経済力の低下もあって、
今後は高齢者福祉が破綻する可能性があります。
ようは年金が払えなくなるということです。

「日本、2050年までに先進国から転落の恐れ 経団連シンクタンク」
「2050年に日本は先進国から脱落するという予測を見て思ったこと」

日本の国内総生産(GDP)は2014年にインドに抜かれ、
2050年までには中国・米国の6分の1、インドの3分の1の規模となり、
存在感は「著しく」低下すると警告している。
2011年に中国に抜かれるまで、日本は世界第2位の経済大国だった。

現在でも高齢層の貧困は進行しています。
生活保護の受給者が増え続けていますが、
これは高齢者の受給者が増えることによります。
今後は高齢者人口の割合の増加と、経済力の低下によって、
ますます高齢者福祉を保証しきれなくなり、
高齢者の貧困がいっそう深刻になることが考えられます。

「生活保護世帯、過去2番目の多さに 3カ月連続で増加」

7月に生活保護を受けた世帯は前月より66世帯多い
163万4759世帯で、3カ月連続で増加した。
過去最多だった今年3月の163万5393世帯に次ぐ多さ。
65歳以上の高齢者世帯の9割を占める単身世帯が、
前月より1082世帯増えたのが大きい。

生活保護の増加は、高齢利用者が増えているから


とくに自民党は社会福祉を削って、
家庭に負担させる政策を推進する傾向が強いです。
まさに韓国の現在の高齢者福祉のような状況を
作り出すことを、是としているということです。

今後も、自民党が政権を持つ期間が
大半を占めることが予想されます。
歴代の自民党政権は、高齢者福祉がいくら貧弱になっても、
家庭での負担を主張して、積極的な福祉の充実を
試みない可能性は高いと思います。


高齢者の自殺も増えるのではないかと思います。
日本人は個人が困窮におちいったときが内向的で、
犯罪に走る人は少なく、多くは自殺に向かうからです。

「殺人率と自殺率の国際比較図」

殺人率と自殺率の国際比較 (2008年)


こうして見ると、現在の韓国の高齢者の実態は、
近い未来の日本の姿になる可能性があると思います。
2050年に日本は少子高齢化によって、世界でいちばん悲惨な
国になるという『エコノミスト』の予測があります。
具体的にどうなるのか、イメージが少し描けたようです。

「2050年の世界一悲惨な国」
「世界で最も悲惨な2050年迎える国は日本 英の経済誌予測」

その中でも、世界で最も悲惨な2050年を迎えるのが
「超々高齢化社会」に苦しむ日本である。
〈2050年までには、被扶養者数と労働年齢の成人数が肩を並べるだろう。
過去を振り返っても、このような状況に直面した社会は存在しない。
中位数年齢(*注)が52.7歳まで上昇した日本は、
世界史上最も高齢化の進んだ社会となるはずだ〉

posted by たんぽぽ at 22:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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