共働き夫婦の家事分担の認識についての、
大和ハウス工業が行なった意識調査についてです。
「2017年「母の日」を前に、共働き夫婦の「家事」に関する意識調査」
「2017年「母の日」を前に、共働き夫婦の「家事」に関する意識調査」(PDF)
家事分担は妻に多く偏っていること、そして妻の認識は
実際に近いが、夫は実際より自分は多く分担していると
思っている、という結果だったのでした。
なぜこのような認識になるかについて、
妻は家事だと思っているが、夫は家事だと思っていない
家事(資料では「名もなき家事」と呼んでいる)が、
いくつもあることを指摘しています。
どこの家庭でもやっている家庭内の仕事30項目について、
家事だと思っているかを訊いています。
「妻>夫」になった項目は、30のうち18で半分以上です。
反対に「妻<夫」になったものは11項目です。
妻は家事だと思っているが、夫は家事だと思っていない
という作業が多いということになりそうです。
妻が夫より10ポイント以上多い項目に
「トイレットペーパーがなくなったとき買いに行く」があります。
消耗品の管理や補充は、とくに男性には家事と
認識されにくいのかもしれないです。
ほかに10ポイント以上妻が多い項目には「靴を磨く」
「町内やマンションの会合に出席する」があります。
ついで上述の30項目の作業について、
自分はしているかどうかを訊いています。
30のうち26項目で、妻のほうが「している」と
答えた割合が多くなっています。
夫のほうが多いのは、わずか4項目です。
家事の負担が妻に偏っている状況が伺えます。
「食事の献立を考える」「調味料を補充・交換する」といった、
食事に関する作業で、夫がしているという割合がとくに低いです。
食事に関係することは「妻の仕事」になりやすいようです。
前述の、妻と夫で家事と認識する割合の差が大きかった
「トイレットペーパーがなくなったとき、買いに行く」は、
夫がしている割合は62.7%、妻がしている割合は93.0%で、
夫と妻の差が30ポイント以上と大きめです。
資料ではこんなことも書いています。
こういう自分のことをちゃんとやらない男性は、まだまだいるようです。
「脱ぎっぱなしの服をクローゼットやタンスにしまう」、
「玄関の靴をそろえる」など、自分のことすらできない夫が
ある一定の割合で存在することもわかりました。
さらに夫が家事と認識していることを、
実際に行なっているかを訊いています。
赤枠で囲ったものは、「認識している」より
「実行している」が10ポイント以上少ない項目です。
もっとも差が大きいのは「アイロン掛けをする」です。
「認識」が86.3%、「実行」が30.3%で、50ポイント以上です。
アイロン掛けは、夫も家事だと思っているが、
それは妻の仕事だとしているということです。
ほかに上述の夫が行なっている割合の低かった
「調味料を補充・交換する」「食事の前に食卓を拭く」
「食事の献立を考える」といった食事に関することで、
「認識」と「実行」のポイント差が大きくなっています。
食事に関することが「妻の仕事」になりやすいのは、
「妻の仕事」と思われやすいからでもあるようです。
「トイレットペーパーがなくなったとき、買いに行く」は
「実行」が62.7%で、それほど高いほうではないです。
「認識」が67.3%と低いので、「実行」との差がマイナスなので、
赤い枠で囲まれなくなっています。
最後に「名もなき家事」をだれが積極的にやっているかという、
直接的な設問があります。
この設問はいくつでも回答できます。
全体では妻が86.5%、夫が29.5%で、
やはり妻が夫よりはるかに多いです。
家事の多くは女性が負担している状況が見て取れます。
ジェンダー別になると、さらにきわだってきます。
女性は妻(自分)と答えたかたは96.3%です。
つまり女性のほとんど全員が、自分がいちばん
やっていると思っているということです。
夫と答えたかたは12.7%で、8分の1程度です。
男性は夫(自分)と答えたかたは46.3%で約半分です。
妻と答えたかたは76.7%で4分の3程度です。
ここでも、妻は夫が思うより自分が多く負担していると
思っていて、夫も妻が思うより自分が多く
負担していると思っていることになります。
ずっと気づかないで、未承認のままにして
まことにもうしわけないです。
コメント欄を承認制にしていたのは、
嫌がらせ対策のためです。
このあと承認なしでふつうに
コメント投稿できるようにします。
靴ですがだれかが並べないと、
みんな脱ぎ捨てたままの状態で
放置するとぐちゃぐちゃになる、
ということなのでしょう。