2017年06月09日

mar0006.gif日本政府・国連報告者に反発

日本政府・自民党は「共謀罪」法案の成立を進めていますが、
現在の法案には問題点があるという指摘を、
国連特別報告者のジョセフ・ケナタッチ氏が
公開書簡で日本政府に送っています。

「「恣意的運用」国際視点から警告 国連報告者、首相に書簡 「共謀罪」採決強行」

プライバシーの権利に関する国連特別報告者ケナタッチ氏が、
「共謀罪」法案に対し、プライバシーや表現の自由を制約する恐れがあると
強い懸念を示す書簡を安倍晋三首相あてに送付した。
法案の「計画」や「準備行為」の文言が抽象的で恣意(しい)的に
適用されかねないなどと警告しており、
国際的な視点から問題点を明示された形だ。

それに対する菅義偉官房長官の反応が、感情的反発をあらわにした、
内容のない当たり散らしなので、問題になっています。

  
「「共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論」
(はてなブックマーク)

「「共謀罪」プライバシー置き去り 国連特別報告者「深刻な欠陥ある法案」」
「国連報告者「事実に基づく」 日本政府に反論」

「菅官房長官、国連特別報告者を「個人」呼ばわり、「質問」に抗議」
(はてなブックマーク)


公開書簡の内容については、ほぼ全文の日本語訳が東京新聞に出ています。


東京新聞に、ケナタッチ氏と菅義偉とのやりとりを
簡単に示したものが、図になって出ています。

「共謀罪」法案への国連特別報告者の指摘と日本政府の反論

「共謀罪」法案をめぐる国連特別報告者と日本政府の応酬

菅義偉の「抗議」やら「反論」やらは
あきらかにケナタッチ氏に訊かれたことに答えておらず、
感情的な八つ当たりと言わざるをえないものです。


ケナタッチ氏の指摘がおかしいというなら、
根拠を挙げて反論すればいいだけのことです。
ケナタッチ氏自身がそのような「対話」を求めています。
なぜもっとも簡単、確実で、かつ正当性のあることをしないのかと思います。

https://news.yahoo.co.jp/byline/masanoatsuko/20170522-00071216/
ケナタッチ氏は、得た情報に基づいて法案についての評価を述べた上で、
「早まった判断をするつもりはありません」と断った上で、
情報の正確性を確かめるための4つの質問を行っている。
つまり、指摘に間違いがあれば正して下さいと質問をしているのだ。

過去にも国連特別報告者の指摘がおかしくて
訂正の反論をしたことがあったのでした。
今回も国連特別報告者の指摘が本当におかしいというなら、
同じようにすればいいだけのことだと思います。

東京新聞:「共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論:国際(TOKYO Web)

別の特別報告者に「日本の女子学生の13%が援助交際」って言われたときは、相手の主張に根拠が乏しいことをきっちり指摘してあげて撤回させたんだから、今回も同じように説明してあげたらいいのでは(できるものなら)

2017/05/23 20:31


そこへ「対話」を拒否していると言わざるをえない、
「逆ぎれ」と呼ぶべき反応をするから、
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000119.html
日本政府が火消しに懸命になっている。
法案の問題点の核心を突かれ、国会審議に影響が出かねないからだ。
と思われることになるのでしょう。
「指摘が的確で反論できないからキレちゃったのね」です。


訊かれたことにまともに答えないというのは、
政府・自民党は国内で、国会における野党の質疑に
対してのときなどで、いつもやっていることです。
国際社会でも同じ態度を取ったということだと言えます。

「野党の質問がくだらないのか、与党の答弁がひどいのか、有権者は国会中継を見て知るべき。」

国内が相手なら、こんなやりかたでも、
自民党の圧倒的な議席や、安倍政権の圧倒的な支持率を
背景にして、ごり押しできるのでしょう。
自分たちのヒエラルキーの外にいる国連相手でも、
同じやりかたで押し通そうとしたのだと思います。

菅官房長官、国連特別報告者を「個人」呼ばわり、「質問」に抗議(まさのあつこ) - 個人 - Yahoo!ニュース

逆ギレするときに必ず問題の矮小化を図るいつもの展開。一国の首相の発言や行動も個人のものですからとか言えるわな。

2017/05/23 07:26

東京新聞:「共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論:国際(TOKYO Web)

ゼロ解答で形式だけ整え、逆キレして見せれば済むという対処は国内しか通用しない。しかしこの懸念で実際に被害被るのは第一に日本国民だが、こういうチェックに対し反感を顕にする層は一体どういう利害意識なんだ。

2017/05/23 13:15


ケナタッチ氏自身も、日本政府の対応が対話になって
いないことについて、次のように述べています。
ここまで言われるということは、
日本政府の対応は相当にひどいのだと思います。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000119.html
二十二日には政府の抗議について「中身のない、ただの怒り」
「多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と本紙の取材に回答した。

さらにケナタッチ氏は、次のようなコメントもしています。
(日本が「世界に名だたる民主主義国家」なんて、
わたしは失笑するところですが。)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052302000119.html
「日本政府はいったん立ち止まって熟考し、必要な保護措置を導入することで、
世界に名だたる民主主義国家として行動する時だ」と訴えた。

ケナタッチ氏がこれを本気で言ったのか、お世辞なのか、
あるいは皮肉なのかは、わたしにはわからないです。
いずれであっても、日本政府は「民主主義国家」として、
ふさわしい対応をしていただきたいものです。

posted by たんぽぽ at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 法律一般・訴訟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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