2017年06月29日

mar0006.gif婚外子の割合・OECD加盟国比較

出生数に占める婚外子の割合についての
国際比較をした図があるので、見てみたいと思います。
出典はOECDの「Family Database(家族のデータベース)」です。



 
婚外子の割合については、もっと国の数が少ない
国際比較の図は、何度も示したことがあります。
この図はOECD加盟国全部なので、圧巻な図となっています。


婚外子の割合がもっとも高いのはチリで69.6%、
ついでアイスランド66.9%、メキシコ61.8%となっています。
これらの国は60%を超えていて、3分の2に近いです。

チリとメキシコはラテンアメリカの国ですが、
ラテンアメリカには婚外子を忌避しない
独自の文化事情があるのかもしれないです。
ほかの国のデータも見てみたいところです。
(ラテンアメリカのOECD加盟国はこの2国だけ。)


出生率が回復していることでよく話題になる
フランスは55.0%、スウェーデンは54.5%で、
これらの国は50%を超えています。

スウェーデンでは平均初婚年齢(法律婚)より
平均第一子出産年齢のほうが低いです。
これは子どもをひとり持っても結婚しないのが
一般的だからということになるでしょう。

図表1-8 初婚年齢(法律婚)の推移: スウェーデンと日本

子どもが大きくなったり、ふたり目三人目を持つと、
税制や手当ての面で有利になるので、
法律婚をするかたが出てくる、ということだと思います。


欧米の民主主義国では嫡出概念はすでに廃止され、
婚外子と婚内子の区別はなくなっています。
婚外子に対する差別や否定的な社会通念が
すっかりなくなると、差別や偏見を理由に婚外子を
持つことをためらう人がいなくなります。

そのような国では、上述のように税制や手当ての扱いで
法律婚しないほうが有利なケースの割合まで、
婚外子の割合が増えることになるのでしょう。


日本の婚外子の割合は、わたしのブログをご覧のかたであれば、
よくご存知と思いますが、ほかの国と比べて問題なく少ないです。
わずか2.2%で、ほとんどのOECD加盟国とけたで違います。

日本でこのように婚外子が少ないのは、
日本では民法で規定された法律婚をするのが
正しい家族のありかたという家族思想が、
宗教のようにいまだ強固に根付いているからでしょう。

「家族思想という信仰」

それゆえ法律婚の枠内にない「異教徒」である婚外子は、
忌避され差別されることになります。
またこのような意識が社会制度にも反映されて、
婚外子に対して不利な社会の仕組みができている、
ということも考えられます。

欧米の民主主義国は嫡出概念を廃止している中、
日本は依然として嫡出概念を意識した
前時代的な家族観が蔓延しているということです。

「婚外子の割合の推移・国際比較」


もっとも少ないのは韓国で2.1%です。
日本との差は0.1ポイントなので、
ほとんど誤差範囲と思ってよいでしょう。
日本と韓国で下から1位と2位を占めるという、
家族・ジェンダー問題に関しての、
いつもどおりの状況になっています。

下から3番目はトルコで2.6%です。
日本、韓国よりちょっと多い程度です。
婚外子の割合はこの3国で同じくらいであり、
ほかのOECD加盟国から大きく離れていると言えます。

posted by たんぽぽ at 06:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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