自民党の歴史的大敗についても触れておきます。
「安倍首相「政権に緩みがあるのではという厳しい批判が」」
「自民、過去最低の23議席 公明と並び都議会第2党に」
「都議選 自民、歴史的惨敗 議席半減」
「都議選 自民「国政」に泣く」
#東京都議選 議席配分の変化 pic.twitter.com/kUUA5rLUDz
— はる/三春@みらい選挙Project (@miraisyakai) 2017年7月2日
自民党は現有の57議席から、34議席減って23議席です。
半分以下になり、公明党と並んでいるのが衝撃的です。
過去最低は2009年の38議席でした。
今回はそれよりも15議席も少なくなっています。
問題なく「歴史的大敗」です。
敗因は国政でしょう。
森友学園、加計学園、共謀罪、稲田発言とあいついで
強い批判を受け続けたことが大きく影響しました。
安倍政権の支持率が下がり続けた状況での東京都議選という、
最悪のコンディションだったということです。
自民党に猛烈な逆風が吹いているらしい
というのは、いくつかニュースを見ていました。
それでもいまひとつわたしには実感がなかったのでした。
いままでは安倍政権がどんな猛批判を受けても、
支持率がきわだって下がることがなかったからです。
「都議選の「安倍やめろ!」は尋常ではなかった」
(はてなブックマーク)
「首相演説に「辞めろ」「帰れ」の声 都議選で初の街頭に」
(はてなブックマーク)
それで今回の都議選も、議席は減らしそうだけど、
目立って大きく減ることはないだろうと思っていました。
自民党に対する最近の批判は、相当のものだったようです。
自民党のこれまでの過去最低の38議席は
2009年ですが、民主党への政権交代が待たれていて、
自民党への風当たりはかなり強い時期でした。
今回の逆風は、政権交代のときをはるかに上回る
強い批判だったことになります。
選挙の4ヶ月前に、安倍晋三首相は「公明党抜きで
勝利するいい機会だ」と大見得を切っていたのでした。
公明党は早々に都民ファーストとの連携を決めて、
自民党とは連携しない方針を決めていました。
「安倍晋三首相「公明抜きで勝利するいい機会」 都議選へ挙党態勢指示」
結果は自民党の歴史的大敗となったのであり、
公明党と選挙協力しないと、自民党はひどく弱い
ということを、かえって証明したのでした。
2009年の政権交代前夜を上回る大敗になったのは、
公明党と組まなかったこともあるのでしょう。
支持層別の投票先を見ておきます。
自民党の支持層は、2016年の参院選のときは36%、
今回の都議選のときは26%と、支持層が小さくなっています。
「自民支持層、4分の1が小池知事派に 都議選出口調査」
自民支持層のうち自民党に投票したのは67%で
約3分の2にとどまり、約4分の1の25%が
都民ファーストなどの小池支持勢力に流れています。
都民ファーストの支持層は95%が小池支持勢力に投票で、
ほぼ完璧に支持層を固めたと言えます。
無党派層で自民に投票したのは13%に止まり、
小池支持勢力は52%と半数以上が投票しています。
これらから都民ファーストの圧勝は、自民党からも支持を
崩しているのであり、単純に非自民のあいだで
支持層を奪い合ったのではないことがわかります。
無党派で共産党に投票したのは17%、
民進党に投票したのは10%です。
自民党の13%は共産党より少なく、
民進党にも迫られていることは衝撃的です。
付記:
自民党の歴史的大敗について分析しているかたは、
ほかにたくさんいらっしゃると思います。
詳しいことはそちらをご覧いただけたらと思います。
しかしこの国の一強体制。
どないかならんかといつも嘆かわしく思っています
>今まで支持率が落ちなかったのが可笑しかったのですよ
安倍政権に対する批判はタブーみたいな
雰囲気がなきにしもあらずでしたね。
「思っても言ってはいけない」みたいな。
>しかしこの国の一強体制。
>どないかならんか
都議選で大敗したとはいえ、依然として圧倒的強さが
あるのはいかんともしがたいです。
安倍政権に対抗できるほどに、
野党が支持を回復していないのが深刻です。