2017年は子どもの数が1982年以来36年連続減少、
そして過去最低を更新しました。
子どもの割合は1975年以来43年連続減少で、
こちらも過去最低記録を更新です。
「I-1 こどもの数は1571万人、36年連続の減少」
総務省が毎年子どもの日に発表している調査です。
わたしもブログで毎年取り上げていますが、
今年は話題にしようと思いつつ機会を逃してしまい、
4ヶ月も経ったいまごろになったしだいです。
「子どもの数が35年連続減少」
「子どもの数が34年連続減少」
「子どもの数が33年連続減少」
2016年と2017年の子どもの数は次のようです。
昨年は1588万人、今年は1571万人で、17万人の減少です。
総人口は昨年は1億2698万人、今年は1億2679万人で、
19万人の減少となっています。
総人口に占める子どもの割合は、昨年は12.5%、
今年は12.4%で、0.1ポイントの減少です。
総人口の減少が19万人で、子どもの人数の減少は17万人なので、
総人口が減ったのは、ほぼ子どもの人数が
減ったぶんと言ってもよいでしょう。
1950年からの子どもの人数と割合の推移は以下のようです。
1950-60年代は、「子どもはふたりくらいだと
父親が帰ってきたとき負担にならない」という
高度経済成長期の家族思想にもとづく産児調整の影響が出て、
子どもの割合が急速に下がっています。
1970年代の第二次ベビーブームとその少しあとのころ、
子どもの割合が少し高くなります。
1980年代以降は、単純に出生率の低下にともなって、
どんどん子どもの割合が下がっていきます。
子どもの数は、戦後の産児調整の影響で、
1960年代後半まで減り続けます。
第二次ベビーブームでふたたび増え始め、
1970年代の後半に2700万人を超えてピークとなります。
1980年代以降は出生率の低下にともなって
子どもの数も減り続けることになります。
21世紀になると子どもの割合、人数のいずれも
減少のペースはやや鈍化します。
ペースはほぼ一定となり、割合の減少は毎年0.1ポイント、
人数の減少は毎年15万人程度で続いています。
2017年の子どもの割合は12.4%ですから、
第二次ベビーブームの影響で子どもの割合が
24%程度と大きかった1970年代後半の半分程度です。
2017年の子どもの人数は1571万人ですから、
2700万人以上だった1970年代後半と比べると。
その半分より少し多い程度まで減っています。
年齢3区分別の人口の割合の推移は次のようになっています。
子ども(15歳未満)がどんどん減って、
高齢者(65歳以上)が入れ替わるように増えています。
1975年は子どもの割合は24.3%、高齢者の割合は7.9%で、
問題なく子どもが多いし、高齢者は少なかったのでした。
1990年代の後半に子どもと高齢者の割合が逆転します。
近年は変化が鈍化してきていますが、子ども人口の減少も
高齢者人口の増加も少しずつ進行は続いています。
2017年は子どもの割合が12.4%で、高齢者の割合は27.5%ですから、
高齢者は子どもの2倍以上になっています。
付記:
昨年のサイトを見ると、2016年の子どもの数は1605万人です。
今年のサイトでは、2016年の子どもの数は1588万人で
違っているのですが、どういうことかわからないです。
「我が国のこどもの数 -「こどもの日」にちなんで- (「人口推計」から)」