有害だから」と、かなりはっきり言っているエントリです。
「キモくて金のないオッサンが救済されないのは、有害だから。」
「有害」という表現はストレートですが、ようは彼らの要求は、
他者の権利や尊厳を侵害するということです。
「きもくて金のないおっさん」を含めた「非もて」の
被害者意識は、突き詰めると以下のふたつだと思います。
「非もての精神・思考構造」
1. 女性の気持ちが自分の思い通りになると思っていて、
それが思い通りにならないので、他人や社会のせいにする。
2. 女性を男性どうしで配分する「資源」と考えていて、
その「資源」が自分に回ってこないので、被害者意識を持つ。
1.の「女性の気持ちが自分の思い通りになって当然」
というのは、その女性の尊厳を侵害します。
よってこのような「非もて」の要求は「有害」です。
2.は女性を人格や個性を持つ人間と考えず、
個性を主張できない「資源」扱いです。
これは女性一般の尊厳を侵害するので「有害」です。
「きもくて金のないおっさん」の要求に反するからと、
「人権なんて不正義」と言ってのけたツイートは、
この「有害」さを端的に表していると思います。
「「人権なんて不正義」発言」
「きもくて金のないおっさん」の要求は、
まさしく他者の権利や尊厳の侵害の上に成り立つ
「有害」なものであることを示しているからです。
深淵な非もてのサイトのかたは、
「甘ったれたがきんちょ」のメンタリティで
女性から自分に手放しの愛情を注いでもらおうと、
母親以上の役目を求めています。
「深淵な非もてのサイトを見て思ったこと」
「恋愛の名のもとの搾取」
それは自分が趣味や娯楽でしたいことをするためです。
完全に恋愛の名のもとに相手の女性を
搾取することを考えていることになります。
これは女性の権利や尊厳を侵害していて、
「有害」と言わざるをえないものです。
問題の「きもくて金のないおっさん」は、
「高収入の女は自分たちを養え」とか、
「女に経済力がなかったら自分は結婚できた」などと言います。
「「きもくて金のないおっさん」の議論について思ったこと」
「女は望まなくても自分と結婚するべきだ」と、
彼らは考えているということです。
女性に意に反する結婚させようと考えるだけで、
女性の権利を侵害して「有害」と言えます。
女性が性衝動を起こす生物学的条件、
すなわち「この人となら恋愛関係になりたい」と
考えるようになる生物学的な条件は以下の3つです。
この3つのうちひとつでも欠けると、
女性は性衝動が起きにくくなります。
「性衝動の生物学的条件」
「愛とセックスの関係 〜男女の違い〜」
1. 自分自身の生活レベルから見てもうひとりの生命を背負って
生きてゆくことが可能かどうかの生活レベル判定です。
2. 相手となる男性の適応度がある程度以上に高いかどうかをもとにした
遺伝子継承可能性についての遺伝子選別(配偶者選択)です。
3. 相手となる男性がその生活をサポートしてくれるか
どうかを判断するための愛情確認です。
「望まない相手と結婚させられる」のは、
これらのうち2.と3.を満たさないことになります。
「きもくて金のないおっさん」は、なおさらこれら2.と3.が
期待できないことになります。
意に反する結婚を強いられることは、
性衝動を起こす生物学的条件にも反していて、
それだけ女性の尊厳や権利を損なうということです。
最初のエントリに出ている「きもくて金のないおっさん」が
結婚で求めているものは、性欲の充実だけのようです。
女性を性欲の対象としか見ないのは、
その女性の尊厳を侵害するとしか言いようがないです。
オッサンが不幸なのは結婚できないからでもポルノの肩身が狭いからでもなく、
オッサンの幸せ=結婚
結婚の代替品=ポルノ
∴結婚≒ポルノ
という、誰かが傷つかなければ幸せになれない価値観を維持していること。
深淵な非もてのサイトのかたは、
「強姦まがいの告白を女は望んでいる」などと言ったり、
自由や主体性を奪われた不幸をうたう
金子みすゞの詩を見て、女性の自由を奪って
自分に奉仕させることができなくて不幸な自分と同じだ、
などと冒涜的な解釈をしたりします。
「強姦まがいの告白?はあるか」
「さみしい王女とさみしい非もて」
「きもくて金のないおっさん」の
「高収入の女は自分たちを養え」という発想は、
社会福祉を削って個人の負担に転嫁する考えでもあります。
また自分たちが結婚できるようにするために、
社会福祉を削って女性から経済力を奪うべきだ、
という危険な主張を展開するのもいます。
「弱者男性と社会保障問題」
「弱者男性とひとり親支援」
「非もて」の中には、「結婚しない女を死刑にしろ」とか、
「道で会った女には暴力を振るわなければならない」と
いう主旨のことを、うそぶくものもいます。
「結婚しない女は死刑?」
もてない恨みつらみで女性全体に「復讐」するべく、
本当に銃乱射した「非もて」もいました。
この銃乱射の「非もて」はヒトラー・ナチスによる
ユダヤ人絶滅計画と同じように女性を抹殺するべきだ、
という主旨の主張もしていました。
「サンタバーバラの非もて」
日本ではここまで大掛かりではないですが、
それでも通りすがりの幸せそうに見える人をやっかんで、
刺し殺そうとした通り魔はいました。
「非もてが通行人を刺した」
「非もて」は直接的な要求が「有害」なだけでなく、
自分の要求が満たされないことで考え出す思想や
具体的に取る行動も、他者の権利や生命を侵害して、
「有害」なことがあるようです。