候補者がいる選挙区には、候補者を立てないという
「枝野原則」を打ち立てています。
「立憲民主党の公認候補62人発表「枝野原則」採用」
前原誠司・民進党代表が希望の党への合流を提案した
先月28日の両院議員総会まで立候補予定者だった「仲間」には、
希望の党に合流していても、立憲民主党から
対立候補者を擁立しない「枝野原則」を採用した。
小池百合子の「排除の論理」を意識して、
立憲民主党は「共生」と「寛容」のスタンスでいく、
という姿勢を示すということでしょう。
枝野氏は埼玉5区で希望の党から対抗馬を立てられたが
「安倍政権を倒す同じ思いのみなさんですので、
民進党の理念、政策を持つ候補には
あえて(対立候補を)ぶつけない」とした。
より戦略的には、希望の党の候補者がいる選挙区に、
立憲民主党から候補者を立てると票が割れるので
当選が難しくなり得策でない、という問題もあると思います。
枝野原則は、民進党出身で希望の党から
出馬予定だった候補の選挙区に、立憲民主党の候補が
新たに出馬すれば、票が割れ、自民党候補を利するため、
今回は競合を避けたものとみられる。
希望の党に合流した民進党出身者の候補者が、
立憲民主党に入りやすいようにしていることもあると思います。
立憲民主党の候補者がいなければ、空いている選挙区ですから、
選挙区の調整なんて考える必要はなく、
すぐに収まることができるということです。
これは選挙後希望の党から立憲民主党に
移籍する議員が出ることも意識していると思います。
選挙戦を直接戦うと「敵同士」となったことで
選挙後の移籍に抵抗も出てくるでしょうが、
直接対決していなれば、そうした抵抗も少ないわけです。
そもそも立憲民主党は、民進出身者が希望の党から
出馬している選挙区に立てられる候補者がいないという、
かなり現実的な問題があるだろうと思います。
出馬する候補者は多くが民進党時代から
選挙区を持っていた人でしょうから、
希望の党から出馬する民進党出身の候補者と
もともと選挙区が重ならないことが多いと思います。
立憲民主党はただでさえ候補者が圧倒的に不足しています。
「刺客」を送るなんて余裕もないと思います。
候補者を立てるなら、空いている選挙区だらけですから、
民進出身者が希望の党から出馬している選挙区を
避けることは容易でもあります。
希望の党は独自候補を優先させて、民進党出身者は
空いているところを埋める感じにしています。
それゆえ希望の党の公認を取れなかった候補者も多いです。
あるいは公認を取れたけれど希望の党の政治理念や政策が、
自分と合わないという候補者もいるようです。
「お金振り込んだのに… 希望公認「落選組」生き残り模索」
(はてなブックマーク)
そんな候補者は無所属から出馬することも多いですが、
立憲民主党から出馬すればいいのにとも思います。
(立ち位置が保守的な候補者には入りにくいでしょうが。)
いまなら立憲民主党は歓迎するのではないかと思います。
今からでも遅くはない。元民進党議員の中には、立憲民主党の掲げる理念や、枝野代表の言葉を見聞きして、そっちの方が「本当に自分が目指す政治」に近いと思い始めている人も何人かはいるだろう。「党首様に献上する金を用意できそうにないので公認は諦めます」と言って、立憲民主党に帰参すればいい。
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2017年10月3日
以下のツイートを見ると、そのように「引き返し」ても
許せないという人も、少なからずいるようです。
引き返した人を罵倒しないでください。過ちに気がついたときに戻ってこれなくなります。引き返した勇気を認めてください。
— 三宅雪子(元衆議院議員) (@miyake_yukiko35) 2017年10月7日
「いまならだれも文句は言わないでしょう」と
亀井亜紀子のエントリで、わたしは書いたのですが、
そんなことはなく、文句を言う人も多いようです。
いまの状況で「引き返し」てくれるなんて、
歓迎することだと、わたしは思いますよ。
立憲民主党から出馬するならなおさらですが、
無所属の出馬でも、じゅうぶん歓迎だと思います。