選挙期間中に書かれたものですが、
その原因について考察した記事があります。
「立憲民主党よ、胸を張れ! 胸を張り、リベラルを誇れ!」
安倍政権の批判票の受け皿になったという
メディアの分析に一定の妥当性はあるとしています。
それだけでなくリベラルそれ自体が支持されたのだ、
という考察をしています。
現在の情勢調査で、希望の党の政党支持率を抜き、
自由民主党の支持率に次ぐ高支持率を確保している
立憲民主党なる政党は、仮令その支持率の高さが
「希望の自滅で行き場を失った安倍政権不支持者の流入」に
よって齎されたものであっても、
堂々たる「リベラル政党」であるという点は変わらない。
原因がなんであれ「リベラル政党が一定数の支持を
集めている」ということには、変わりはないはずだ。
わたしが10月23日エントリで考察したことに
近い内容だと思います。
「2017年衆院選・立憲民主党勝利」
立憲民主党がリベラルの支持に合っていたことと、
リベラルの命運がかかっていることとで、
にわかに支持を集めたのだろうと思います。
リベラル・左派というと、2012年の民主党の下野以来、
「いくらでも叩いてよい負け犬」扱いだったと思います。
日本ではリベラルや左派なんて、ほとんど支持されない、
見放された存在とされていたと言えます。
ネットはなおさらですが、識者のあいだでも、
「リベラル・左派=見放された負け犬」という認識で、
ひたすら叩くことに興じる人が多いと思います。
こう書くと、「そんなことはない。
リベラルなど支持が集まるはずがないではないか」
という反論が来るのが今の日本。
とりわけ本稿が掲載されるウェブメディアという種類の
メディアが属する「ネット言論界隈」は、未だに時代遅れの
「リベラル弄り芸」が流行っている界隈だから、
そうした声がよせられるのだろう。
こうみると、日本だけが異質なのだ。
日本だけがいまだに、東西冷戦華やかりし頃のような
「サヨクは売国奴」「リベラルは害悪」という
愚にもつかない紋切り型の言説がもてはやされ続けている。
強きになびき弱気をくじく、やくざ体質の評論家たちのあいだでは、
自民党・安倍政権に媚を売り、リベラル・左派を叩くことが
「トレンド」になっているようです。
「リベラル・左派=支持されない負け犬」という認識が、
それくらい定着しているということだと言えます。
「ヤクザ体質の評論家」
きょうびはにせ科学批判の人たちまでが、
右派やネトウヨと結びついて「「政権を応援しマスコミを憎み
野党のアラ探しをする」クラスタ」と化したと思います。
そんなにせ科学批判の人たちの「殺し文句」は、
「リベラル・左派にとんでもが多いからしかたない」です。
「ニセ科学批判とネトウヨが結び付けられるようになったことについて」
「「ニセ科学批判とネトウヨが結び付けられるようになったことについて」を見て思ったこと」
希望の党が「リベラルを排除」と公言したのも、
「リベラルはどうせ支持されないから、
排除してもほとんど問題にならないだろう」という
考えもあったのではないかと思います。
「希望の党からリベラル排除」
「衆院選2017 希望、排除の論理 小池氏「全員受け入れ、さらさらない」 民進、広がる反発」

そんな状況にあって、リベラルや左派を自認するかたや、
該当するかたたちのあいだでも、「自分たちリベラル・左派は、
だめなようだ」と自信をなくしていたかたも、
少なくないのではないかと思います。
実際、国会や地方議会の議席や、首長選といった
選挙に支持が反映されないですし、なおさらネガティブに
思っていたのではないかと思います。
最初の記事では、リベラルはもっと自信を持てと言っています。
立憲民主党よ、胸を張れ。胸をはってリベラルだと叫べ。
それが世界水準であり、そしてなにより我が国の民主主義のためだ。
リベラル諸氏はもっと自信を持っても
よいのではないかと、わたしも思います。
立憲民主党が短期間でかくも強く支持され、
衆院選で躍進したことは、リベラルは実は結構な
支持がある、ということだからです。
自民党の5分の1にも満たない議席数では無力、
という意見もあるだろうとは思います。
それでもにわかに集めた候補者が78人で、
公示前の3倍以上の議席を取ったのですから、
今後も支持を広げるポテンシャルはあるだろうと思います。
枝野幸男は、次の衆院選では立憲民主党が単独で
政権を取ることを考えていると、コメントしています。
それほど荒唐無稽ではないお話だと思います。
「立憲民主党が躍進 枝野代表、次の衆院選は「単独での政権交代」目指す」
また次の衆院選では、単独で政権交代を目指し、
候補者を擁立する考えがあるかという質問に対しては、
「そのつもりだ」と明言した。