最高裁判所裁判官の国民審査は、7人全員が信任されました。
「国民審査 最高裁裁判官7人全員信任」
「最高裁裁判官、60万票差なぜ 右端に「×」傾向?」
「最高裁裁判官 60万票差なぜ?」(全文)
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総務省は23日深夜、衆院選に合わせて実施された
最高裁判所裁判官に対する国民審査の結果を発表した。
前回衆院選(2014年12月)後に任命された
審査対象の裁判官7人全員が信任された。
7人は小池裕、戸倉三郎、山口厚、菅野博之、
大谷直人、木沢克之、林景一の各氏(告示順)。
2015年12月の夫婦別姓訴訟で、現行の同姓強制に
合憲判決を下した大谷直人と小池裕のふたりも信任です。
「夫婦別姓訴訟違憲判決ならず」
「最高裁判決・ジェンダー不均衡」
不信任(ばつをつけられた)の得票は以下のようになっています。
最初に名前のある小池裕がほかの裁判官より
30万ほど多く、最後に名前のある林景一がほかより
30万ほど少なくなっていますが、あとは同じくらいです。
小池裕がやや多くて、林景一がやや少ないのは
あきらかに「最初に書いてあるから」
「最後に書いてあるから」ということでしょう。
最初に名前のあった小池裕はともかく、
大谷直人がほかの裁判官と比べて、
取り立てて不信任票が多かったということはないです。
夫婦別姓訴訟は影響しなかったことになります。
不信任となって罷免される条件は
「罷免を可とする投票」が過半数となることです。
今回の国民審査は、上述のように得票率はどの裁判官も
7-8%であり、罷免からほど遠いことになります。
「6.最高裁判所裁判官の国民審査」
この国民審査の制度で、不信任となった裁判官が
出てきたことは一度もないです。
ほとんどの有権者は裁判官の適性を判断するだけの
情報を持ち合わせないことも多いです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2017/zen/CK2017101202100039.html
一九四九年の第一回からこれまで二十三回、
延べ百七十二人が審査を受けたが罷免された例はない。
この形骸化した国民審査を衆院選のたびに
いつもいっしょに行なうのは、
「憲法79条で規定されているから」だろうと思います。
「日本国憲法 > 第6章 司 法」
それこそ憲法を改正して国民審査を廃止し、
司法に対する国民の直接の権力行使は
べつの制度に替えたほうがいいかもしれないです。