選挙区18議席、比例区32議席の合計50議席にとどまっています。
「朝日新聞デジタル>2017衆院選」
「2017 衆院選 - 毎日新聞」
「読売新聞 衆院選2017」
希望の党は最初は「政権選択」なんて言って、
それこそ「鳴り物入り」で登場したのでした。
「政権選択」はさすがに大げさだとわたしは思いましたが、
それでも選挙前は、百数十議席くらい取って、
自民党・安倍政権は大きく議席を減らし、
強い掣肘を受けるであろうと予想されていました。
ところがそのあときゅうに党勢が失速します。
選挙戦が始まると、序盤の選挙情勢報道でも
希望の党は現有勢力の57から10程度しか増えない、
という予想にとどまりました。
選挙戦が進むにつれて、希望の党はさらにじわじわと後退し、
最終的な獲得議席は50で現有勢力を下回り、
野党第一党も立憲民主党にあけわたすことになりました。
わたしもここまで後退するとは思わなかったです。
希望の党が失速して選挙で大敗した直接の原因は
やはり「排除の論理」だろうと思います。
「排除」という不寛容で攻撃的な姿勢が、
有権者の支持を離れさせることになったのでしょう。
「希望の党からリベラル排除」
そのあとの公認候補者を決める段階で、
かなり混乱をきたしたことも、希望の党が失速する
大きな原因となったことと思います。
それでも候補者に公認を出す際の混乱も、
もともとは「排除の論理」が原因と考えられることです。
「排除」発言が失敗だったということは、
小池百合子代表をはじめ、希望の党の関係者の
何人かが認めていることです。
「「排除」発言、小池劇場に幕 「私にもおごり、反省」」
(はてなブックマーク)
「希望・若狭氏「『排除』が立憲への流れを加速」」
(はてなブックマーク)
「希望の開票センター、重苦しく「排除、言葉厳しかった」」
(はてなブックマーク)
なぜ小池百合子は「排除」なんて、有権者からの反感を
買いそうなことを言ったかという問題があります。
わたしが予想するに「リベラルや左派なんて
ほとんどだれからも支持されない」という、
保守や右派にありがちな認識ではないかと思います。
「排除の論理」で締め出されるのはリベラル・左派です。
「リベラル・左派なんてほとんど支持されないから、
彼らを排除したところで反発する有権者は
ほとんどいないだろう」と、高をくくっていたものと思います。
小池百合子はブチ切れて「排除」と言ったのだと
考えるかたもいますが、そんな思慮のないことを、
小池百合子はしないだろうと、わたしは見ています。
「小池百合子と希望の党(=小池ファ★スト)に関するまとめ(10/14現在)」
前原誠司がかくも厚かましく「民進党候補の全員公認」を言い出して、
自らの聖域であると思っている人事権に干渉してこようとは
小池は想像してなかったから、ブチ切れて「排除」発言になったのだろう。
都議会選のときも「排除の論理」と似たようなことを
していたらしいし、小池百合子はじゅうぶん計算した上で、
「排除」発言は問題にならないと踏んでいたのだろうと、
わたしは思っています。
「<誤算の行方>(上)振付師なく「敵役」に 小池氏 過信が生んだ排除発言」
だが、七月の都議選で民進から小池氏の地域政党
「都民ファーストの会」に移った都議は
「小池さんは都議選でも同じ事をしていた」と明かす。
小池百合子や希望の党の関係者たちは、
希望の党と立憲民主党とで、野党勢力が分裂して
結果的に安倍政権を利する事態におちいる
ということも、予想していなかったと思います。
リベラル・左派なんてほとんど支持されないから、
彼らだけで新政党を作っても、ほとんど票は取れないだろう、
よって希望の党と深刻に票を割るほどではないと、
思っていたのではないかと思います。
小池百合子や希望の党の関係者たちが、
野党が分裂すると与党・自民党に勝てなくなることが
わからないなんてことは、さすがにないでしょう。
リベラル・左派は泡沫に沈み、自民党と希望の党の
二大政党になると、踏んでいたのではないかと想像します。