2017年11月22日

toujyouka016.jpg 女性に権利をあげてやった感?

11月19日エントリの続き。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)に対する
青野慶久氏の反論の記事ですが、今回はこれを見てみたいと思います。

「選択的夫婦別姓への反論へ(その3)」
「夫婦別姓を考えると、結婚しても名字そのままでいいですよ
とかいう"女性に権利をあげてやった感"にいらつく」

 
青野慶久氏個人に関しては、自分が結婚改姓の
不利益を抱えていて、そのために訴訟を起こそうとしています。
よって「自分の権利のため」であり、
「女性に権利をあげてやった」ではないです。


「"女性に権利をあげてやった感"にいらつく」という
もの言いをする人は、権利や基本的人権に関する認識に
そもそもの問題があると思います。

女性も結婚して苗字を変えない権利を
持つことができるのが本来であり、選択的夫婦別姓を
認めることは、本来持てるはずの当然の権利を
持てるようにするということです。

「権利をあげてやる」なんて、マジョリティや
社会的強者の側から恩恵か特典のように、
マイノリティや社会的弱者に与えるものではないです。
「権利をあげてやる」というのはおこがましい間違った
考えかたということを理解する必要があるでしょう。


「"女性に権利をあげてやった感"にいらつく」」
なんて言いかたをする人は、選択的夫婦別姓の
反対派でしょうから、自分は苗字に関することで
なんら不便や不都合に直面することはないのでしょう。
そのような状況に自分がいられるという
幸運に感謝していいことだと思います。

興味がないなら黙って放置いればいいと思います。
そこへもってきて、苗字の問題で不便や不都合があって、
解決のために努力している人のところへ出てきて、
足を引っ張るというのは、どういうことかと思います。
そんな妨害行為こそ、人をいらつかせる態度だと思います。


一般的には結婚改姓の不利益に直面するのは
多くの場合女性なので、ほとんどの男性にとっては、
「女性の権利を認める」という問題になるとは思います。

「"女性に権利をあげてやった感"にいらつく」という
言いかたをする人(男性)は、男性が「女性の権利」のための
主張をしていることが、正義感ぶった偽善者のようで
気に入らないのかもしれないです。
そうだというなら、自分も選択的夫婦別姓の実現を
主張すればいいだけのことだ思います。

ブログやSNSで選択的夫婦別姓の必要性を
主張するくらいなら、お金をかけなくてもできることです。
お金をかけてよいなら、青野慶久氏の起こす訴訟に
お金を寄付することもできると思います。

他人を「正義感ぶっている」となじっていないで、
自分も同じレベルになればいいだけのことだと思います。
なぜできることもしないで、他人の妨害をしたり、
自分のレベルにまで引き下げようとするのかと思います。


女性が選択的夫婦別姓を主張しているぶんには、
ジェンダーの属性で簡単に線引きできるので、
「他人ごと」として平然としていられるのでしょう。
相手がマイノリティなので、気に入らなくなったら
馬鹿にしたり嫌がらせしたりも容易です。

男性が選択的夫婦別姓を主張している場合、
そのような男性の存在によって「あいつは選択的夫婦別姓に
理解があるのに、お前はなんで無理解なんだ?」と
問われているようで、相対的に自分の差別意識が
浮き彫りになることが嫌なのかもしれないです。

そこで「あいつは男なのに女の権利のために活動している、
正義感ぶった偽善者だ」と思い込むことにして、
相手を自分のレベルにまで引き下げることで、
自分の差別意識から眼をそらしたいのかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 22:58 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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