2018年02月02日

toujyouka016.jpg 詩織さんの件・外国メディアの報道

すっかり遅くなりましたが、
伊藤詩織さんの準強姦罪の訴えが不起訴になったことについて、
昨年の暮れに外国のメディアが記事にしているので、
ご紹介したいと思います。

「She Broke Japan’s Silence on Rape」
(レイプに対する日本の沈黙を破った。)
「Hon vågar gå först i Japans」

「Japon: l'affaire de viol qui embarrasse le pays」

 




上記リンクはアメリカ合衆国、スウェーデン、フランスですが、
ほかにも報じている外国メディアはあります。

日本という外国の事件にもかかわらず、
これだけ多くの国でメディアが大きな記事にするのは、
詩織さんの件はそれだけ深刻なことだと
考えている、ということだと思います。



対称的なのは、国内で起きた事件にもかかわらず、
報道がまったく低調な、日本のメディアです。



なぜ日本のメディアが詩織さんの件についての
報道が低調なのかですが、その理由のひとつは、
訴えられていた山口敬之氏が、安倍晋三首相と
近しい関係にあることだと思います。

山口敬之氏の性暴力を追求することで、
安倍政権の権力による不正が関与していることが
明らかになる可能性を恐れて避けているのでしょう。

自民党・安倍政権になってから、
日本の各メディアは政権に懐柔されるようになり、
日本の報道の自由度は下がり続けています。
それを考えれば今回の沈黙もごもっともなことだと言えます。

「報道の自由度・また低下」


詩織さんの件に関して「日本のことを知るのに、
外国のメディアを読まなければならなくなった」と
言うかたも結構見受けられます。
これは残念なことに、以前からそうだったと言えます。

麻生太郎の「ナチスに学べ」発言とか、
人権人道大使の「シャラップ上田」のこととか、
自民党議員がネオナチと写真を撮ったこととか、
最初に報道したのは、外国メディアでした。

「ナチスの手口に学べ?」
「ナチスの手口に学べ?(2)」

「日本の人権外交の実態」
「日本の人権外交の実態(2)」

「ネオナチとツーショット」
「ネオナチとツーショット(3)」

日本国内でツイッターなどである程度話題になってから、
日本のメディアが記事にするようになりました。
(それでも「外国メディアでこう報じられている」という
主旨の記事で、自分の意見を積極的には書かない。)

日本のメディアが安倍政権に対して及び腰なのは、
政権初期のころからそうだったということです。


詩織さんの件を日本のメディアが記事にしたがらない、
もうひとつの大きな理由は、性暴力、性犯罪だからだと思います。

日本は性暴力大国で、性暴力事件が起きても、
対応が甘かったりで、闇に葬って暗数化することが多かったりで、
言ってみれば日本社会の「暗部」であると言えます。
その「暗部」に触れたくないということだと思います。

ジェンダー問題ですから、「オンナコドモのことは
くだらない」と考える日本の社会通念が、詩織さんの件を
取り上げたがらない原因にもなっていると思います。
そんな「くだらないこと」でかき回されたくないということです。

「日本会議・ミソジニーの本質」

そうやって「だんまり」を決め込むから、
性暴力の暗数化をうながすことになって、
さらなる性暴力大国、ジェンダー差別大国になるのですが、
日本のメディアはまだまだ目先の保身のほうが大事なようです。

posted by たんぽぽ at 23:31 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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